見出し画像

アラフィフ、チューバの個人レッスンの門を叩く 【自分史を綴る⑤】


1. ダウナーな自分の新たなチャレンジ

noteについては、プチスランプ状態を経て、現在ダウナー&マイペース投稿に切り替えている私。


しかし、チューバ演奏については、幸い変わらずに毎週続けられている。


気分が沈んで何もやる気にならないなーと思うような日も、家を出る時間になると相棒を背負って練習に行っていたし、練習が終わった日の帰りの道のりは行きよりも軽くなったような気持ちになれた。
(帰宅すると、もとのダウナーモードに戻ってはしまうのだが。)


やっぱり、チューバを吹くことが自分は何より好きなんだと思う。


そして、合奏中に自分なりにうまく演奏できた時の満足感は、今の自分には何よりの励みになっているようだ。

自分がnoteでの投稿を再開できるくらい元気になれたのも、チューバを吹き続けていることが少なからず作用しているように感じている。


ありがとう、相棒。


そして、この夏、私は、またひとつ新たなチャレンジを開始していた。


それは、チューバの個人レッスン受講


実は、去年の冬にチューバ演奏を再開したときから、心の中で「チューバ演奏についてちゃんとした先生に教わりたい」という気持ちは密かにあった。


そして、今のママさんバンドで合奏するようになってからは、


今の自分の吹き方、これでいいのかな?


もっと豊かな音を出せるようになるには、どんな練習をしたらいいんだろう?


などなど、色々なはてなマークが頭の中でしばしばよぎるようになった。


しかし、ママさんバンドにいるチューバ奏者は私一人。

しかも、指揮者のT先生はパーカッション出身なので、チューバのアレコレについて相談しても困らせてしまうだけ。


ということで、脳内にはてなマークが出るたびに、「個人レッスン」の7文字が脳裏にボワッと浮かぶようになっていた。


しかしながら、そのたびに、


「別に音大受験を目指すわけでもなく、吹奏楽コンクール常連校で腕を磨いたわけでもない、初心者に毛が生えたような腕前の私。


そんな自分が、そんな虎の穴のような場所に行ってしょぼい音でも出したくもんなら、いたたまれない。やっぱ恥ずかしい!」


などとあれこれネガティブな考えが出てしまい、どうしても踏み切れなかった。



そんな5月のある日。


以前「相棒の相棒」ことチューバのソフトケースを購入した楽器屋さんからのメールで、「無料レッスン体験」のお知らせが届いたのだ。


もしかして…とリンクからサイトを覗いてみると、

なんとチューバのレッスン体験もメニューにあるではないか!


講師はМ先生(仮名)という女性の方で、30分の個人レッスン体験ができるとのこと。


なに、グループレッスンではない、だと…


サシでレッスンを受ける様子を思い浮かべて正直心細い気がしてしまい、早速若干尻込み。


ただ、掲載されていたお写真の凛々しくも優しい眼差しを拝見し、


この方なら自分の下手っぴ演奏も優しく見守っていただけるのでは?


などと根拠のない妄想に力づけられた私は、勢いのまま申込みをしたのだった。


2. 会場到着

そして翌月のレッスン体験当日。


楽器屋さんのすぐ近くに併設されている建物の前に、私は立っていた。


1階はガラス張りでスタジオの中を外から観ることができた。


通常のレッスン受講者もいるらしく、ホルンを背負った高校生の女の子や、サックスを携えた自分より年配の男性まで、色々な方が出入りしていた。


みんな堂々とした面構え。間違いなく吹奏楽界隈では名のある中高出身の手練に違いない(根拠なし)。


一方、人見知りモードMAXの私は、


「あ、あのー、チューバの体験レッスンを申し込んだサンチと申します…」


かなり緊張した面持ちで窓口にて受付。


対応されたお姉さんがとても親切だったことがありがたかった。


レッスン時間になるまで、受付前の待合スペースでしばし待機。


自分の隣では、同じタイミングで受付をした親子が座っていた。小学生の息子がトランペットを吹いてみたいので体験に参加した、といったことを付添のお母さんが受付の人に話していた。


こんな小さい頃から個人レッスンを受けるなんて、なんたる英才教育ボーイ…


かたや、アラフィフにもなってドギマギしている自分が恥ずかしい…

しかし、ここは人生の先輩として、あまり狼狽えた姿を見せるわけにはいかんな!


ようやく覚悟が決まった私は、スンッとすました顔でレッスン時間が来るのを待った。


「サンチさん、お時間になりましたので、練習室にどーぞー。」


受付のお姉さんの声を背中に、練習室の扉を開けて入室。

6畳くらいの室内に、写真よりもさらに柔らかな笑顔をたたえたМ先生が出迎えてくれた。


3. レッスン開始!

