見出し画像

スマホを買おうと思っただけだったのに、息子の涙に立ち止まった日

スマホを買おうかと話した何気ない夜。
「パパと連絡取れるなら、取りたい?」と聞いただけで、息子は泣き出してしまった。
小学3年生の小さな胸の中には、まだ言葉にできない気持ちがたくさん詰まっていた。

子どもが小学校3年生になって、そろそろ「学童を卒業してもいいかな」と思い始めた。
ひとりで家に帰るようになるなら、連絡手段も必要。
だから、スマホを買ってあげようかな、と思った。

なんでもない日常の延長だった。
でも、ふと「スマホがあったら、パパと連絡取れるようにすることもできるよ」と伝えてみた。
その瞬間、息子の表情が変わった。

「……考えただけで涙が出てくる」

そう言って、ぽろぽろと涙をこぼした。

私は、何も言えなかった。
息子の胸の奥に、そんなに深くて、重い気持ちが残っているとは、想像していなかった。

離婚した時、元夫は「子どもたちとはもう会わない」と言った。
それが最後の言葉だった。

その時息子はまだ幼かったけれど、
何かを感じ取り、心に刻み、今も抱えて生きているんだと思う。

「泣かせてしまった」と、自分を責めそうになった。
でも、あの涙は彼が「ママの前でだけは本当の気持ちを出していい」と思えた証でもある。

「話してくれてありがとう」
「無理に答えを出さなくていいよ」
そう伝えることが、今の私にできるすべてだった。

スマホの話なんて、まだまだ先でいい。
大事なのは、この子がちゃんと自分の気持ちに向き合いながら育っていけるように、
安心できる場所を作り続けることだと、改めて思った夜だった。

子どもの涙に、親の心も揺れるけど、
涙は「心が感じている証拠」。
大人の言葉で無理に整理せず、
一緒に立ち止まることも必要だと感じた出来事でした。

いいなと思ったら応援しよう!