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「話す前の状態を整える」とは何ですか?——私がBody Speechで一番伝えたいこと

「ちゃんと話した」のに、伝わらなかったことはありませんか?

会議で一生懸命説明した。
営業で丁寧にご提案した。
子どもに何度も伝えた。
パートナーと話し合った。

伝える言葉もちゃんと考えて、準備もした。
それなのに、なぜか相手の反応は思っていたものと違った。

そんな経験はありませんか?

先日、noteでこんなご質問をいただきました。

「話す前の状態を整えるとは、どういう意味ですか?」

とても嬉しいご質問でした!
なぜなら、この質問こそ、私がBody Speechで一番伝えたいことだからです。


私たちは「何を話すか」は学ぶ。
でも「どんな状態で話すか」は学ばない。

話し方の本には、

「結論から話しましょう」
「アイコンタクトを取りましょう」
「間を取りましょう」
「ジェスチャーを入れましょう」

そんなアドバイスがたくさんあります。
もちろん、どれも大切です。

でも私は、長年俳優として舞台に立ち、18年間カウンセリング・コーチングで7,000人以上の方と向き合い、 国内外でスピーチをしてきた中で、一つの疑問を持ち続けてきました。

同じ言葉なのに、なぜ伝わる人と伝わらない人がいるのだろう??

個別相談で多いのは、例えば、経営者なら、部下に同じマニュアル、同じ話し方を教えても、伝わる人と伝わらない人がいるのはなぜですか?です。

その答えは、言葉の中ではありません。

言葉より少し前。

「話す前の状態」

にあります。

「ごめんなさい」が届かない理由

一番わかりやすいのは、謝罪です。

あなたにも、こんな経験はありませんか。

相手は「申し訳ありません」と言っています。

でも、なぜか、あなたは許すことができない。
意地悪な気持ちからではなく

「本当にそう思っているの?」

と感じたことはありませんか?

実は、私自身、こんな経験があります。

以前、職場で謝罪しなければならない場面がありました。

当時の私は社会人になったばかりで、経験も浅く未熟でした。
よく分からないままではありましたが、お客様を怒らせてしまったので、きちんと言葉では謝りました。

でも、振り返ると、言葉にならないモヤモヤがありました。
心のどこかでは納得できていない自分がいたのです。

その葛藤は、自分では隠しているつもりでも、身体には表れていたのでしょう。

呼吸は浅くなり、
肩に力が入り、
視線は落ち着かない。

言葉では「申し訳ありません」と言っていても、身体はこわばり、防御していたのです。

今なら分かります。
呼吸は浅くなり、身体は「危険だ」と判断していました。
つまり、私は謝っていたのではなく、防御していたのです。

人は呼吸が浅くなると、自律神経の交感神経が優位になり、無意識に緊張状態に切り替わり、戦闘モードに入りやすくなります。

お客様は、私のその身体の反応をご覧になって、言葉よりも、身体の違和感を受け取っていたのだと思います。

お客様には、初めはすごく叱られました。
ですが、お客様のお話を聞いているうちに、お店をどれだけごひいきしてくださっていたのかが伝わり、私はその後、素直に謝罪できました。

その結果、常連様になってくださったのです。
それ以降、そのお客様にはとても可愛がっていただき、当時の話を笑い話をお聞きしたのですが、私の謝罪に違和感を感じたそうです。

「言ってる言葉と思ってることが違うと感じた」
お恥ずかしながら、当たってました。

人は、言葉より先に身体を読んでいる

私たちの脳は、言葉を理解するよりも前に、相手の表情や姿勢、声の響きなどから「この人は安全か」「信用できそうか」を瞬時に推測しています。

そのため、言葉と身体が一致していないと、内容よりも違和感の方を強く記憶してしまうのです。

もちろん、人の心を完全に読み取ることはできません。

でも私たちの脳は、驚くほど多くの情報を身体から受け取っています。

・表情
・姿勢
・呼吸
・声の響き
・視線
・間

そうした非言語の情報をもとに、

「安心できそうな人だな」
「何か隠していそうだな」
「本当にそう思っているんだな」

と瞬時に私たちは推測しています。

つまり、人は言葉だけを聞いているのではありません。
身体全体から、その人を理解しようとしているのです。

身体を整えることで、相手に伝わるだけでなく、あなた自身も本来の力を発揮しやすくなります。

具体的には、

  • 頭が真っ白にならない

  • 言葉が自然に出てくる

  • 相手の反応に飲まれにくくなる

  • 自分らしく話せる

「話す前の状態を整える」とは?

