なぜ「出店の冷たいメニュー」は食中毒に注意が必要なのか? サルモネラ菌から考える

祭り、イベント、期間限定ショップ。
そこで食中毒が起きたとき、よく聞くのが、
「食材が悪かったのでは?」
「加熱不足だった?」
「保存方法に問題があった?」
という話。
ただ、サルモネラなどの細菌性食中毒は、食材だけを見ても原因が分からないことがある。
特に注意したいのが、「出店」×「冷たいメニュー」という組み合わせだ。

出店は衛生管理の難易度が上がりやすい
普通の飲食店と比べ、イベントの出店では、
・手洗いや洗浄設備
・冷蔵設備
・食材の保管場所
・調理器具の管理
・大量注文への対応
などに制約が出やすい。
実際、自治体も露店について、冷蔵設備や手洗い設備を求めたり、出店場所での仕込みを制限し、「提供直前に加熱する食品」を基本とするルールを設けている。
つまり、「出店だから危険」ではない。
安全に管理するのが通常店舗より難しくなりやすい環境だからこそ、厳しいルールがある。ということ。

冷たいメニューは「最後の加熱」がない
ここも重要。
冷たい料理そのものがサルモネラを発生させるわけではない。
問題は、完成後に菌が付着した場合、それを殺菌する工程が残っていないこと。
たとえば、
食材を加熱
↓
冷ます
↓
冷蔵保存
↓
盛り付け
↓
トッピング
↓
提供
という料理。
最初の加熱が完璧でも、その後に汚染された手、トング、容器、まな板などから菌が付けば、そのまま客の口まで届く可能性がある。
厚生労働省も、生の肉や魚から調理済み食品への二次汚染を避け、十分な手洗いや器具の洗浄を行うよう注意している。
だから冷製ラーメン、冷やし麺、サラダ、冷たい惣菜などは、「最後にもう一度加熱してリセット」ができない。
ここが温かい料理との大きな違いになる。

サルモネラは何の食材に多い?
代表的なのは、鶏肉、鶏卵など。
サルモネラは鶏・豚・牛などの腸管などに存在し、特に汚染された鶏肉や鶏卵による感染が知られている。
一方で、過去には卵、食肉だけでなく、うなぎ、すっぽん、いか加工品など、さまざまな食品で食中毒が報告されている。
つまり、「サルモネラが出た=その料理のメイン食材が原因」とは限らない。
調理スタッフの手や器具を経由した二次汚染も考える必要がある。

一番怖いのは「つける・増やす・殺せない」
食中毒対策の基本は、
つけない
増やさない
やっつける
の3つ。
加熱できる料理なら、中心部を75℃で1分以上加熱することが一つの目安になる。
さらに調理後すぐ提供しない食品については、厚労省の大量調理施設向け衛生管理では10℃以下または65℃以上での管理が示されている。
冷たい料理では特に、つけない+増やさないの重要性が大きくなる。

食中毒ニュースを見るときに覚えておきたいこと
サルモネラによる食中毒が起きても、「○○という食材が原因だ」とすぐ決めつけることはできない。
見るべきなのは、
食材
→仕込み
→加熱
→冷却
→保存
→盛り付け
→提供
までの全部。
特にイベント出店の冷たいメニューでは、限られた設備で衛生管理を続けながら、加熱後の二次汚染と温度管理を防ぐ必要がある。
だからこそ自治体が、露店では提供できる料理や調理方法まで細かく制限している。
今後また同じようなニュースが出たときも、「何の食材だったか」だけでなく、「加熱後にどう扱われたか」を見る。
これを覚えておくと、食中毒ニュースの見方がかなり変わる。
おまけ動画
参考情報
厚生労働省「家庭での食中毒予防」
厚生労働省「大量調理施設衛生管理マニュアル」
食品安全委員会「食の安全ダイヤルQ&A」
愛知県「イベント等で食品を調理・提供する方へ」
豊中市「露店による食中毒の防止について」
#サルモネラ #食中毒 #食品衛生 #出店 #冷たいメニュー #食の安全
Amazonのアソシエイトとして、適格販売により収入を得ています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今日の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
よかったら、感想をコメントで教えてください。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします🙇
いただいたチップは皆さんに還元できるように有益な記事作成など活動費として利用させていただきます