アラサー社会人のお遍路記録 〜車なしで四国八十八ヶ所を結願した話〜
はじめに
この記事では、公共交通と徒歩だけで四国八十八ヶ所を結願した経験をもとに、お遍路の始め方や魅力、公共交通遍路という選択肢について紹介します。
お遍路とは
お遍路とは、弘法大師・空海ゆかりの四国八十八ヶ所の霊場を巡る、日本を代表する回遊型巡礼です。徳島県から始まり、四国を時計回りで巡って香川県で終わる約1400kmの道のりを、1番札所から88番札所まで巡ることで、煩悩が消滅し、ご利益が得られるとされています。心身の鍛錬や、自分と向き合う「心の旅」として、宗教・国籍を問わず多くの人に親しまれています。
とAIさんは言っています。要は、四国にある88箇所の寺を回る巡礼旅です。回り方に特にルールはなく、現代では車を用いて回るのが一般的ですが、徒歩で回る「歩き遍路」も伝統的なスタイルとして好まれています。
何故お遍路を始めたか
大学までは関西に住んでいましたが、2021年、就職を機に岡山県へ引っ越しました。しかし当時は新型コロナウイルスが猛威を振るっており、思うように旅行へ行けず、どこか物足りない日々を過ごしていました。
そんなある日、親戚の葬儀で棺に四国八十八ヶ所の御影が納められているのを目にしました。それを機になんとなくしか知らなかったお遍路について興味を持ちました。もともと巡礼路を歩く旅には興味があり、「体力のある今だからこそ挑戦できる」と思い、お遍路を始めることにしました。
この旅のルール
最初はやはり歩き遍路に挑戦しようと考えていました。大学時代には福井から京都までの「鯖街道」70kmを歩いてサバを運んだ経験があり、徒歩にはそれなりに自信があったためです。しかし、いざプランニングをしてみると、社会人生活をしながらの歩き遍路は、時間的にも費用的にも大変すぎると気づきました。自転車で回ることも考えましたが、山道が多い、自転車を途中でどこに置くかなど様々な問題が発生する。かといって、車で回るのでは何か面白くない。そこで、公共交通+徒歩で回ることとしました。
ルールは以下です。
・札所間の移動で自家用車、タクシーの使用禁止
・公共交通(バス、列車、船)は使用可能。
・徒歩移動の際は極力「遍路道」を通る
公共交通ありとかヌルゲーかよ、、と思われたかもしれませんが、山奥に立地している札所への訪問に便利なものではありません。効率的に回れるプランを目指したため、プランニングには非常に苦労しましたが、昔から旅行の計画を立てるのが好きだったので、これも楽しい時間でした。
実際に公共交通遍路はどうだった?
結論から言うと、このスタイルは私にはちょうど良かったです。歩き遍路ほど時間はかからず、それでいて地元の方との交流や、お遍路さん同士の出会い、美しい景色をゆっくり楽しめる時間もあります。私は途中ブランク期間があったため、結願まで約2年半かかりましたが、継続して行けるのであれば1年でも十分可能だと思います。車遍路は効率的ですが、移動そのものが目的になりやすく、人との出会いも少なくなります。逆に歩き遍路は達成感こそ格別ですが、社会人で仕事もしながら行うにはかなりの時間が必要です。その中間にある公共交通遍路は、「お遍路らしさ」と「現実的な続けやすさ」を両立できる方法でした。
「トラベルはトラブル」と誰かが言っていましたが、多少のハプニングがあった方が旅は記憶に残ります。列車の運休による予定変更も何度かありましたが、それも含めて忘れられない思い出になりました。
データ
期間:2023年2月〜2025年11月
所要日数(前泊含む):四国24日+和歌山県2日
歩行距離:約386km
鉄道での移動距離:2832km
バスでの移動距離:407km
総費用:254206円
内訳)交通費:107240円
宿泊費:62440円
食費:35665円
納経費:35500円

納経費に関しては2024年以降値上げされたため、これよりも高くなります。宿泊費に関しても一部では旅行支援など使ったので、今ではもう少しかかるかもしれないです。私は岡山在住で四国へのアクセスも良いため、もう少し遠方から来られる場合は、合計30万円くらいの費用を見ておけば良いかと思います。
最後に
色々な旅行のスタイルがありますが、お遍路はその一つとして経験して良かったと心から思っています。道中での他のお遍路さんとの出会い、四季を感じられる四国の美しい風景、列車運休からのヒッチハイク敢行、お遍路さんを支えてくれる四国の文化など、歩きを含めた工程だからこそ味わえたものは沢山ありました。
以降の記事では私のお遍路の記録と旅程の計画について書いていこうと思っています。全部歩きは厳しいけどお遍路らしさも楽しみたい、、と考えている方の参考になればと思います。ここまで読んでくださりありがとうございました!


