見出し画像

目隠しの 要らない窓

今の家の リビングには
シアーなカーテンを 吊るしている

というか

カーテンそのものが
あまり必要ない

前の家では

窓を開け放しておくのが
好きだった

でも

何年か前に
道の向こう側に
高いマンションが建った

大通りを挟んでいるのに

ベランダに出た住人から
家の中が見えてしまう

これは

さすがに
由々しき事態だ


明るさは欲しい

風も入れたい

でも

プライベート空間に
人の目は いらない

だから

カーテンを閉める

当たり前だけど

なんとなく
窮屈だった

今の家に引っ越して

風景の 変化を感じた

同じような位置に
窓があるのに

窓の向こうに
建物も 人もいない

少なくとも

こちらが見える位置に
視線がない

そして
結構広めなので

窓の近くに行くのも

換気するときと

植物に水をやるときくらい

つまり

誰かに見られる可能性も
ほとんどない

そもそも

窓際にいるのは
猫だけ

……じゃあ

目隠しカーテン
いらなくない?

南向きだから
部屋は明るい

でも

植物が葉焼けするほどの
直射日光ではない

植物にも
ちょうどいい

カーテンを
閉める理由がない

というか

人の目を気にして
とりあえず閉めておく
必要がない

これが

ものすごく
開放的だった

窓がある

外が見える

光が入る

それだけなのに

部屋が

外とつながっているような
感じがする

カーテンって

外から見られないためのもの
だと思っていたけど

外を遮るもの
でもあるんだ

だから

遮らなくていい環境になると

部屋が広くなったような

空気が軽くなったような

そんな感じがする

カーテンが
嫌いだったわけじゃない

ただ

カーテンを閉めなければならない
環境が嫌だったんだ

今は

空間が 心地良い

窓の向こうに
人の目がない

だから

目隠しも いらない

見られないためではなく

見るための窓

それだけで

家の中の空気まで
変わった気がする

今は

シアーカーテンが
軽やかに風に揺れている

【マタギの脳内サバイバル】
必要がなくなれば
当たり前は 無くてもいい


もちろん
前の家でも

目隠しシートを
貼ることも考えた

でも

貼らなかった

桜が
見えなくなるから

人の目を遮るために

桜まで
遮りたくなかった

いいなと思ったら応援しよう!