私がいう「話す前の状態を整える」とは、

身体・言葉・意図が一致している状態をつくることです。

ここでいう「意図」とは、

「この人を説得したい」

ではありません。

もっとシンプルです。

「私は、この人に何を届けたいのか?」

その想いと身体の動きが一致している状態です。

すると、不思議なことに、

無理にジェスチャーを作らなくても、
声を演出しなくても、

必要な表現は自然と生まれてきます。

ジェスチャーを覚えると、身体は「器械体操」になることがある

私は世界の舞台で登壇するスピーカーの指導もしています。

そこで、ときどき感じることがあります。

「ここで右手を出した方がいいですか?」
「ここで一歩前に出ますか?」

もちろん、それが必要な場面もあります。

でも、動きだけを先に覚えてしまうと、身体は意味を表現するのではなく、

動きを再現すること

に集中してしまいます。

すると、言葉と身体が少しずつ離れていきます。
その状態は器械体操に見えてしまうことがあります。

もちろん、ジェスチャーそのものが悪いのではありません。
問題は、内側の意図から生まれた動きではないこと。

Body Speechが目指しているのは、動きを増やすことではありません。
その人自身が整うこと、です。

Body Speechは、ジェスチャーを教えるメソッドではありません。

身体・言葉・意図を一致させることで、その人本来の存在感が自然に現れる状態を育てるメソッドです。

状態が整えば、身体は自然に語り始めます。

「整える」とは、取り繕うことではない

ここで誤解してほしくないことがあります。

状態を整えるとは、完璧になることではありません。

緊張しなくなることでもありません。

不安があってもいい。
緊張していてもいい。

その自分をごまかさず、身体・言葉・意図が同じ方向を向いていること。

むしろ、「緊張していないふり」を始めた瞬間、身体と言葉は離れてしまいます。

私たちは無意識に、そのズレを敏感に感じ取ります。

だから私は、緊張を消すことではなく、一致させることを大切にしています。

今日からできる30秒のBody Check

もし今日、あなたが大切な人と話す予定があるなら、話し始める前に30秒だけ、ご自身に問いかけてみてください。

・私は、本当は何を伝えたいのだろう?

・その想いは、身体にも表れているだろうか?

・呼吸は浅くなっていないだろうか?

・肩に力が入りすぎていないだろうか?

・足の裏は、ちゃんと床を感じているだろうか?

直そうとしなくても構いません。
まずは気づくこと
Body Speechは、そこから始まります。

あなたへの問い

私たちは、言葉を磨く方法はたくさん学びます。

でも、

「どんな状態で、その言葉を話しているのか」

を教わる機会は、ほとんどありません。

だから私は、話し方を教える前に、「話す前の状態」を一緒に見つめます。
なぜなら、人は言葉を聞く前から、あなたという存在に触れているからです。

身体は、言葉になる前から、ずっと話しています。

まずは、伝わらない言葉を変える前に、一度だけ自分の身体に問いかけてみてください。

「今の私は、何を伝えているだろうか?」

パッと浮かんだことはなんですか?

「私は、この人に勝ちたいのか。」
「認められたいのか。」
「正しいことを証明したいのか。」

それとも、

「この人の役に立ちたいのか。」

身体は、この"本当の意図"を隠すことができません。

その問いから、あなたのコミュニケーションは静かに変わり始めます。

私たちは、「何を話すか」にフォーカスしがちです。
でも、本当に人を動かすのは、

「誰として、その言葉を話すか」

なのかもしれません。

これからも、ご質問をお待ちしてます。


この記事をマガジンでご紹介くださり、ありがとうございました✨

マガジンで取り上げてくださった方のお蔭で、私一人の力では出会えなかった方々とのご縁がつながり、本当に嬉しいです。
お気持ちに感謝です🥰

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おがたまゆみ|ボディスピーチ創始者|グローバルスピーチコーチ 次の海外講演オーディションのためのリサーチや研究などに充てます🌏 挑戦し続ける私を応援くださり、ありがとうございます🥰