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日本のメディア、サッカー関係者にトゥヘル采配を批判する資格があるのか。森保采配を棚に上げ

割引あり

写真:Shigeki SUGIYAMA

 アトランタで行われた準決勝、イングランド対アルゼンチン。まずは勝者を讃えることが人間のあるべき姿というか、できた人間のすることだろう。しかしこの場合、どう頑張っても筆者はイングランドの敗戦を嘆きたくなる。


 なぜ終盤、5バックにしてしまったのか。結果論ではない。トーマス・トゥヘル監督のその采配を見た瞬間、危ないと思わずにはいられなかった。


 トゥヘルがイングランド代表監督の座に就いたのは2025年1月。その半年前まではバイエルンの監督を1シーズンと少し務めていた。


 イングランド代表で採用した布陣は、CFより両ウイングが高い位置を張る0トップ型で、今大会でもここまでその進歩的かつ攻撃的サッカーは異彩を放っていた。この準決勝でも、先制点はこの両ウイングが生み出していた。右モーガン・ロジャースの折り返しを、左アンソニー・ゴードンが流し込んだもの。今回のイングランドを象徴するような一撃だった。


 しかしそれまでのトゥヘル監督は、攻撃的サッカーの部類に入る監督とは言えなかった。4バックと3バックを使い分ける、ある時までの森保監督に類似するタイプだった。


 今回は、サッカーの志向を変えたかのような采配で、イングランドを準決勝まで導いてきた。


 アルゼンチン戦。1点リードを守り切ろうと5バックに変更したその采配を見た瞬間、筆者は、トゥヘルがバイエルンの監督として臨んだ2023-24のチャンピオンズリーグ(CL)準決勝、対レアル・マドリード戦を想起した。初戦のホーム戦を2-2で折り返したバイエルンは、第2戦、後半23分にアルフォンソ・デービス(カナダ代表)の先制弾で、合計スコアを3-2とした。


 するとトゥヘル監督は後半31分、右ウイング、レロイ・ザネ(ドイツ代表)を下げ、CBキム・ミンジェ(韓国代表)を投入。4バックを5バックに変え、守り倒そうとした。

 CLとW杯。大会は違うが、W杯は言ってみればCLの組替え戦。しかも準決勝である。今回と状況は瓜二つだった。2シーズン前のCL準決勝対レアル・マドリード戦。そこからの展開もそっくりだった。それが仇となり、後半43分、レアル・マドリードに同点弾を許すと、後半の追加タイムに入った46分、逆転弾を許してしまう。

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