【香水レビュー】L'HEURE BLEUE / GUERLAIN(ルール ブルー / ゲラン)|香水研究ノート「香水解剖書」
1.【香水プロフィール】
発売日: 1912年
調香師: Jacques Guerlain
香りの構成:
トップノート: アニス、コリアンダー、ベルガモット、レモン、ネロリ
ミドルノート: カーネーション、オーキッド、ジャスミン、クローブ、ヘリオトロープ、イランイラン、ローズ、スミレ、チュベローズ
ラストノート: イリス、サンダルウッド、ムスク、ベンゾイン、バニラ、ベチバー、トンカマメ
2.【解剖書】

3.【パーソナリティ】
時代を超えて、纏う人に「あぁ、美しい」という深い感嘆をもたらすこの香りは、クラシカルタイプの方におすすめです。 それは、普遍的なエレガンス。圧倒的な気品を添え、自然と背筋を伸ばしてくれる魅力があります。流行を追うのではなく、自分自身の内面にある静寂と知性を大切にし、美しものを継承するタイプにぴったりです。
4.【香水レビュー】
いつになってもこの美しさは健在です。特定の素材が突出するのではなく、多くの素材が溶け合い、見事な調和を奏でています。付けたての印象は、穏やかで優雅なひとときを思わせる、深く品のあるオリエンタルの香りです。
なかでもイランイラン調がアクセントとなったリッチなフローラルが、女性らしい華やかさを与えつつ、穏やかに広がります。ここで重要なのが、カーネーション、クローブなどのスパイシーな香り。このスパイスが全体を「凛と」引き締めることで、単なるゴージャスな香水ではない、独自の格調高さが生まれます。
太陽が沈み、少し肌寒くなる空気感をアニマリックで少し冷たさを。残光の余韻をバニラやベンゾインの甘さで深みと温もりを。「今日が終わる」という一抹の寂しさと、星が見え始める静かな予感。その心の移ろいを、ヘリオトロープやイリスのパウダリックな質感が優しく包み込んでいます。この瞬間を愛おしむような、深く美しさに満ちた作品です。
久しぶりに香りを試しても、美しさに酔いしれます。オリエンタルというと
魅惑的など少しグラマラスだったり、クールな雰囲気が多い中で、このオリエンタルは深く、美しさを楽しめる香り。こんなに多くの素材を使っても見事に調和されているのがやはり素晴らしい。時代を超えてもなお、この美しい香りを継承したい。
