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エレベーターの「閉」ボタン連打について、専門家AIの5人に順番に詰め寄ってみた

映画の主人公は、いつだってエレベーターの「閉」ボタンを連打しています。殺人鬼が迫る。ゾンビが迫る。『ターミネーター2』ならT-1000が迫る。連打、連打、連打——扉は敵の鼻先でガシャン。セーフ。

一方、私は誰にも追われていないのに毎日連打しています。

でもあのボタン、「実は繋がってなくて気休め」という都市伝説がありますよね。真相を確かめるべく、AIの中に専門家を5人呼び出して、片っ端から詰め寄ってみました。


1人目:実務家(エレベーター保守の現場の人)

「単刀直入に聞きます。閉ボタン、効いてますか?」

実務家「機種と設置年代によります」

「歯切れが悪い!」

実務家「現場の答えは大体歯切れが悪いんですよ。古い機種ほど、閉ボタンがそのまま速度短縮に直結してます。新しい機種は……効かないものもありますね」

「じゃあ私の連打は、効く日と効かない日があると」

実務家「そうなります」

「パチンコじゃないですか」

実務家「出玉は扉です」


2人目:学者(建築・人間工学の研究者)

「効かない機種があるって本当ですか。手抜き工事では?」

学者「逆です。わざと無効化されています」

「わざと!?」

学者「バリアフリー法の絡みで、新しい機種の一部は意図的にボタンを無効化しているんです。車椅子の方やお年寄りが乗り降りする時間を、扉が確保する必要がありますから」

「……つまり私の連打が効かないのは、故障じゃなくて」

学者「思いやりの設計です」

「思いやりに向かって連打してた……」


3人目:懐疑論者(水を差す係)

「ネットだと『効く派』と『効かない派』が延々と争ってるんですが」

懐疑論者「それ、噛み合ってないだけでは?」

「と言いますと」

懐疑論者「都市伝説を真に受けた人と、無効化された機種にたまたま乗った人が、それぞれ自分の体験だけで語ってる。効く派は効くエレベーターの話をして、効かない派は効かないエレベーターの話をしてる。別々の機械の話ですよ」

「じゃああの論争は」

懐疑論者「全員正しくて、全員話を聞いてないんです」

「ネット論争の縮図だ……」


4人目:経済学者(すべてをお金で考える人)

「でもメーカーからしたら、ちゃんと効くボタンの方が誠実じゃないですか?」

経済学者「クレーム対応コストを考えましょう」

「急に会議っぽくなった」

経済学者「『閉まるのが速すぎて挟まれた』というクレームは大問題です。一方『押しても効かない』は実害が小さい。つまり効かない仕様の方が、クレーム対応コストが減る。あえて無効化する経済合理性があるんです」

「私の親指の努力より損益計算書が強い」

経済学者「市場とはそういうものです」


5人目:歴史家(壮大にまとめる係)

「最後に、歴史の観点から一言お願いします」

歴史家「そもそも『押したつもりで満足する』設計は、昔からあるんですよ。信号機の歩行者ボタンなどが有名です」

「あれも!?」

歴史家「人は、何かを操作した実感そのものを求める生き物なんです。ボタンは扉を閉めるためではなく、心を落ち着けるために存在しているのかもしれません」

「いい話にしないでください。私は扉を閉めたいんです」

歴史家「その渇望こそが人類史です」

「スケールで殴られた」


追加質問:でもランプ、点くじゃないですか

「ちょっと待ってください。納得しかけましたけど、閉ボタンって押したらランプが点くじゃないですか。繋がってるじゃないですか!」

実務家「ええ、繋がってますよ」

「ほら!」

実務家「配線的には、ですけどね。押した信号はちゃんと制御盤まで届いてます。その上で、制御プログラム側が『はいはい、聞こえてます』って受け取って——無視するんです」

「無視!?」

実務家「物理的に断線してるんじゃなくて、ソフト的に握りつぶされてるんです」

「じゃああのランプは何なんですか」

懐疑論者「『あなたの入力は正常に受理されました』のお知らせでしょ。対応するとは言ってない

「お役所の受付印だ……」

経済学者「しかもよくできてますよ。ランプが点くからこそ、利用者は『効いてる』と信じ続けられる。信じている限りクレームは来ない。ランプ1個で顧客満足を維持できるんですから、費用対効果は抜群です」

「電球代だけで人心掌握……」

歴史家「ね? 言ったでしょう。ボタンは『操作した実感を与える装置』だと。ランプはその実感を光で保証してくれているんです。プラセボとしては完璧な設計ですよ」

「受理と実行は別。社会の仕組みそのものじゃないですか」

歴史家「エレベーターは社会の縮図なんです」

「もうこの人、何でも人類史にする」


結論

というわけで5人に詰め寄った結果——

「効いている場合と、効いていない場合が、両方ある」

モヤッとする結論ですが、たかがボタン一つで、現場・制度・認知バイアス・経済・人類史まで連れて行かれました。この振り回され感が、この遊びの醍醐味です。

映画の主人公のみなさんは、逃げ込む前にエレベーターの製造年をご確認ください。


種明かし

この座談会、スタンフォード大学発の「STORM」という研究手法をベースに、チャットで気軽に遊べる形にアレンジしたプロンプトで動いています。5人格に好きなお題を投げるだけ。真面目なお題でも、今回みたいにくだらないお題でも成立します。

詳しい使い方は次回のnoteで。(連打はほどほどに)

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おうどんちゅる美 ここまでお読み頂き!大変ありがっとうございます!良き、おうどんライフを!!