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Sakana Translateを使ってみました

Sakana AIは本日、チャットサービス「Sakana Chat」に新機能「Sakana Translate(サカナ・トランスレート)」を追加しました。翻訳エンジンには日本仕様へ適応させた当社のモデルシリーズ「Namazu」を採用し、日本語・英語・中国語の双方向翻訳に対応します。翻訳・添削・質疑という3つのモードを備えた翻訳体験を、Webアプリとして誰でも無料でお使いいただけます。

(中略)

コンセプトは「日本語を、深く翻訳する」。単語や文構造を置き換えるだけでなく、文章の背景にある文脈・トーン・距離感まで届けることを目指しています。

Sakana AI「Sakana Translate:Sakana Chatが翻訳に対応、翻訳・添削・質疑の3機能を搭載」
"https://sakana.ai/translate-release/" より一部引用

Sakana Chatに「Sakana Translate」が追加されたとのことです。
公式発表の内容から想像すると、Sakana Translateの翻訳は文法的に正確なだけでなく、その温度感・ニュアンスまで反映した翻訳結果を提供してくれるものと考えられます。


公式が提案する用途

公式サイトによると、以下のような用途でSakana Translateを活用する例が紹介されています。

  • 日本語のビジネスメールを英語に翻訳する
    「お見積もりを拝見いたしました」「勝手なお願いですが」といったビジネス敬語を、英語として自然かつ丁寧なトーンを保ったまま翻訳することができるようです。

  • 英語のスラングを含む文章を日本語に翻訳する
    ネットスラングを含む英文を、日本語の話し言葉として同じ温度感のまま訳せるとのことです。

さっそく使ってみましょう

1. Sakana Translateにアクセスする

こちらのリンクから直接アクセスすることもできますし、Sakana Chatの画面左下からアクセスすることも可能です。

2. 文章を入力する(短文)

実際のSakana Translateの画面は下画像のようになっています。
他の翻訳ツールと概ね同じで、左側に原文を入力すると右側に翻訳結果が出力されます。

メイン画面

実際に短い文を入れてみると、以下のような形で翻訳結果が出力されます。
結果は「カジュアル」「ていねい」バージョンが優先的に表示され、必要に応じて右画面下部にある「簡潔」「ネイティブらしく」「大阪弁」のボタンを押すことで、トーンを変えた翻訳結果を見ることができます。

ただし私の環境では、原文が長文の場合はトーンを選ぶことはできませんでした。

「Brain less fool!」の和訳:大阪弁バージョン

これでも十分簡潔ですが、「簡潔」モードを選択するとどうなるのでしょうか。簡潔モードを名乗っている以上、この「あほか!」を超える簡潔さを見せつける必要がありますので、かなりのプレッシャーがかかります。



3. 文章を入力する(長文)

Sakana Translateには5,000文字まで入力できるようなので、長文も入力してみましょう。
今回は試しに、以下の文章を入力してみます。

Title:One More Mile

By dawn, the city belonged to nobody honest. The alleys steamed, the gutters glittered, and the skyline looked like a row of broken teeth biting into the gray morning. I had slept three hours in the back of a garage, using my coat as a blanket and my regrets as a pillow.

People think outlaws are free. They are wrong. Freedom is not riding fast, breaking rules, or laughing at the law. Freedom is being able to stop. I had not stopped in years.

There was a photograph in my pocket, folded so many times the faces had almost disappeared. I kept it for punishment, not comfort. Every time I thought I had become something hard and untouchable, I looked at that picture and remembered I had once been someone’s good news.

A siren cried somewhere downtown. Doors opened. Men shouted. The city began its daily performance of pretending order existed.

I stepped into the street, collar up, eyes forward. The world wanted me cornered. I wanted one more mile. Most mornings, that was enough to keep me alive.

