見出し画像

『まだ名前のない色を、探して』

プロローグ


私は、


幼い頃から、


なんとなく生きづらさを抱えていました。



どうして、


この家に生まれたんだろう。



どうして、


この名前なんだろう。



周りの家庭は、


とても幸せそうに見えました。



どうして、


うちだけ変なんだろう。



でも、


そんなことは


言ってはいけない気がして、



学校では、


笑って過ごしていました。



それが、


いつの間にか、


本音を隠す癖になりました。



人に会えば、


普通に笑う。



家に帰ると、


どっと疲れる。



「あんなこと言って、


変じゃなかったかな」



「本当は怒ってないかな」



「嫌われたらどうしよう」



そんなことばかり考えているうちに、


まだ起きてもいないことまで、


本当に起きたように


思い込むことがありました。



でも、


それも、


「私はこういう性格だから」


で済ませていました。



見ないふりをして、



また、


同じところで崩れる。



「あなたが何を考えているのか


わからない」



そう言われても、



これが私だから


仕方ないと思っていました。



でも、


とうとう、


見ないふりでは


済まなくなりました。



パニック。



過呼吸。



適応障害。



会社の倒産。



そして、


お金もなくなりました。



いろんなものが、


一気になくなりました。



この先、


どうやって生きたらいいんだろう。



どうして、


こんなことになったんだろう。



毎日のように海へ行って、



消えてしまいたいと


思っていました。



世界が、


白黒でした。



「私、


こんな色のない世界に


生きてるんだ」



そんなふうに


思ったことを覚えています。



もう、


何もいらない。



そう思っていた頃、



Gravityというアプリで


出会った友人が、



こんなことを言いました。



「この世に生まれたものは、


みんな肯定されてから


生まれてきたんやで」



その言葉が、


なぜか残りました。



そして、


海に入ったとき、



沖縄のおばあたちのことを


思い出しました。



たくさんのものを失って、


涙をのんで生きてきた人たち。



それでも、


この島で、


暮らしをつないできた。



そう思ったとき、



自分の中にも、


まだ何か残っている気がしました。



私に残っていたのは、


もう時間だけだと思いました。



だったら、



もう同じところで


何度も崩れたくない。



一度、


自分の中を


ちゃんと見てみよう。



そう思いました。



どうして、


この言葉に傷ついた?



私は、


何が怖かった?



本当は、


何をしてほしかった?



そうやって、


今まで無視してきた感情を


ひとつずつ辿り始めました。



すると、



少しずつ、


自分のことが


見えるようになりました。



そして不思議なことに、



自分が見えるようになるにつれて、



世界の色も、


少しずつ戻ってきました。



海の青。



花の赤。



木の緑。



光の黄色。



こんなに色があったんだ。



当たり前すぎて、



ずっと見えていなかった。



そう思いました。



私は、


白黒だった世界から、



少しずつ、


色のある世界へ


戻ってきました。



今日を、


この色で過ごしてみよう。



この色に似合うものを、


ひとつ探してみよう。



それくらいでいい。



ここから先では、



私が、


どうやって自分の中を辿り、



少しずつ


自分の色を見つけてきたのかを、



7つの色と一緒に


置いています。


作品について


この作品の絵は、


AIを使ってつくりました。



いくつもの言葉を重ね、



祈りを重ね、



色を重ねて、



一枚ずつ


形にしています。



どうか、


急がずに、


ひとつずつ


色を見ていってください。



その中に、


まだ名前のない


あなたの色があったら。



いつか、


あなた自身で


名前をつけてください。

❤️🧡💛💚🩵💙💜




01|深く眠る私
  忘れたはずの、幼い自分と再会する

私をみつけて


何もかもうまくいかない時期がありました。



人の何気ない一言が、


いつまでも頭から離れない。



誰かの返事が少し遅いだけで、



「何か悪いこと言ったかな」



と考える。



文章を何度も読み返して、



短い返事ひとつで、



「怒ってる?」



「嫌われた?」



「もう話したくないのかな」



と、



まだ何も起きていないのに、



頭の中では、



その人が私から離れていくところまで



勝手に話が進んでいました。



自分でも、



面倒くさいなと思っていました。



なんで、



もっと普通にできないんだろう。



なんで、



こんなことで



こんなに傷つくんだろう。



気にしなければいい。



考えなければいい。



そんなことは、



自分がいちばんわかっていました。



でも、



できない。



そこで初めて、



「もしかしたら、



今起きていることだけが



原因じゃないのかもしれない」



と思いました。



それから、



今までなら



早く消そうとしていた感情を、



ひとつずつ



辿るようになりました。



どうして、



この一言が



こんなに悲しかったんだろう。



どうして、



人が離れていくことが



こんなに怖いんだろう。



本当は、



何をしてほしかったんだろう。



私は、



何をわかってほしかったんだろう。



ひとつ答えが出たら、



その答えに、



もう一度「なぜ?」と聞く。



寂しい。



なぜ?



嫌われた気がするから。



なぜ、



嫌われるのがそんなに怖い?



ひとりになる気がするから。



そんなふうに、



自分でも嫌になるくらい



何度も辿りました。



すると、



今の出来事について考えていたはずなのに、



昔の記憶が



出てくることがありました。



「あれ?」



「この感じ、



前にも知っている」


ここから先は

11,384字 / 6画像

¥ 300

Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで

いただいたチップは、旅や過去から得た経験、そして痛みからの学びを、私がLOVEへと変え、また皆さまへ笑顔を届けるために大切に使わせていただきます。 よろしくお願いします