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愛してるから、止まれる。


愛しているから、進めない。

というより、

愛しているからこそ、止まっている。


昔のわたしだったら、

たぶんとっくにもう一歩踏み出してた。


感情を投げて、

欲しい言葉を引き出して、

壊れるか、壊すか、

どちらかに転んでいたと思う。


でも今は、

その「先」を知っている。


進めば、

誰かが壊れる。

離れれば、

たぶん自分が壊れる。

どちらも経験してきたから、

どちらも選ばない、という判断ができる。


止まるって、

なにもしないことじゃない。

感じていないことでもない。


むしろ逆で、

感じすぎているから、動かない。

動けない。


身体は、正直だ。

近づけば、

触れたいと思う温度があることも、

その一線を越えたあと、

生活の音が壊れる気配も、

もう知っているから。


言葉にしたら届く。

気持ちを投げたら、たぶん返ってくる。

でもそのあと、

相手が無事でいられるかは…、わからない。


だから、直接投げない。

受け取るだけは出来る。

物足りないだろうな、とは思う。

でも、

わたしの気持ちを返したら

止まれなくなるかもしれないから。

だから返していない。


愛しているから、

相手を試さない。

愛しているから、

期待を背負わせない。

愛しているから、

この距離に留まる。


外から見たら、

中途半端に見えるかもしれない。

「じゃあ離れろよ」と言われるかもしれない。

呆れてるでしょ?(笑)

わかるわ(笑)


でもわたしは知っている。

動かないことが、

いちばん誠実な場合もあることを。


これは、

恋の駆け引きじゃない。

我慢大会でもない。

壊れない場所を選んだ、

ただそれだけの話だ。


進まない愛もある。

離れない愛もある。

止まることでしか、

守れない関係も、確かにある。


今日もわたしは、

ちゃんと通常運転。

洗濯物を干しながら、

何もなかった顔で、呼吸を整える。

ニコニコしている。

前歯はちょっと痛いけどね(笑)


それでもわたしは、

生きている側にいる。


今は、

愛しているから、

止まれているんだ。


愛があるからこそ。





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