見出し画像

【英語で読書】『蝿の王』を原書で読む。私的日本文学最高傑作の一つ『豊饒の海』も!

2015年に私が読んだ本リストです。

この年、日本語で一番印象に残っているのは、なんと言っても三島由紀夫の『豊饒の海』四部作です。
最初に読んだ時の衝撃は今でも覚えていて、良い意味で「とんでもないものを読んでしまった!」という感覚がありました。

好きなシーンもたくさんあるのですが、その一つが『豊饒の海』四部作一巻にあたる『春の雪』五十、鼈(すっぽん)のシーンは笑ってしまいました!
飲んでしまう清顕がおかしくて、今読んでも笑えます。
笑う所なのかどうか分からないのですが笑

また、ストーリーが面白いだけでなく、三島由紀夫の文章の美しさに驚いたのも覚えています。

なんというか、「文章を読む」ということそれ自体の喜びを味わえると言いますか、豪華絢爛、耽美にして論理的と言いますか、とにかく、三島由紀夫の文章の美しさは、個人的に私が知っている中では日本の作家で一番ではないかと思います!

夏目漱石や泉鏡花、谷崎潤一郎や辻邦生なども日本語が美しいですが、私の中ではやはり三島由紀夫が一番です。


英語では、この年読んだ本は全部傑作!という、読書が充実していた年だったのですが、特に『Lord of the Flies:蝿の王』が印象的でした。

子供達だけの無人島で、少年たちの見栄?がとんでもない方向に向かっていく、そして途中に挟まれる南の島の風景描写の美しさ。

なんと言いますか、コントラストというのもありますが、私としては、「人間界の出来事とは関係なく、自然は常にそこにある」という感覚を読んでいると味わい、それがリアルでした。

詳しくはネタバレになってしまうので書きませんが、これは、『豊饒の海』の最終巻『天人五衰』のラストシーンにも通じるところがあると思います。

人間界ではとんでもないことが起こっていても、そんなことはお構いなしに美しい自然はそこにある。

腹が立つことがあった日、空を見上げてみたら、めっちゃいい天気!みたいなことって誰しも経験ありませんか?
自分はこんなクソみたいな気分なのに(Excuse my language!)、空はめっちゃ晴れてやがる!というような笑

あの感じがリアルなのです。

『蝿の王』や、『天人五衰』のラストシーンを読むと、

「人間界の都合は自然界には関係ない」というか、
「地球内に限っても、人間界は全世界のほんの一部に過ぎない」というか、

私も含めて人間はつい、人間界が全世界だと錯覚しがちですが、実際は自然界のごく一部に過ぎないんだというか、そんなことを感じます。

『Lord of the Flies』
また読み返したくなってきました。

フランス語やドイツ語の本が読めるようになったのは2016年からなので、この2015年以前は、日本語と英語のみになります。


◆ 初読

01月31日 沈黙 ― 遠藤周作
02月03日 The Door into Summer ― Robert A. Heinlein
02月06日 The Death of Ivan Ilych ― Leo Tolstoy
02月07日 桜の森の満開の下 ― 坂口安吾
02月12日 彗星物語 ― 宮本輝

02月17日 武蔵野 ― 国木田独歩
02月18日 地獄変 ― 芥川龍之介
02月23日 蟹工船 ― 小林多喜二
03月01日 禁色 ― 三島由紀夫
03月03日 桜桃 ― 太宰治

03月05日 芽むしり仔撃ち ― 大江健三郎
03月08日 野火 ― 大岡昇平
03月11日 箱男 ― 安部公房
03月15日 音楽 ― 三島由紀夫
03月16日 トロッコ ― 芥川龍之介

03月16日 葉桜と魔笛 ― 太宰治
03月16日 森の神 ― 夢野久作
03月17日 蠅 ― 横光利一
03月17日 黄金風景 ― 太宰治
03月17日 An Occurrence at Owl Creek Bridge ― Ambrose Bierce

03月18日 杜子春 ― 芥川龍之介
03月18日 堕落論 ― 坂口安吾
03月18日 きりぎりす ― 太宰治
03月19日 The Secret Garden ― Frances Hodgson Burnett
03月21日 刺青・秘密 ― 谷崎潤一郎

03月22日 春琴抄 ― 谷崎潤一郎
03月24日 ノルウェイの森 上 ― 村上春樹
03月25日 ノルウェイの森 下 ― 村上春樹
03月29日 杳子・妻隠(つまごみ) ― 古井由吉
04月05日 The Private Papers of Henry Ryecroft ― George Gissing

05月06日 ひざまずいて足をお舐め ― 山田詠美
06月09日 Of Human Bondage ― W. Somerset Maugham
06月20日 Lolita ― Vladimir Nabokov
07月05日 The Moon and Sixpence ― W. Somerset Maugham
07月20日 The Picture of Dorian Gray ― Oscar Wilde

07月23日 The Black Cat ― Edgar Allan Poe
07月24日 模範少年に疑義あり ― 坂口安吾
08月09日 Nature ― Ralph Waldo Emerson
08月10日 The Fall of the House of Usher ― Edgar Allan Poe
08月14日 春の雪 ― 三島由紀夫

