【香水レビュー】Rose Barbare / GUERLAIN(ローズ バルバル)|香水研究ノート「香水解剖書」
1.【香水プロフィール】
「ラール エ ラ マティエール」コレクションの黎明期を支えた一作。現代の名匠フランシス・クルジャンが、ゲランの伝統素材である「ローズ」を、鋭利でモダンな解釈によって再構築した意欲作です。
発売日: 2005年
調香師: Francis Kurkdjian
香りの構成:
トップノート: ローズ、アルデハイド
ミドルノート: ローズ、フェヌグリーク
ラストノート: ハニー、パチュリ、ウッディノート
2.【解剖書】

3.【パーソナリティ】
ローズ、アルデハイド、ピーチの香りのアコードがクラシカルな華やかさを連想させるため、クラシカルタイプにおすすめです。気高く華やかなローズを心地よく纏うことができそうです。伝統的な気品を纏いながら、内側に誰にも媚びない強い意志を秘めている。そんな、凛とした自立心を持つクラシカルタイプの方にこそぴったりの香りです!
4.【香水レビュー】
香りは、ローズが広がりながらも、アルデハイド、ピーチのようなフルーティな香りがクラシカルな印象もあります。この懐かしくクラシカルな香調。そこにハニーのアクセントが加わり、まろやかで深みを出します。深い力強さというよりもまさに「背筋を伸ばし前へ進む姿」意志の強さ、芯のある強さや、生き生きとした印象を与えます。そして軽やかに情熱的でエレガントなローズへ導きます。
ローズの華やかさにアルデハイドを加えることで気高さを。ピーチが加わることで、クラシカルかつ女性らしさを感じます。
ただ、ブランドの説明の「扱いにくい、ほぼ野生の花のあるがままの姿」というのがどうもしっくりこないのです。どういうことなのか。それは、ローズに魅了される人は多くいる一方で、ローズの華やかな側面を表現するものが多い香水ですが、この「バルバル(野蛮)」というのは、アルデハイドを用いることで、誰にも媚びない自立した精神のような内なる強さを与え、その精神が「誰の手にも追えない」=野蛮を表現しているのではないかと解釈しました。
しかしこの作品はゲランです。ゲランという精神は絶対的に必要な要素です。ゲランが描く野蛮、それは自由を愛し、情熱に生き、何ものにも縛られないヒロインの姿がということなので、一般的な野蛮ではなく、精神のこと指しています。それは、決して粗野な意味ではなく、決して手懐けられない美しさを忍ばせていることなのかもしれません。
正直なところこの香りとテーマを結びつけるのが難しい作品でした。
「野蛮」というインパクトのある名前によって混乱しました。
でもじっくり香りを試しながら、何を伝えたいのかと向き合っていくと
「自由な精神」それは誰にも縛られず自由を愛するヒロインの精神なんだというのでしっくりきました。なぜこのクラシカルな美しいアコードなのか?野生味とは真逆の香りじゃないのか。といろいろ考えさせられた作品でした。
