Photo by
mikiluna
たそがれ窓
この窓を開けると
いつでも夕暮れを見ることができます
橙色の空と感傷的な思い出たち
それらのものがいつでも見ることができるのです
今真っ赤な夕日が
水平線の彼方に沈んで行きます
あれは幼い頃に見た夕焼けでしょうか
それともあなたとみつめた黄昏なのかもしれません
こうして夕暮れの中にたたずんでいると
だんだん記憶が曖昧になって来て
今見ている夕空さえ
いつの頃に見たものかわからなくなって来ます
でもそれでいいのです
いつの日も夕暮れは
思い出の中にあるのですから
茜色の空を一筋の飛行機雲が飛んで行きます
あの飛行機雲はどこまで飛んで行くのでしょうか
きっと日の沈まないところまで飛んで行くのでしょう
こうやって私たちは夕日の中を旅して行くのです
思い出から思い出へと
それは終わることがありません
例え太陽が水平線の彼方に消えてしまっても
わずかばかりの残照にきらめきながら
思い出たちはそこにあるのです
さああなたも窓を開けてみませんか
きっと素晴らしい夕暮れを見ることができるでしょう
そしてあなたの中の
懐かしい思い出たちを探してみませんか
たそがれ窓はいつでも
あなたのそばにあるのです
