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「渋渋は対策が取れません」と言われて困った話

長男の中学受験の話です。
我が家は入塾当初から共学志望で家に近い渋谷教育学園渋谷中学(通称渋渋)を第一志望校としていました。
合格を目指して4年生、5年生は基礎学力の向上に努めました。
そして、6年生になると志望校別の対策が始まります。
しかし、我が家が通っていた早稲田アカデミーでは渋渋に対する情報はあまりなく、合格するために何をしたらいいかほとんどわかりませんでした。

渋渋の志望校別対策コースがない

早稲田アカデミーには通称NNといわれる志望校別特訓があります。開成、麻布、武蔵、渋幕などの難関中学にはたいていNNコースが存在していましたが、渋渋にはNNのコースは存在していませんでした。

よって、渋渋を第一希望としている男子はどう対策をしたらいいかと塾の先生に相談したところ、「渋渋は対策が取れない学校なので、とりあえずNN開成コースで力をつけましょう」と言われました。
過去問がある以上は傾向と対策があるはずだろうと思っていた私にとって、当時は対策がとれないという言葉の意味がよくわかりませんでした。

過去問をやって「対策が取れない」の意味がわかった

しかし、実際に過去問をやってみると対策がとれないという意味が分かりました。渋渋の社会や理科は年度ごとに出題の切り口が全く違いました。

一方、開成の社会には一定の傾向がありました。
歴史・地理・公民の知識を入れておけば勉強量がそのまま点数に反映されやすいテストだなと思いました。
実際に開成の過去問では受験勉強をしている息子の方が、受験勉強をしていない私よりも圧倒的に点数を取れました。
ところが渋渋の過去問では、すべての年度で、受験勉強をしていない私の方が息子より点数を取れたのです。渋渋の問題は塾のテキストをどれだけ暗記しても点が取れるような問題ではなく、幅広い知識と経験を持つ大人の方が解ける問題だなと感じました。
こうした力を小6の1年間だけで伸ばすのは無理であり、これが先生の言っていた対策がとれないという意味かと思いました。

点差が縮まらない

それでも第一志望の変更はせず、とりあえず先生に言われたとおりにNN開成で地力をつけることにしました。

その後、9月になって渋渋の過去問を解いたところ、合格最低点から90点足りませんでした。
そして、10月になっても11月になっても点数はほとんどあがらず、過去問を解き終わるたびに自分も息子もため息しか出ませんでした。

しかし、同じ時期に開成の過去問では着実に合格最低点との点差が縮まっていました。同じ子どもが同じように勉強しているのに、開成の試験対策は伸びて渋渋の試験対策は伸びない。これがテストとの相性なのかと悩みました。

そして、11月にジーニアスという塾が主催する渋渋オープンという模試を受けました。
受験まで残り三ヶ月での合格率がわかります。
その結果、渋渋の合格可能性は20%未満でした。

一方NN開成のテストやサピックスオープンの開成模試では合格可能性50%以上という結果が出ていました。偏差値帯としては開成の方が上ですが、模試の結果では開成の方が受かる可能性が高いという逆転現象が起きていました。

11月、渋渋を諦めた

さすがにこの時期に合格可能性20%で受かるわけがないと思いました。
模試の結果を見て黙ったあと、私は息子に「渋渋、諦めようか」と言いました。
息子もしばらく黙ったあと「うん、諦めよう」と返しました。

そして、翌日からは気持ちを切り替え、第一志望校を開成に変えました。

1月、直感が働いた

ところが1月に入り、状況が変わりました。AIを使用してAnkiというアプリを導入したところ、勉強の効率が大幅に上がり、多い日にはスマートフォン片手に1日1000問近くの問題をこなすようになりました。テキストも開かず鉛筆も握らない、それまでとはまるで違う勉強方法でしたが、成績はメキメキと上がりました。

その変化を見ていた時、根拠はありませんが、今なら渋渋に受かるかもしれないと思いました。

そして、2月2日はもともと別の学校を受ける予定で出願も済ませていましたが、渋渋の出願最終日の締め切りまで残り数時間というタイミングで渋渋に出願しました。11月に諦めたはずの学校に、再び挑むことになりました。

そして、結果渋渋に合格しました。

対策をしなかったから受かったのかもしれない

今振り返っても、これをやったから受かったという確信はありません。結果的に我が家は渋渋専用の対策をしませんでした。NN開成で鍛えた思考力・記述力とAIを使用したankiアプリの導入が渋渋の入試に噛み合ったのだと思っていますが、正直それで再現性があるのかはわかりません。

渋渋に落ちていたら2月は全落ちもあり得ましたからかなり危ない橋を渡ったと思います。
しかし、結果的に憧れ続けた第一志望校に受かったため、締め切り数時間前に出願ボタンを押してよかったと思います。一度諦めたはずの学校の新しい制服が、今はクローゼットにかかっています。


長男の偏差値は半年で47から70近くまで上がりました。次男は35前後でした。

次男は中学受験をやめました。

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