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【第28話】滝上の朝──青が満ちて、出発を促す気配

北へ続く道 ─ 自作キャンピングカーで旅する日々

静かに続いていく──
旅の空気と光の温度で紡ぐ、日々の小さな物語。

【第28話/青空に背中を押されて、また一つ居場所をつくる日】

滝上の朝──青が満ちて、出発を促す気配

朝の空は、迷いのない青だった。
今日という一日は、動くことを自然に選ばせる力を持っていた。


朝6時47分。目を覚ました瞬間から、
今日は暑くなりそうだと分かる光が差し込んでくる。
温度計は車内26.3℃、外気温は28.2℃。
数字以上に、空気そのものがぐっと夏へ近づいている。

まずは、みゅうちゃんの朝ごはん。
その様子を眺めながら、
今日の流れを頭の中でゆっくり整えていく。

外に出ると、全方位が鮮やかな青空。
ここ数日の雨や曇りが、
まるで別の季節だったかのようだ。

滝上渓谷公園キャンプ場の朝は快晴

コーヒーを淹れ、
トーストと豆乳ゼリー、そしてゆで卵。
昨日、管理人さんからいただいた半熟卵が、
驚くほどちょうどいい。


朝のルーティンを済ませ、トイレへ。
今日は同じ敷地内のパークゴルフ場で大会があるため、
キャンピングカーを隣のコテージ駐車場へ移動する。

お昼用の素麺と調理器具を抱えて炊事棟へ向かうと、
フライフィッシング組の常連さんたちは準備を終え、
次々と出発していった。
炊事棟に残ったのは、村上さんと自分だけ。
静かな時間の中で、何気ない会話が続く。

10時20分、少し早めに素麺づくり。
結果的に、素麺は“10時のおやつ”になった。
その様子につられて、村上さんも炊飯を開始。
こういう連鎖が、キャンプ場の朝らしくて好きだ。

素麺完成!

11時。そろそろ区切りの時間だと感じ出発を決める。


村上さんと挨拶を交わし、記念に一枚。
フライフィッシングに出た皆さんには、
先に声をかけておいた。
「また9月、キトウシで牡蠣を」
そんな約束を交わしながら、炊事棟を後にする。

出発前に村上さんと記念撮影

途中、黄色のスペーシアBASEと
我が家のキャンピングカー、
赤い屋根の建物、そして青空。
あまりにも色のバランスがよく、
思わず足を止めて写真を撮った。

11時17分。三泊お世話になった
滝上渓谷公園キャンプ場を出発。
「また来年も来ます」
その言葉が、自然に口から出ていた。


芦別に入り、DZマートとツルハで少し買い物。
そして14時50分、上芦別公園に到着する。
「懐かしいな」
この場所に戻ってくると、毎回同じ言葉が浮かぶ。

掲示板には、
数年後のテントサイト利用制限のお知らせ。
今この時間を、大事に味わおうと思う。

天気もよく、テント設営を開始。
15時34分、設営完了。
暑さに負けて、
キャンピングカーの影にチェアを出し、
無事到着と設営完了に一杯。

喉を通った瞬間、
今日一日の流れが体に落ち着いていく。

上芦別公園でテント設営完了

16時、メルマガを作成して予約完了。
久しぶりに焼きそばが食べたくなり、
準備を始める。

外も少し涼しくなり、
テントでの食事がちょうどいい。
17時54分、焼きそば完成。
サラダを添えて、静かな夕食。
こういう夜が、
これからしばらく続くのだと思うと、
心が軽くなる。

18時過ぎ、太陽は山の向こうへ。
淡い夕焼けが、
今日という移動日の終わりを知らせてくれる。

テントを閉じ、キャンピングカーへ戻る道すがら、
振り返ると、また違った色の空が広がっていた。

淡い夕焼けの上芦別公園

【あとがき】

移動の日は、どうしても慌ただしくなりがちだ。
それでも、こうして青空に背中を押されると、
次の居場所へ向かうことが自然な流れに感じられる。

上芦別公園では、しばらく動かない。
食料も飲み物も揃え、予定は何も詰めない。
キャンピングカーは、
おそらく1ミリも動かないだろう。
その代わり、時間だけがゆっくりと進んでいく。

この場所で過ごす一週間が、
どんな空気と記憶を残してくれるのか──
それを楽しみに、今夜は静かに眠ろう。


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