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営業は「センス」から変えられる。AIを相棒にして成果を生み出す、Recurring Libraryの実践

自己紹介

ウイングアーク1stで、エンタープライズ領域の営業マネージャーを担当しています。

過去には弊社主力プロダクトである、SVF Archiver / Transact(旧 invoiceAgent)の専任営業として、営業手法の立案~実践~ナレッジ化や販売戦略の企画などに携わってきました。

現在は、3,000億円以上の規模のお客様に対して、プロダクトを起点とした営業スタイルだけではなく、お客様の「ありたい姿」からバックキャスティングし、必要な取り組みや変革をともに考えるプロジェクトセリングにも挑戦しています。

その中で強く感じるようになったのが、これからの営業には、AIと営業が共創する仕組みが必要だということです。

きっかけは、社内研修の一環で企画した営業×AI活用の取り組みでした。その活動を通じて、全社の取り組みに参画することになりました。このnoteでは、そんなセールス×AIの取り組み等を発信していけたらと思います。

営業にAIを取り入れる目的は、効率化だけではない

営業活動では、顧客との会話、そこから得た気づき、社内での検討、提案、結果、次の打ち手が日々生まれています。

しかし、それらの情報は、個人の記憶や商談メモ、メール、会議資料、営業管理システムなどに分散しがちです。

商談が終わると、その場で得られた重要な情報が十分に活用されないまま、次の活動へ移ってしまうこともあります。

AIを使えば、議事録の作成や情報整理を効率化できます。

ただし、私が重要だと考えているのは、単に営業の作業時間を短縮することではありません。

顧客との対話を、次の提案や営業の成長、組織全体の顧客理解につなげること。

そこに、営業×AI活用の本質があると考えています。

Recurring Libraryとは何か

Recurring Libraryはウイングアーク1stが挑戦するSales AXのプロジェクトです。

一言でRecurring Libraryのことを言うなら、

商談を記録で終わらせず、次の顧客価値と営業の成長につなげる、Sales AXの実践基盤

です。

ここでいう「Library」は、単に商談データを保存する場所ではありません。

顧客との対話を蓄積し、AIと営業が一緒に意味づけを行い、次の顧客接点や提案、社内連携に活用していく仕組みです。

全体像は、商談の前後を一つの流れとして捉えることにあります。

場面取り組むこと商談前過去の接点や顧客情報を踏まえ、顧客の課題や仮説を整理する商談中顧客の発言、課題、期待、判断条件、意思決定の背景を捉える商談後会話を整理し、論点、リスク、追加確認事項、次のアクションを明確にする次回接点前回の結果を踏まえ、より良い質問や提案につなげる組織連携営業だけでなく、プリセールス、カスタマーサクセス、製品企画、マーケティングなどに知見を還元する

AIは、情報の整理や論点の抽出、仮説の提示、次のアクションの候補づくりを支援します。

一方で、AIの出力をそのまま採用するわけではありません。

最終的に何を信じ、どのように顧客と向き合い、どの行動を取るのかを判断するのは営業です。

二つの循環をつくる

Recurring Libraryでは、二つの循環をつくることを目指しています。

一つ目は、営業活動の循環です。

商談の記録が蓄積される
→ 顧客理解が深まる
→ 次の質問や提案の質が高まる
→ 顧客との対話が前進する
→ その結果が再び蓄積される

この循環が回れば、営業は過去の経験を次の活動に活かしやすくなります。

もう一つは、組織の循環です。

営業が得た一次情報を、顧客や商談の文脈とともに共有する
→ 他部門が顧客理解や製品改善に活用する
→ 顧客への提供価値が高まる
→ その結果を営業活動へ戻す

営業の商談情報が、営業個人だけのものではなく、会社全体で顧客価値を高めるための資産になっていくイメージです。

プロダクト起点から、ありたい姿起点へ

私自身、これまでプロダクトを起点とした営業にも数多く取り組んできました。

プロダクトの価値を正しく伝え、お客様の課題に適合させることは、営業にとって重要な仕事です。

一方で、エンタープライズのお客様と向き合う中では、目の前の製品導入だけでは解決できないテーマも増えています。

お客様が将来どのような状態を目指しているのか。

そのために、どの業務を変え、どのデータを活用し、どのような組織や仕組みをつくる必要があるのか。

ありたい姿から逆算して考えると、営業には、製品知識だけでなく、顧客理解、仮説構築、問いを立てる力、社内外を巻き込む力が求められます。

AIは、こうした営業の思考を代替するものではありません。

過去の情報を整理し、考えるための材料を増やし、営業一人では見落としがちな観点を提示してくれる相棒です。

AIと営業の共創で、人間らしい営業力を強くする

営業の価値は、情報を伝えることだけではありません。

お客様の言葉の背景を理解すること。

まだ言語化されていない課題を一緒に見つけること。

不確実な状況の中で、関係者と対話しながら前に進むこと。

こうした信頼や共感に関わる部分は、これからも人が担う重要な領域だと思います。

だからこそ、AIには情報整理や仮説づくり、準備や振り返りを支援してもらう。

そして営業は、より多くの時間を顧客との対話や、本質的な課題の探索に使う。

私が目指しているのは、AIによって人間らしさを薄めることではなく、AIとの共創によって、人間らしい営業力をさらに強くすることです。

おわりに

営業のAI活用は、どのツールを導入するかから始めるものではないと思います。

まず考えるべきなのは、

  • 営業が顧客と向き合う時間をどう増やすか

  • 顧客との対話をどう次の価値につなげるか

  • 個人の経験をどう組織の力に変えるか

  • AIと人が、それぞれ何を担うのがよいか

ということです。

Recurring Libraryの取り組みを通じて、私たちは「商談を記録する」ことの先にある、営業とAIの新しい関係を模索しています。

AIに営業を任せるのではなく、AIを相棒にして、営業がより深く顧客と向き合う。

その先に、顧客価値と営業成果の両方を高めるセールスAXの可能性があると考えています。

皆さんは、営業活動の中で蓄積されている情報を、次の顧客価値や組織の成長に活かせているでしょうか。

イベントのご案内

ここまでご紹介してきた営業×AI、Sales AX、Recurring Libraryの取り組みに関連するセッションが開催されます。

営業活動を進化させるSales AXへの挑戦

~RecurringLibraryが拓く新たな営業知~

  • 日時:2026年10月21日(水)17:00〜17:30

  • 参加方法:オンライン/会場

  • 会場:ザ・プリンス パークタワー東京

  • セッションID:T-B05

本セッションでは、営業活動を単なる業務効率化で終わらせず、顧客との対話をどのように次の提案や営業知、組織の学習へつなげていくのか、RecurringLibraryの背景やSales AXへの挑戦についてご紹介します。

本記事のテーマに関心を持っていただいた方は、ぜひご参加ください。

セミナー詳細・お申し込みはこちら

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