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子どもの純粋さって、こういうことなのかもしれない

我が家の暮らしの中には、いろいろな乗り物が自然と溶け込んでいる。

我が家の周りでは、少し外を眺めるだけでも、
いろいろな乗り物に出会える。

家の前にはバスが走っている。

ベランダから外を見れば、電車が通るのが見える。

最寄り駅までは歩いて数分。

空を見上げれば、比較的近いところを飛行機が飛んでいる。

空港までも車で数十分なので、たまに空港の近くまでドライブすることもある。

少し離れれば新幹線も走っていて、近くには車両基地もある。

以前はタイミングが合えば、ドクターイエローを見ることもできた。

こうして改めて並べてみると、

乗り物好きの子どもからしたら、かなり楽しい場所なのかもしれない。

僕にとっては、もう見慣れた景色だ。

バスが通るのも普通。

電車の音が聞こえるのも普通。

飛行機が飛んでいるのも普通。

でも、子どもたちにとっては少し違う。

何度見ても、ちゃんと嬉しいらしい。

今日も「バイバイ〜!」と手を振る

飛行機が見えれば、

「飛行機、バイバイ〜!」

バスが通れば、

「バスさん、バイバイ〜!」

嬉しそうに手を振る。

もちろん、飛行機から返事が返ってくるわけではない。

バスが止まってくれるわけでもない。

それでも毎回、ちゃんと手を振る。

昨日も見た。

たぶん明日も見る。

それなのに、

「また飛行機か」

とはならない。

今日見えた飛行機に、今日も嬉しそうに手を振る。

それを見ていると、なんだかこちらまで少し楽しくなる。

たまに電車に乗るだけで、ちゃんと嬉しい

電車も同じだ。

普段からベランダから見えているし、駅も近い。

決して珍しいものではない。

それでも、たまに実際に電車に乗ると嬉しそうにしている。

窓の外を眺めたり、

電車が動き出したことに喜んだり。

そして駅に着いて電車を降りると、

運転手さんに向かって、

「バイバイ〜!」

と手を振る。

乗り物だけを見ているわけではないんだなと思う。

自分たちを運んでくれた人にも、ちゃんと手を振る。

もちろん本人たちは、

「運転していただきありがとうございました」

なんて考えているわけではないと思う。

ただ、

電車に乗れて嬉しかった。

だから、バイバイする。

それだけなのだと思う。

でも、その「それだけ」が僕にはなんだかいい。

子どもの純粋さって、こういうことなのかもしれない

子どもたちは、乗り物が好きだ。

だから見つけたら嬉しい。

乗れたらもっと嬉しい。

嬉しいから、手を振る。

そこには難しい理由もないし、損得もない。

「好きだから嬉しい」

「嬉しいからバイバイする」

本当にそれだけだ。

大人になると、こういう感情をそのまま外に出すことは減った気がする。

飛行機が見えたからといって、

「飛行機だ!」

とはしゃぐこともない。

バスに手を振ることもない。

電車を降りるたびに、運転手さんへ手を振ることもない。

知っているものは、いつの間にか「いつものもの」になる。

そして、見なくなる。

でも子どもは違う。

昨日見た飛行機でも、今日また喜ぶ。

何度通っているバスでも、今日も手を振る。

知っているから感動しなくなるのではなく、

知っていても、ちゃんと今日の出来事として受け取っている。

もしかすると、子どもの純粋さって、こういうことなのかもしれない。

子どもと過ごす価値は、特別な場所だけにあるわけじゃない

子どもと過ごしていると、

「どこかへ連れて行かなきゃ」

「何か経験させてあげなきゃ」

と思うことがある。

テーマパークへ行く。

旅行をする。

珍しい場所へ連れて行く。

もちろん、そういう経験も大切だと思う。

でも最近は、それだけではない気がしている。

家の前を走る、いつものバス。

ベランダから見える、いつもの電車。

空を飛んでいる、いつもの飛行機。

僕にとっては何でもない景色の中で、子どもたちは今日も嬉しそうにしている。

そして僕は、

その隣で、

「飛行機、バイバイ〜!」

という声を聞いている。

それだけで、ふと、

「ああ、今日も一緒に過ごせてよかったな」

と思える瞬間がある。

子どもと過ごすことの価値って、

何か特別なものを与えることだけではないのかもしれない。

子どもが何かを見つけて、

嬉しそうに笑って、

手を振っている。

その瞬間を隣で見られること。

そんな何気ない時間そのものにも、きっと価値がある。

いつかバスを見ても手を振らなくなる日が来る。

飛行機が飛んでいても、気にしなくなる日が来るのかもしれない。

だからこそ今は、

「飛行機、バイバイ〜!」

と言う声が聞こえたら、

僕も一緒に空を見上げていたい。

子どもたちが見ている「特別」を、

もう少しだけ一緒に見ていたいと思う。

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