教室の隅で寝ていた人と結婚した
そう言えば、いたな。
休み時間になると
机に突っ伏して寝てるヤツ。
体育祭や文化祭でも
どこにいたのかさっぱり分からない。
卒業後に、アルバムをめくっても
「あれ?これ誰?」
ってなるやつ。
夫の話をしよう。
ずっと、ずっと夫に対して
違和感を16年間持ってきたのは
本当の話。
でもね、めっちゃ嫌なやつではないし
むしろ絵にかいたような「いい人」。
でもね、時々意味不明の言動があって
結婚当初は理解できなかった。
怒りのスイッチというか、
なんか、スイッチがあって
そこが「ON」になると
そこまで言わんでもええやん
ってなるような感じで詰(なじ)ってくる感じ。
ぼくが!
ぼくが!
ぼくがぁぁぁぁ!
駄々っ子のように見える瞬間もある。
先日、長男の卒業式でした。
36年前、自分が中学を卒業したことを思い出した。
この3年間って割と大人になっても
支えになったり、
礎になったりする。
大切な3年間やなって。
あの頃から今の自分につながっている部分を見つけたり、感傷にふけっていた訳ですよ。
そしたら夫が言った。
「中学校の3年間の記憶がない
高校の3年間もほとんどない」
私は啞然とした。
私のアオハルつったら
この6年間に詰まっている。
人を好きになったのも
彼氏が初めてできたのも
先生にめっちゃ怒られたのも
親呼び出しで、ゴリゴリに叱られたんも
失恋したのも
全部、そこにある。
そんな大切な記憶が詰まっている期間、
夫には記憶がないという。
その時、ぐわっと視点が上に持ち上がる感じがした。
教室を上から見渡すみたいな感じ。
ああ、そうか。
あの教室の隅で
いつも机に伏して寝ていたのは
夫だったんだ。
彼なりの防御?
妻にだけは偉そうにしていたい?
そういうのが作動して
めっちゃ変な切れ方したり
ヘンテコな言動だったのかもしれない。
結婚当初は
「夫がモラハラかもしれない」
そうやって、悩んだ時期があった。
家の中では優しい普通の人なのに
外出先でよく分からない所で
スイッチが入る。
まだ、子どもが小さな頃、
家族で出かけた帰りに、
お弁当を買うことになった。
私は3列シートの一番後ろ。
子ども達をなだめたり、楽しませたりしてて
だから当然、
運転席の夫が取りに行くんだと思っていた。
そしたら、夫が言った。
「やだ」
え?
「なんでぼくが行かなアカンの?」
え、だって。
運転席はすぐ降りれるやん。
私は後ろやし。子どももいてるし
すぐには出れへんねんけど。
私にしたら意味不明。
ちょっと手伝ってくれるだけでいいのに
完全拒否されたみたいだった。
軽くケンカになって、
結局、私が3列目からよじ登るように脱出して、泣いている子どもを車に残してお弁当を取りに行った。
この人、ほんまに冷たい人やな
働いているから偉いって思ってるん?
なんか、情けない人やなって
思ってきた。
やっと分かった。
夫はクラスに居場所を見つけることが、できないタイプだったんだと思う。
だから
自然と防御することを身に着けるしかなかった。
きっと、
机に伏して寝ることで
一日が過ぎればいいと思って
頑張っていたんだと思う。
学年も学校も違うから
知らんけど(笑)
私はクラスのド中心にいるタイプだった。
学年でも目立っている子の
取り巻きのような存在。
いいように使われていたんだろうけど
それでも私の地位は確立されていた。
だから
「誰?」って言う側だった。
だからなんだっ…
ちょっと夫を理解できたって話。
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