1185 今年初の終活セミナーはメメント・モリ/住職による、悔いのない経営者ライフを静かに問い直す時間。
今年初の終活セミナーは、旧幡豆郡商工会女性部合同講演会×プリエンド協会という形で開催されました。

会場は、愛知県・三河湾を望むリゾートホテル三河湾リゾートリンクス。
窓の外に広がる穏やかな海、ゆったりと流れる時間。日常から少し距離を置いたこの場所は、「学ぶ」だけでなく、自分自身と向き合うために選ばれた空間だったように思います。

女性経営者が集う、新春の特別な学びの場
今回の講演は、長年にわたりセミナーをご一緒してきた西尾市一色町商工会女性部の皆さまを中心に、近隣地域の商工会女性部が連携して実現した合同講演会。
これまで毎年夏に開催されてきた「女性部資質向上セミナー」とは趣を変え、“これからの人生と経営を見つめ直す”新春企画として開催されました。

経営者として、地域の担い手として、忙しい日々を送る皆さんが、ふと立ち止まり、自分自身に問いを投げかける。そんな時間が、会場全体に流れていきました。
登壇は、僧侶であり、経営者でもあるお坊さん
ご登壇いただいたのは、一般社団法人プリエンド協会メンバーであり、
真宗高田派・願隆寺住職の石浜章友さん。

僧侶という立場に加え、経営者としての実体験を持つ石浜住職だからこそ語れる言葉は、確実に胸の奥に届いてきました。
声を張るわけでもなく、誰かを説得するわけでもなく、ただ淡々と、しかし誠実に語られる一言一言。「聴く」というより、「染み込んでくる」。そんな感覚を覚えた方も多かったのではないでしょうか。
メメント・モリ―死を想うことは、生を豊かにする
今回のテーマは「メメント・モリ(Memento Mori)」。
ラテン語で「死を忘れるな」「死を想え」という意味を持つ言葉です。
一見すると、少し重く、避けたくなる響きかもしれません。しかし、
人生にも、経営にも、必ず終わりがある。

その事実を受け止めたとき、初めて見えてくるものがあるのだと教えていただいたように感じました。
どんな人生を締めくくりたいのか
講演の中で投げかけられた問いは、とてもシンプルで、しかし深いものでした。

自分は、どんな最期を迎えたいのか
そのときに誰と(あるいは何と)一緒に居たいのか
では、今日一日を、どう生きるのか
この問いかけが、ワークショップという形で皆に投げかけられ、静かなおリンの音が響く中、皆が問いかけを文字にしてみる時間が設けられました。書き記されたものを、自分の死の直前と仮定して徐々に削除していくという、かなりシビアに自分の心と向き合う時間。皆様は経営者だからこそ、より切実に向き合うべき問いになったのではないでしょうか。

家族をどう守るのか。事業をどう残すのか。何を大切にし、何を手放すのか。
終活とは、死の準備ではなく、「これからの人生をどう生きるか」を整える行為。
その本質が押し付けではなく、体感として伝わってきました。
終活を、もっと自然に、もっと前向きに
今回のセミナーで強く感じたのは、終活は、決して特別な人だけのものではないということ。
そして、恐れるものでも、縁起でもないものでもない。
むしろ、人生や経営を“軽やかにするための知恵の集合体”なのだと、多くの参加者が感じ取られたのではないでしょうか。
リゾートホテルという心地よい環境。女性経営者同士の安心感。そして、石浜住職の温かな語り。

そのすべてが重なり合い、ただの情報提供では終わらない、「心に残る体験」となった新春講演会でした。
セミナー終了後、会場を後にする皆さんの表情は、どこか穏やかで、静かな余韻を帯びていました。
すぐに答えが出るわけではないけれど、大切な問いを持ち帰ることができた。そんな時間こそが、この講演の最大の価値だったのかもしれません。
メメント・モリ。死を想うことは、生を豊かにする。
今年の始まりに、これほど静かで、深い学びの場を共有できたことに心から感謝しています。
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