GPT-5.5で生成
※実在の作品・人物・出来事とは一切関係ありません
先程のテキストのイメージ画像
ChatGPTの画像生成機能で作成

…このテキストは約1,000文字程度なので、果たして長文なのかといわれると微妙なところですが、今回は長文ということにしておきましょう。

そして、翻訳の結果がこちらです。

先程の4コマ漫画と雰囲気はマッチしていると思いますし、特に大きな破綻もありません。ただ、個人的には良くも悪くも「英語のテストで高得点が得られそうな解答」に落ち着いている印象を受けます。
(ちなみに画像ではタイトルを含めずに文章を渡していますが、タイトルの「One More Mile」を渡しても、特に大きな変化は見られませんでした)

ちなみに、私が想定していた和訳は…

夜明けには、この街にまっとうな奴らの居場所なんざ残っちゃいなかった。路地は蒸れた息を吐き、側溝はいやらしく光り、灰色の朝に食い込む摩天楼は折れた歯の列みたいに見えた。俺はガレージの奥で三時間ほどくたばっていた。コートを毛布代わりに、後悔を枕にしてな。

世間の連中は、ならず者は自由だと思ってやがる。笑わせるな。自由ってのは、ぶっ飛ばすことでも、規則を踏み潰すことでも、法律に中指を立てることでもない。止まれることだ。俺はもう何年も立ち止まっていなかった。

ポケットには一枚の写真が入っていた。折り目だらけで、顔なんかほとんど消えかかってる。これは慰めなんかじゃなく、自分への罰だ。俺が冷たく誰にも触れられないクソ野郎になったと思い込むたびにそいつを見て、俺にも昔は誰かを笑顔にする「良い知らせ」だった時代があったってことを思い出すんだ。

街の中心でサイレンがわめいた。ドアが開き、野郎どもが怒鳴る。この街は今日もまた、秩序があるかのような芝居を始めやがった。

俺は通りに出た。襟を立て、視線は前だ。世界は俺を追い詰めたいらしい。俺が欲しかったのは、あと1マイルだけだ。たいていの朝は、それだけで生き延びる理由になったからな。

こんな感じです。

Sakana Translateに限らず、AI翻訳ツールは「原文の意味を壊さない、かつ文法的に正確な翻訳」が最優先であると思われるため、上の訳のように「一旦それらしく訳して、乱暴な言葉に言い換えた」ようなイメージの翻訳は苦手なのではないかと推測します。

なので、もしこういった雰囲気の翻訳を希望するなら、翻訳ツールを活用するより生成AIのチャットで直接「◯◯な雰囲気で和訳してください」「この内容を◯◯な雰囲気に言い換えてください」と指示したほうがよいかもしれません。

4. 添削

翻訳だけでなく、原文の添削までしてくれるようなので、試しに先程の文章の添削をお願いしましょう。
原文の画面の下に「添削」ボタンがあるので、それをクリックすればOKです。

ダメ出しの様子

正直に申し上げると、私は英語のライティングは苦手なので、この添削が客観的に見て妥当なのかどうかを判断することができないのですが、今回は元々GPT-5.5が出力した文章だったこともあってか比較的高評価でした。

もちろん、低品質な文章を添削してもらった場合は…

ダメ出しの様子2

…しっかりダメ出ししてもらえます。

5. 質疑

Sakana Translateでは、翻訳・添削の結果についてその場で追加の質問をすることができるので、同じ画面上でニュアンスの確認、別の表現の提案、文法の解説などを深掘りすることができます。

実際に質問するときは、トーンを選択するボタンの下にある「追加で質問する」というウインドウに質問を入力すればOKです。

この「質疑」機能により、別言語のソースの内容を翻訳しつつ、内容の理解も深められる仕組みになっています。
英語のニュース、英語の資料、論文のAbstractなどを読むときに活用できそうです。

もし、調剤薬局で使うなら…

以下のような用途で活用できるかもしれません。

  • 論文の内容の理解
    先程も書いた通りですが、論文の内容を必要に応じて翻訳しつつ、その部分に関して質疑機能で内容を深堀りするような使い方ができます。

  • 英語のお知らせの作成
    薬局から発行する様々なお知らせを、元々のニュアンスを維持したまま英語に翻訳し、必要に応じて添削してもらうことができます。

  • 英語に翻訳された、薬局内の案内の作成
    英語に翻訳された薬局内の案内(受付、カウンター、トイレ、OTC、セルフメディケーション関連機器などの案内)を作成することができます。

2026年7月7日現在、Sakana Translateは無料で使用することができますので、皆様も是非試してみてください。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Webサイト「薬剤師のためのAIノート」も、是非ご覧ください。

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