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t_eclectus
言葉の彫刻 彫れない光
私は 言葉を彫刻する
演舞という 一瞬で消え去る光を前にして
私はいつも 無力感に震える
春から高校生になる彼が
舞台上で描くあの圧倒的な「舞」
世界から音が消え去るほどに 息を呑む
あまりに遠く 届かない光
去年の「可愛い」という殻を脱ぎ捨て
視線ひとつで 空気の温度を変える
触れれば切れそうな気配だけが そこにある
見ているだけで涙が溢れるのは
彼の中に眠る「美の正体」を
私の言葉で まだ削り出せていないという
無力の悔しさがあるからだ
「推し」なんて言葉で 濁せない
私の表現欲を強制的に起動させ
魂を抉るような
いわば 孤高の「ミューズ」なんだ
彫刻家が石の中に眠る像を見出すように
私は彼の一挙手一投足に 言葉の結晶を見出している
同じステージに立つとは 同じ壇上で踊ることだけではない
彼が肉体という石を削って舞うのなら
私はその残像を 言葉という形に変えて
永遠に紡ぐ
これが 私にできる「共演」の形だ
けれど泣くほどに震えた あの瞬間の演舞を 言葉にして刻み込まなければ 届かない
悔しい
だからこそ 書く
私が彫り出したその言葉の破片が いつか誰かの魂を抉る刃になるかもしれない
今日もまた 彼という名の彫刻を 彫り続けている
【マタギの脳内サバイバル】
ミューズと同じ場所に立つために
私はまだ削る
追いつけないからこそ 面白い
彼に見せつけられた光を 私は私のステージで形に変えてみせる
いつか私の言葉が 彼に届く その日まで
