見出し画像

#14 ウォレス・コレクションの美女 9日間のロンドン旅


 世界史や美術の資料集をみていると、フランスの絵画が「英:ウォレス・コレクション所蔵」となっているのをよく目にします。
 個人のコレクションがスタートなのかな、フランスの作品を集めたのはなぜ?、今は入場無料なのだから公立なの? 謎がいっぱいのウォレス・コレクションに行ってみたいなと思っていました。


 15世紀から19世紀にかけての世界的に有名な美術作品、装飾美術作品および18世紀フランスの広範囲にわたる絵画作品、家具、武具、甲冑、磁器、そしてオールド・マスターの絵画作品を25室のギャラリーに展示している。
 設立は1897年。パリで育ち、1848年からブローニュの森内のバガテル城に居住した第四代ハートフォード侯爵リチャード・シーモア=コンウェイのプライベートコレクションから主に成り立っている。
 そのコレクションと屋敷は非嫡出の息子リチャード・ウォレスに相続され、ウォレスの未亡人がコレクションの全てをイギリス政府に寄贈した。
 1900年、ハーフォートハウスにて一般公開され、現在もそのままの状態にある。コレクションの持ち出しは許可されておらず、外部の展示会に貸し出されることもない。入場は無料。非省公共団体である。

Wikipedia 「ウォレス・コレクション」

 可愛らしい邸宅が美術館のようです。

 いざ、入場!という写真ですが、先ほどアビー・ロードでまるで踊っているかのようなポーズになってしまったことを引きずる娘は、ここでも変な歩き方。

 まるで友達のお家に招かれたかのような感じで、「こんにちわー」と入場。荷物検査も何もなく、するっと見学スタート。

 可愛いお部屋と、所狭しと飾られた絵たち。壁紙がセンスいい。


 17世紀のフランドル絵画やオランダ黄金時代の絵画、そして18〜19世紀のフランス絵画が多いそうです。

ヤコブ・ヨルダーンス「豊穣の寓意」

 17世紀のオランダの画家カスパル・ネッチェルの作品。作業をする女性の横顔、釘跡や割れ目が見える白壁、フェルメールの「牛乳を注ぐ女」によく似ています。


 そして!この旅ラストの、フランス=ハルス!バロックの肖像画中最も素晴らしいと賞賛されてきた作品がこちらです。

モデルの素性は不明。1624年に26歳であったと画面上部にあり。

 どこのどなたかは分かりませんが、豪華な衣服から、かなり上流の方であったのだろうとは推測できます。

 ハルスの特徴である「黒の描き分け」がよくわかる作品です。

 袖の刺繍とレースが見事ですね。刺繍には多くのデザインが見えます。

 「愛の喜びと苦しみ」を象徴しているのは「蜂、矢、炎を噴き上げているコルヌコピア、愛人をつなげる結び目、そして炎」である。

Wikipedia「微笑む騎士」


「微笑む騎士」というタイトルはロンドン市民がつけたらしい。



 フランスの作品ももちろんいっぱいありました。ブルボン家やナポレオンに関するコレクションが、充実していました。


 そして、見どころの「ぶらんこ」、フランスのロココを象徴する作品です。

 ただ「可愛い」だけじゃないこの作品。好きな絵として「見た目」だけでこの絵を挙げると、すこし危険なこの作品。西洋美術には教養が必要なのです。

 さて、この記事のタイトルである"ウォレス・コレクションの美女"とは、「ポンパドゥール夫人」です。が、この作品、常設展示のところには飾られていませんでした。

 全部見た、と思ってギフトショップを覗いてみると、ポンパドゥール夫人のポストカードがあるではありませんか。

 展示場所を売店のお姉さんに尋ねてみると、「今、企画展のほうに展示されているの。」「別料金がかかるわ。」とのこと。

 ポンパドゥール夫人がここに居るとは知らなかったのに、いざ知ると会えないことが惜しすぎる。残念ーーーー。

 「私、見た絵の中でお気に入りのポストカードを買うようにしてるんです。見ていないのに買うのは自分のルーティンじゃないんですよね。でも、綺麗な絵だからポストカードだけでも買おうかな。」とお姉さんに話ながらお会計をし、ギフトショップを出ました。

 あまりにも残念そうにしているのが伝わったのか、お姉さんが追いかけて来てくれました。

 「警備の責任者に聞いてみてあげる。本来、無料で見れる常設展示の作品だから、その絵だけ見れないか。5分くらいあればいい?」と。

 警備の方が現れると、お姉さんが、私たちが日本から来たこと、明日には帰ること、ポストカードも買ったこと、を説明しながら「Pleaaaaaaaase!」と手をすりすりしながらお願いしてくれました。

 私たちも静かに手だけすりすりしていたら、「okay, この絵だけね。」と!

 裏口から、ポンパドゥール夫人の真ん前に出れる道を進み、「ちょっとだけね」と案内してくれました。

 おかげさまで、観れました!大感謝です。

 企画展のブースにあったので、壁紙がとても鮮やかです。特別感あって、いい!


 ポンパドゥール夫人の肖像画は、どれも素敵。

 美人なのはもちろんのこと、ドレスのデザインがとってもお洒落。派手すぎず、でも華やかで。

 アクセサリーもアホみたいにもりもりにすることなく、背景や小物で自分の「中身」を見せる。憧れの女性です。


 作品の充実っぷりと、スタッフの皆さんの温かいご配慮のおかげで、とってもいい思い出ができました!


✍️次回予告:Googleマップが使えない?!ピンチの市内散策。

いいなと思ったら応援しよう!

ぴー©︎旅好き女✈️ よろしければ応援お願いします。いただいたチップは次の旅行の計画をたてるための書籍購入にあてさせていただきます。