「“似合わない”って、言っているのは誰?」
首元に大きなリボンのついたブラウスが好きだった。
レースのマーメイドスカートも。
① 私が“似合わない”と思った瞬間
出産後、私の毎日はあっという間に過ぎていく。
子どもの送り迎えに家事、仕事と時間に追われ
気づけば自分の服をじっくり選ぶ時間は
ほとんどなかった。
クローゼットの前に立っても
手に取るのは動きやすいパンツやスエットと
"着られたらいい服" ばかり。
ー体型が変わったから?
ー少しだけ歳を重ねたから?
「今は好きな服を着ている場合ではない」と
自分に言い聞かせていた気がする。
「今日は何を着よう」
そう考える瞬間が、
私にとっての小さな楽しみ。だった。
でも、日常の忙しさに押され、
いつしかその楽しみを忘れていた。
② 小さな甘さで日常を変える
毎日のルーティンに慣れてきたある日
心ときめくアイテムを
1点だけ取り入れることにした。
例えば、リボンモチーフのパンプス。
いつもスニーカーばかりの私だが
パンプスのコツコツした音に胸が高鳴る。
いつものデニムが足元を変えるだけで、
動きやすさと甘さのバランスが程よくなる。
小物やバッグ、アクセサリーを控えめに加えるだけでも
気分は確実に変わる。
朝の短い1人時間に、自分のためだけに服を選ぶ。
このひとときが、忙しい毎日の中での
自己回復の時間になる。
甘さを強調しすぎる必要はない。
控えめなリボンや春色のバッグ、
パステルカラーのストール1点でも、心は前向きになる。
小さな甘さで、日常に明るさが生まれるのだ。
③ パンプスとスカートで試したリアル体験
ある日、家族でショッピングモールに出かけた。
子どもの抱っこ期はヒップシート必須だけれど、
パンプスとスカートは思った以上に快適だった。
歩くたびに足がチラリと見える
スリットの入ったロングスカート
ローヒールのリボンモチーフのパンプス
夫や周囲の人から褒められる わけではないが
何よりも大切なのは自分が満足する感覚。
小さな甘さを取り入れるだけで、
日常の景色や気分が少し華やぐことを実感した。
忙しいママにこそ
自分を喜ばせる時間が必要なのだと改めて思う。
④ 今日からできる、小さな自己回復
甘さは特別な服でなくてもいい。
自分がときめくアイテムを身につけることで
自分を喜ばせることはできる。
「もう似合わないんじゃないか」——
そう言っているのは
もしかすると私の心だけだったのかもしれない。
忙しい毎日でも、
自分を労るひとときを作ることは可能だ。
リボンモチーフのパンプスを履いたあの日、
あの頃の“私”が少しだけ戻ってきた気がした。

