「良いシャンプーって何ですか?」美容師が率直に答えます
良いシャンプーないですか?」
美容師をしていると、本当に何度も聞かれる質問です。
軽い雑談の延長で聞かれることもあれば、切実な悩みとして聞かれることもある。
で、いきなり結論から言います。
良いシャンプーは、だいたい値段に比例します。
ここで「はいはい、じゃあ高いの買えばいいのね」と思って閉じてもらってもいいですww
ただ、せっかくなので、その理由をちゃんと話します。
美容師も世の中すべてのシャンプーを知っているわけじゃない
美容室で導入している商品は、じつはかなり偏っている。
まず前提として。
美容師って、世の中にあるシャンプーを全部試しているわけではありません。
実は、美容室で扱っているシャンプーって、かなり偏っています。
・メーカーとの取引関係
・オーナーの考えや好み
・原価率や在庫管理
・スタッフ教育との相性
こういった事情が絡み合って、導入商品は決まっています。
「良さそうだから使いたい」と思っても、スタッフの立場だと簡単に変えられないことも多い。
世の中には数千、数万種類のシャンプーがあると言われていますが、美容室で使われているのは、そのごく一部。
つまり、美容師=シャンプー博士、というわけではないんです。
いっぱい試している人の意見を聞くのが良い
稀に、美容師の中でも自腹でさまざまなシャンプーを購入し、レビューしている人がいる。僕もオンラインでやりとりのある「きしログ」さんがそうだ。リンクを貼っておくので興味があれば見てほしい。
ただ、こうした美容師はほんの一握り。多くの美容師は自宅では自分のサロンで扱っている商品を仕入れ値で購入し、それを使っている。
あえて自分の勤務先で取り扱っていないものまで買って検証する人は少ない。きしログの岸さんの場合は、それ自体が仕事になっているからこそ成り立っているケースですべての美容師さんが同じように知識があると言えばそうではない。
成分よりも大事なのは「配合バランス」
シャンプー選びでよく言われるのが「成分」。
もちろん大事です。
でも、もっと大事なのは配合バランス。
同じ成分が入っていても、
・配合量
・組み合わせ
・処方の設計
これが違うだけで、仕上がりは全然変わります。
成分表だけ見て「これ良さそう」と判断するのは、正直かなり難しい。
料理と一緒で、材料が同じでも、味が同じになるとは限らないんですよね。それと同じです。
同じ成分が入っていても、その配合次第で仕上がりは大きく変わる。
僕自身はすべてのシャンプーを試したわけではない。過去に勤めていた美容室でも今でも勤務先はオリジナルのシャンプーを導入していて、自宅でもそれを使る。
だから、市販の幅広い商品を試す機会が少なかったのである。実は同じような美容師は多いと思う。
シャンプーに期待しすぎていないか?
少し立ち止まって考えたい。あなたはシャンプーに何を求めるのか。
「もっと良いものがあるはずだ」と思ってあれこれ試して、「なんか違う」と感じる。その原因は、シャンプーに期待しすぎているからかもしれない。
髪がサラサラにならないのは髪質(癖)の問題であったり、ダメージ補修よりも「ダメージを増やさないこと」の方が重要だったり。抜け毛が気になるなら、シャンプーより病院のほうが早い場合もある。
宣伝の言葉に踊らされて「理想をすべて叶えるシャンプー」がどこかにあるように錯覚してしまう。でも実際は、シャンプーで解決できる範囲を超えているケースも多いのではないだろうか?
ただ、お金をかけるならシャンプーがいい
ただ、もし「お金をかける」のであれば、
トリートメントよりもシャンプーの方が優先度は高いと僕は思っています。
すごくざっくり言うと、
トリートメントは「髪の表面に吸着して、質感を整えるもの」です。
良し悪しで手触りや仕上がりの印象は変わりますが、役割としてはあくまで“表面調整”。
一方でシャンプーは、
髪と頭皮に直接摩擦を与えるものです。
髪を洗うという行為自体が、
・髪同士をこすり合わせる
・頭皮の皮脂を落とす
というダメージリスクを常に含んでいます。
本来は残しておきたい皮脂もある中で、「酸化した古い皮脂汚れだけを、いかに優しく落とすか」。
この洗浄力の“マイルドさ”こそが、良いシャンプーの本質だと考えています。
たとえば、いちばん安価に作れるとされる高級アルコール系のシャンプー。
洗浄力が強く、必要な皮脂まで一気に落としてしまうので、洗い上がりはかなりキュキュッとします。
ただ、その後に大量のシリコンやコーティング成分で手触りを整えることで、
「なんとなく良さそう」に感じさせているケースも多い。
これって、強く洗ってから後で誤魔化している状態なんですよね。
逆に、マイルドな洗浄力のシャンプーの場合は、
激しく洗って後から整える、ではなく
最初から不必要なものだけを優しく落とす設計になっています。
その結果、
・頭皮への刺激が少ない
・シャンプー中に髪が絡まりにくい
・余計なキシミが出にくい
といったメリットが出てきます。
トリートメントの場合、仮に質がそこまで高くなくても
「効果が分かりにくい」程度で済むことが多い。
でも、シャンプーで質の悪いものを選んでしまうと、
キシミ、乾燥、刺激感など、ネガティブな要素が一気に増えます。
だからこそ、
もしお金をかけるなら、まずはシャンプーから。
これは僕の中ではかなり揺るがない前提です。
それでは露骨にこのタイミングで、オリジナルのシャンプーのアフィリエイト貼っておきますね。
あなたにとっての「良い」とは何か
「良いシャンプー」の基準は人それぞれ.
泡立ちが良い、香りが好き、頭皮に優しい、爽快感がある、ワックスがよく落ちる、お求め易い…。その定義は人の数だけある。
ただ共通して言える「良いシャンプー」は、洗浄力が強すぎず、なめらかに洗い上がること。頭皮の皮脂は健康に必要な潤滑油だから、取りすぎないことが大事だ。洗浄力が強すぎるシャンプーは安価に作れるが、その分トラブルを招きやすい。
本当に落とすべきは「酸化した皮脂汚れ」。必要な皮脂を残しつつ不要なものだけを落とす。それが「良いシャンプー」だと思う。
その見分け方は意外とシンプルだ。価格。
製造コストや原料に比例して、価格が高いほど仕上がりのバランスは整っている。だから市販の安価なシャンプーよりも、美容室専売の信頼できるメーカーの商品を選ぶ方が近道になる。
結論。僕は「良いシャンプーは市販品では少ない」と思う。
そして「良いシャンプーは洗浄力がマイルドであり、その基準は価格に比例する」。
これは世の中すべてのシャンプーを比較検討したことがない美容師の戯言であり、すべてのシャンプーをすべての髪質に対して検証することが不可能。だからこそ、現時点での最適解なのかもしれない。
シャンプー選びのヒントになれば嬉しいです!
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