【第36話】北村の朝──雲の切れ間に、今日の居場所を定める
北へ続く道 ─ 自作キャンピングカーで旅する日々
静かに続いていく──
人との縁と、季節の移ろいに身を委ねながら。
【第36話/北村で広がる日常と、タープの下の時間】
北村の朝──雲の切れ間に、今日の居場所を定める
夜の雨を越えた空は、まだ雲が多い。
それでも、ここで過ごす一日が、ゆっくり形を持ちはじめていた。
朝8時2分。夜中に雨は降ったものの、
外を見ると少しだけ青空がのぞいている。
昨晩はTシャツで眠ったが、
朝の体感はちょうどいい。
温度計は車内24℃、
外気温もほぼ同じ数字を示していた。
まずは、みゅうちゃんの朝ごはん。
変わらない朝の光景が、
ここが「今日の居場所」だと教えてくれる。
空はまだ雲が多いが、東の方には青が見える。
天気は、これからゆっくり回復していきそうだ。

コーヒーを淹れ、セイコーマートで買っていた
プリンクリームパンと豆乳ゼリー。
甘さ控えめの朝ごはんを、静かに味わう。
みゅうちゃんはフロアでのんびり。
その背中を見ているだけで、時間が緩んでいく。
8時49分。ソーラーはすでに900W近く発電していて、
電気の心配はまったくない。

設営の時間──会話と一緒に形になる場所
トイレへ向かうと、
狙っていたサイトのテント撤収が始まっていた。
一度キャンピングカーへ戻り、
テントを抱えて再びその場所へ。
道内の方で、なかなか愉快な先輩。
自然と会話が弾み、なかなか撤収は進まない。
少し場所を空けていただき、こちらも設営開始。
談笑しながらの設営は、
時間がかかっても不思議と苦にならない。
ガイロープを張ろうとしたところで、
管理人さんの姿。
「今年もお世話になります」と挨拶し、
そのまま少し立ち話。
こうして、テントは無事に設営完了。
続けて、タープも張っていく。
12時26分。テントとタープ、すべて設営完了。
これから数日は晴れマーク、最高気温は27〜29℃。
日中はタープの影が、何よりの居場所になりそうだ。

昼と午後──影の下で過ごす、ゆるやかな時間
少し遅めのお昼は、
ケンパパさんからいただいた袋麺の中から
「函館しお」を選ぶ。
ホタテだしの効いたスープが、
想像以上に美味しい。
これは、また食べたくなる味だ。
食後は、サッポロクラシックと
貝柱のおつまみを持ってテントへ。
風が抜けて、驚くほど心地いい。

思い出してキャンピングカーへ戻り、
買っていたソフトクリームをひとつ。
いつ食べても、やっぱり安定の味。
身体の中に、ゆっくり冷たさが広がる。
そのままメルマガを作成し、
今日の仕事もひと段落。
再びタープ下へ戻り、ただのんびり過ごす。
夕方から夜──火を使わない焚き火前夜
17時を過ぎるころ、空はすっかり晴れた。
太陽が傾き、タープの影も少しずつ動いていく。
晩ごはんは、テントでジンギスカン。
ピーマンとうどんを加えて、混ぜて焼くだけ。
サッポロクラシックを開け、静かに乾杯。
量もちょうどよく、身体に負担が残らない食事。

片付けを終え、18時半過ぎ。
テントの中で少しだけ、
余韻の時間を過ごす。
外では小さな虫が飛び始め、
テントはフルメッシュのまま、
静かに夜を迎える。
気がつけば、太陽は山の向こう。
わずかな夕焼けが、
今日一日の終わりを告げていた。

【あとがき】
北村中央公園での一日は、
何か特別な出来事がなくても、
十分に満たされる。
設営の時間、交わした会話、
タープの影で過ごした午後。
そうした積み重ねが、
「また来たくなる場所」
をつくっているのだと思う。
明日もきっと暑くなる。
それでも、ここには影と風がある。
そんな安心感の中で、
旅は今日も、静かに続いていく。
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