08月27日 面白いほどよくわかるギリシャ神話 ― 吉田敦彦
09月02日 奔馬 ― 三島由紀夫
09月08日 暁の寺 ― 三島由紀夫
09月10日 天人五衰 ― 三島由紀夫
09月17日 面白いほどよくわかる聖書のすべて ― 中見利男

09月26日 Lord of the Flies ― William Golding
09月27日 The Gold-Bug ― Edgar Allan Poe
10月03日 Thus Spake Zarathustra ― Friedrich Nietzsche
10月03日 或阿呆の一生 ― 芥川龍之介
10月03日 蒼穹 ― 梶井基次郎

10月10日 家庭の幸福 ― 太宰治
10月10日 文鳥 ― 夏目漱石
10月03日 駈込み訴え ― 太宰治
10月04日 山月記 ― 中島敦
10月09日 藪の中 ― 芥川龍之介

10月18日 初秋の一日 ― 夏目漱石
11月17日 ギリシア神話〈上〉 ― 呉茂一
11月29日 面白いほどよくわかる仏教のすべて ― 金岡秀友
11月29日 面白いほどよくわかるギリシャ哲学 ― 左近司祥子
12月03日 ギリシア神話〈下〉 ― 呉茂一

12月04日 クリスマス ― 萩原朔太郎
12月04日 トカトントン ― 太宰治
12月04日 二つの手紙 ― 芥川龍之介
12月06日 命売ります ― 三島由紀夫
12月12日 密会 ― 安部公房

12月13日 万延元年のフットボール ― 大江健三郎
12月14日 サド侯爵夫人・わが友ヒットラー ― 三島由紀夫
12月17日 燃えつきた地図 ― 安部公房
12月18日 河童 ― 芥川龍之介
12月23日 殉教 ― 三島由紀夫

12月30日 To the Lighthouse ― Virginia Woolf

◇ 再読

01月08日 The Alchemist ― Paulo Coelho
01月27日 Crime and Punishment ― Fyodor Dostoyevsky
02月13日 桜の樹の下には ― 梶井基次郎
02月13日 冬の蠅 ― 梶井基次郎
03月13日 夢十夜 ― 夏目漱石

03月16日 器楽的幻覚 ― 梶井基次郎
03月17日 鼻 ― 芥川龍之介
03月18日 闇の絵巻 ― 梶井基次郎
05月09日 草枕 ― 夏目漱石
05月13日 The Catcher in the Rye ― J.D. Salinger

06月29日 The Valley of Fear ― Arthur Conan Doyle
08月12日 The Metamorphosis ― Franz Kafka
08月26日 砂の女 ― 安部公房
09月03日 面白いほどよくわかるギリシャ神話 ― 吉田敦彦
11月30日 面白いほどよくわかる聖書のすべて ― 中見利男

12月03日 Walden and Civil Disobedience ― Henry David Thoreau
12月04日 雪後 ― 梶井基次郎
12月10日 The Dupin Trilogy ― Edgar Allan Poe
12月19日 温泉 ― 梶井基次郎
12月31日 Steppenwolf ― Hermann Hesse


◆ 最後に

以上、2015年に読んだ本リストでした。

こうして振り返ってみると、もう11年も前なので、内容をほとんど忘れているものもあり、また読み返したくなりますね。

ちなみに、学生さんは今(この記事を投稿したのは2026年8月20日です)は夏休みでしょうか?
この記事を読んでくれているか分かりませんが、読書感想文で、長い本を読むのが苦手なら、夢野久作の『森の神』がいいかもしれません。

なぜなら、1ページくらいしかないからです!笑
(しかし、現代でも色々なことに繋がる話です!)

芥川龍之介の『蜜柑』も、3ページくらい、
梶井基次郎の『桜の樹の下には』も、5ページくらいですので、
読書感想文の本として狙い目?かもしれません笑
(学校によっては、何ページ以上の本じゃないとダメという決まりがあるのかもしれませんが、もしそう言ったルールが無ければです)

「くらい」と書いているのは、出版社によって、版によって、文字の大きさや余白のスペースが違い、本によってページ数は若干前後する可能性があるからです。

また、読書感想文に限らず、まだ本を読むことに慣れていないうちは、こうした短編作品を読んでいくと、徐々に、読んだことのある作品が増えてきて、それが自信につながり、より長い本も読めるようになってくるかもしれません!

それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました!


記事のヘッダーは「みんなのフォトギャラリー」からお借りしています。制作者様へ、素敵な画像ありがとうございます!


◆ この記事を書いているのは?

ナニモノデモナイです笑
「語学学習仲間の一人」と思っていただけたら嬉しいです!

最近、X、始めました!
たまに自分の記憶の補助のために豆知識的なことを中心に呟いています。
もしかしたら役に立つかも?立たないかも?笑
無言フォロー大歓迎です!
https://x.com/pgwb_efgirgl

◇ そんな私の自己紹介記事はこちら↓

◇ 私の好きなことをまとめた偏愛プロフィールはこちら↓

◇ 全記事へのリンクをまとめた目次はこちら↓


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集