工芸生態系 ーA World in Kogeiー@藝大アートプラザ
上野にある藝大アートプラザで開催中のグループ展「工芸生態系 ーA World in Kogeiー」を見てきました。
東京藝術大学の美術学部構内にある藝大アートプラザは、若手作家の展示を気軽に楽しめる場所として何度か来ていますが、今回の展示は特に空間全体の熱量が印象的でした。
本展は、東京藝術大学出身・在籍中の3名、河﨑海斗さん、野村俊介さん、望月嶺さんによるグループ展。タイトルにもある「工芸生態系」という言葉の通り、単なる“工芸作品”という枠を超えて、それぞれの作家が素材や自然、時間、人との関係性をどう捉えているのかが感じられる展示でした。 (藝大アートプラザ)
中でも印象に残ったのは、野村俊介さんの作品。
野村さんは東京藝術大学大学院で陶芸を専攻している作家で、これまでにも「セラミック・シナジー展」や「アートフェア東京」などに参加し、多数の賞も受賞されています。 (藝大アートプラザ)

作品は陶芸という枠組みでありながら、単なる器やオブジェというより、“生き物”のような存在感がありました。表面の質感や色彩、複雑なフォルムからは、有機物のような気配や自然のエネルギーを感じます。
近くで見ると細部まで非常に作り込まれていて、素材の重さや硬さがあるはずなのに、どこか柔らかく、静かな呼吸をしているようにも見えました。
展示全体を通して感じたのは、“工芸”が決して伝統技術だけではなく、今を生きる感覚や思想を表現するものになっているということ。
それぞれの作家の作品は全く異なるのに、共通して“自然との距離感”や“時間の積層”のようなものが感じられて、とても藝大らしい展示だと思いました。
派手さではなく、じわじわと感覚に残っていくタイプの展示。
静かだけれど熱量があり、素材と向き合う作家たちの真摯さが伝わってくる、とても良い時間でした。

【展示情報】
会場:藝大アートプラザ
会期:2026年5月16日〜6月14日
営業時間:10:00〜18:00
定休日:月曜日
入場無料・写真撮影可。 (藝大アートプラザ)
【アクセス】
JR上野駅 公園口から徒歩約10分
東京メトロ千代田線 根津駅 2番出口から徒歩約10分。
東京藝術大学美術学部構内にあります。 (Tokyo Art Beat)
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