自分の人生を生きたいお母さんと、その子どもたち、そして、かつて子どもだった君へ。
これは、わたしの幼い息子への手紙です。
けれど書いているうちに、
これは息子だけでなく、
わたしたち親子と同じように、この世界で生きている
たくさんの大人たちと、たくさんの子どもたちへの
エールでもあるのだと気づきました。
ここでシェアさせてください。
幸せになろうと決めたお母さんと、
その子どもたちへ。
そして、親を笑顔にしたいと願う子どもたちへ。
──そう願った、かつての子どもたちへ。
たいせつなきみへ
これは たいせつな きみへの手紙。
きみに つたえておきたいことがあるんだ。
それはね ママがきみを とっても愛しているということなんだ。
「愛」ということばは だれもがしっているよね。
でも 心のなかに みんな それぞれちがった「愛」をもっているんだよ。
そして ときには そのそれぞれの愛のちがいから
ごかいを うんでしまうことがあるんだ。
とっても愛しているのに、それがつたわらないことは かなしいよね。
だからママは ママがきみを
どんなふうに愛しているのかつたえたくて
この手紙をきみに かこうとおもったんだ。
ママは きみがママのおなかのなかに きてくれたときから
きみのママになった。
でも きみが生まれる前は ママはママのおかあさん
そう、きみのおばあちゃんの子どもだったんだ。
じっさいにはね ママがきみのママになった後もずっと
ずっと変わらず ママはおばあちゃんの子どもなんだよ。
きみが生まれるずっとまえ ママが子どもだったころ。
おばあちゃんは いまのママより わかいおんなのひとで
ママはちいさな おんなのこだった。
ママのおかあさんは きれいで とってもおしゃれで
いつもちゅうもくのまとだった。
でも きどってなくて おおきな口で たいようみたいにわらうから
おかあさんのまわりは いつもしぜんに あたたかいくうきになった。
ちいさなママは そんな あかるくて
うつくしいおかあさんが じまんだった。
でもママにはずっと きになっていたことがあったんだ。
それは いえのなかにいるおかあさんは いつもすこしだけ
かなしそうにみえることだった。
そとでみるおかあさんは あんなに楽しそうに かがやいているのに
家のなかのおかあさんは おこりっぽくて
なんだか きゅうくつそうだった。
ちいさなママは まいばん ねむりにつくまえに
神さまにおいのりするようになった。
「おかあさんが、しあわせになりますように。」
生まれたばかりのヒヨコ やきたてのパン
どちらも やわらかくて あたたかいね。
きみは生まれたばかりのヒヨコでも やきたてパンでもないけど
子どもの心もおなじくらい やわらかくてあたたかいんだよ。
だから おかあさんが ふしあわせそうにみえるとき
そのやわらかな心は ひとしれず きずついてしまう。
そして おかあさんをしあわせにしようと いっしょうけんめいになる。
じぶんのために つかうべき愛もぜんぶ
おかあさんにあげようとしてしまうんだ。
こどもは ママのえがおが だいすき。
だからね ママには
しあわせでいる せきにんがあるんだ。
きみじしんが しあわせでいるために
きみの たいせつなじんせいを つかってほしいから。
じっさいのところ きみをしあわせにすることは きみにしかできない。
だれもかわることのできない とても たいせつな しごとなんだよ。
おばあちゃんをしあわせにできるのは おばあちゃんしかいないし
ママをしあわせにできるのも ママしか いないんだ。
ちょっと がっかりしたかな?
でもね だいじょうぶ。
だれかを まっすぐに しあわせにしてあげることは できなくても
きみが きみらしく しあわせでいることは できる。
そしてね
きみが しあわせでいると
そのしあわせは まわりの人のこころに
そっと タネをのこすんだよ。
そのタネが いつ めを出すかは ひとそれぞれ。
でも きみが たいようのように かがやいていれば
そのひかりと あたたかさで タネは いつか めを出すんだ。
そうして しあわせの花が ひとつ またひとつ さくたびに
花ばたけは ひろがって
せかいを やさしいばしょに かえていくよ。
きみのなかには
そんな
あたたかくて おおきな力が あるんだよ。
ママはその あたりまえのことにきがつくまで
とても長いじかんが ひつようだったけど
ママは きみにであって そのことに きがつくことができたんだ。
そして じぶんで じぶんを しあわせにする と、きめたんだ。
きみと、ママじしんと、みんなのためにね!
ママはやっと
じぶんのじんせいを 生きているよ
ママは
まいにち
生きているのが
うれしくて、
たのしくて、
しあわせだよ。
ママはきみと であえたきせきに 心から かんしゃしているよ。
たいせつなことを おしえてくれて ありがとう。
