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広がるジャンボタニシ被害と水田を守る作戦

こんにちは、オハライスです。
“南米の悪魔” とも呼ばれる ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ) をご存じでしょうか?

ここ数年、日本農業新聞でも取り上げられるほど、全国の田んぼで深刻な被害が広がっています。

今回はそんな各地の田んぼで問題になっているジャンボタニシについて解説します。

「ピンクの卵、見たことあるかも…?」
そんな方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

ジャンボタニシってどんな貝?

ジャンボタニシは南米 (ラプラタ川流域)原産の淡水巻き貝です。

殻の高さは5cm前後と、タニシ類としては大きめ。特徴的なのが、ピンク色の卵を水面上に産みつける繁殖スタイルです。

ふ化までわずか2週間。旺盛な食欲と高い繁殖力で、水田での被害が急拡大しています。

ジャンボタニシ
出典:かめです 様
ジャンボタニシの卵
出典:かめです 様

日本にやって来た経緯

ジャンボタニシは1981年、台湾から食用目的で輸入されました。
80年代後半には全国500カ所で養殖されましたが…

  • 「身が固い」

  • 「泥臭い」

  • 「売れない」

…といった理由で普及せず、やがて放置され、野生化

特に温暖な西日本で定着し、2000年代から全国へ拡散しています。

図1. スクミリンゴガイの日本における分布
出典:スクミリンゴガイの日本における発生状況と 農薬による水稲の被害回避における問題点

農林水産省によると、令和4年度には 35 府県 で発生を確認されているそうです。

どんな被害があるの?

ジャンボタニシは、ただの大きな貝ではありません。
実はこんな深刻な被害をもたらします。

● 水稲の食害

田植え直後の柔らかい苗が好物で、一晩で一面食べ尽くされることも。
結果、植え直し作業の手間・コストがかさみます。
主に田植えから3週間の間に発生します。

● 生態系への影響

在来のタニシや水生昆虫と競合し、生物多様性が損なわれる恐れがあります。
ジャンボタニシだけが増え、バランスが崩れてしまうのです。

見つけたらどうする?(卵編)

ジャンボタニシは、鮮やかなピンク色の卵塊を水面のすぐ上に産みつけます。

実は卵は水中ではふ化できません。
見つけたら棒や手袋で水中に落とす

この時、素手で卵に触らないように注意しましょう。
卵には神経毒(PV2)が含まれており、寄生虫の感染リスクも考えられます。

3つの主な防除方法(成体編)

ジャンボタニシの防除は、複数の手法を組み合わせることがカギです。
特に、春~夏の管理では以下が有効です。

なぜ駆除が難しいの?

しかし、実際は1度繁殖してしまうと根絶することは困難です。

  • 卵1塊で数百個ふ化するほどの繁殖力

  • 貝自体が水域を移動できる

  • 在来種と競合し、駆除しても再侵入しやすい

  • 卵に毒があり、天敵がいない

  • そして、温暖化の影響で北上中

→ 一度発生すると、個人農家だけでは対処しきれないのが現状です。

まとめ:地域全体での対策を!

ジャンボタニシの被害を抑えるには、個人レベルの努力だけでなく、地域全体の連携が不可欠です。

✅ 今すぐできるアクション

  • 畦や水路で卵を見つけたら「こそげ落とす」

  • 田植え前から防除スケジュールを立てる

  • 地域のJA・生産組合と連携して、面での対策を徹底する

最後に

ジャンボタニシは、一見ただの巻き貝に見えますが、放っておくと田んぼの収量や地域の農業経営そのものを揺るがす存在です。

だからこそ、まずは「知ること」から。
そして、できることから始めてみましょう。

【参考文献】

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