女性としては結構背が高い印象。


「今日は宜しくお願いします!」


М先生は、宝塚の男役みたいな少し深みのある低音ボイスだった。


新入社員よろしく直立不動で礼をした私は、再び緊張する気持ちを抑えつつ、相棒をケースから取り出す。


どんなことやるんだろう…


М先生と相対するかたちで席に座る私。


М先生「さて、今日はどんなことしたいですか?」

サンチ「へっ?」

М先生「やりたいことなんでもおっしゃっていただければ、それ踏まえて教えますから」


おうふ、完全に受け身モードで何も考えてなかった…


頭が真っ白になった私は、とつとつと、楽器演奏を昨年から15年ぶりに再開したこと、これまでチューバのちゃんとした指導を受けたことがないことなどの身の上話をした上で、

「基礎的な部分から見直して、自分の演奏レベルを底上げしたい」


と今の正直な気持ちを述べた。


М先生は、笑顔で、

「分かりました。じゃあまずロングトーンから一緒に吹いてみましょうか」

と応じてくれた。



B-dur(変ロ長調)の音階で、8拍吹いて、4拍休み。

何のことはないロングトーン。


でも、М先生と一緒に吹くロングトーンは、今までにない刺激的な体験だった。


伸びと深みのある音。

プロのチューバ奏者の音を間近に聴けて、少し鳥肌が立つ。

しかも自分が同じ音を吹いている。

コンサートでプロのチューバ奏者の音を聞くのとは違った体験。


厳然たる「差」を自覚した一方、案外自分の音色も悪くないと感じる瞬間もあり、何よりその気づきが個人的に嬉しかった。


その後、別の調の音階を一緒に吹いたり、リップスラーの練習をしたりしたあと、自分が普段の演奏で気になっていることを思いつくまま質問してみた。

М先生は、

・低い音を吹くときに、息が少し漏れている感じがして勿体ない。息の出口を狭くして吹くよう心がけるとよいかも。そうしないと音が遠くまで届かない。

・指揮と他のリズムパートがズレてるときは、(М先生は)指揮に合わせて「俺に合わせろ!」ぐらいの気持ちで吹いている


など、ご自身の経験談を交えつつ、具体的なアドバイスをして頂けたので、とても参考になった。


あっという間に30分の時間は終わってしまった。


練習室を辞するとき、М先生は、

「もしよかったら、また来てくださいね」

と私に声がけしてくれた。


私は、思わず

「はい、これからも宜しくお願いします。」

と口走ってしまったのだった。


4. 心浮き立つ帰り道―そしてその後

さすがにそのまま正式に申込みというほど衝動的には行動しなかったが、

帰り道、心の中で体験レッスンでのことを振り返りながら、自分が最近演奏面で抱えていたもやもや感が晴れた気がしたことへの喜びで軽く、いやだいぶ興奮していた。


いやー、さすがだなー、とか、なるほどなー、などと時折呟きながら帰るアラフィフおじさんの姿は、今振り返ってみると若干気持ち悪い気はする。


しかし、そんな自分に気づきもしない私は、


次はあのことを質問してみよう。


いやいや、むしろ今吹いている曲を聴いてもらってアドバイスしてもらったほうがいいかなー。


などと早くも次回レッスンの脳内シミュレーションを始めていたのだった。



こうして、ほどなく私は、正式にМ先生の個人レッスンを受けることにした。


今は月に2回のペースで、レッスンを受けている。


自分の中で、レッスンの中でやっていきたいことがはっきりしているわけではない。


毎回、М先生から、


「さて、今日は何をやりますか?」


と言われた時に、その場で考えるような感じに今のところなっている。


正直かなり行き当たりばったりだが、だからこそ、自分が思いもしなかったアプローチや気づきが毎回得られているような気がする。

そんなファジーな道のりもこれはこれで面白いものだ。


むしろ私のように、常に事前に段取りをしっかりしてないとドギマギしてしまう人間にとっては、いい加減さを楽しむくらいのゆるさを、自分の中でもっと育てていけるといいのかなーなどと思っている。


また、レッスンの様子は、今後もう少し経ったときにでもお話したい。


📖中学時代のチューバ、あの頃の思い出を振り返る記録【第2部】

📖私とチューバの「今」と「未来」を現在進行形で綴る記録

📚️ 私のチューバとの出会い、15年のブランク、そして再起動までの全記録【第1部・全11話】

👋 このnoteについて、そして私について



いいなと思ったら応援しよう!