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恐れからする努力は、私の命を削った。

常に努力して、周りより優秀でいなくちゃ。
ふつうに生きたら、馬鹿にされて、誰も愛してくれない。

あの頃の私は、いつもそう思っていた。

もう、こんなの終わりにしよう。
等身大の私のまま、愛し愛される世界を作っていくんだ。

頑張らないと愛されない、
ずっと寂しくて悲しかったあの子に、
「もう大丈夫だよ」って言ってあげよう。

その一歩として、
今も呪縛と戦う私の姿を、ありのまま、あなたに打ち明けてみる。


生まれ持った性格は、『怠け者』

私の本当の性格は、『怠け者』だ。
小学校3年生くらいまでは、本能のままに怠け者だった。

特に「やる意味が分からないもの」からはとことん逃げた。

ただなぞるだけの宿題プリントがランドセルの底にぐちゃぐちゃに溜まっていたし、
音読は「ただ読んで何になるの?アホくさ」と思って、勝手に親のサイン欄にハンコを押したこともある。
字を綺麗に書く必要性を感じなくて、「読めればいいだろ」って思っていた。

とにかく、必要だと納得しないとやる気がまったく起きない怠け者。

大人に怒られることもあったけれど、自分なりの哲学で納得して動いていたから、気にもしないし悪びれもしなかった。

ある意味で図太くて、楽観主義な子どもだったと思う。


大きくなるにつれて聞こえてくる呪い

高学年あたりになってくると物分かりもよくなり、大人からの呪いがだんだん聞こえるようになってきた。

学歴のせいでお金に苦労した両親からは、
「自分たちみたいになるな。今頑張らないと人生終わりだ。」
「いい大学に行けばいい人生が送れる。」
と脅された。

そして特に、
叩き上げで成り上がった、警察官の祖父からの呪いが強烈だった。

「ふつうでいたら、人の上には立てない。」
「努力するときは、人の3倍やれ。」
「頑張らない奴は何してもダメだ。何をやらせても中途半端だ。」


何度も何度も、本当に呪いをかけるように諭してきた。

職業差別も酷い人で、
「まともじゃないから、こんな職業しかできないんだ。」
とテレビに映っている人によく暴言を吐いていた。


小さい頃は聞き流していた言葉。

でも、だんだん、大人が本当に言いたいことが分かってしまった。

「このままだとお前は、優秀になんかなれない。ダメな人生になる。」
「怠け者のお前なんて必要ない。絶対に認めない。」


こう言いたいんだと。

これがなんとなく理解できたとき、ちょうど成績表が返ってくるタイミングだった。
結果は、「よくできました◎」がほとんどなし。

色の薄い成績表を見て、私は足がすくんだ。
このまま等身大でいたら、見捨てられる。
愛されなくなる。
人生が終わる。

完全に呪いにかかった私は、
人が変わったように死に物狂いで勉強し始めた。


優秀になった私への『手のひら返し』

頑張って勉強してみたら、みるみる伸びてクラス1位を連発するようになった。

そして、周りの『手のひら返し』が始まった。

両親も祖父母も、こぞって私を褒めた。
努力して結果を出した時だけ、みんなが笑顔になった。
今まで話も聞いてくれなかったくせに、この時だけは心底嬉しそうな顔で私を見た。

友達関係も豹変した。
今まで自分よりも下だと思って馬鹿にしたり意地悪してきた子達が、私に擦り寄ってくるようになった。まだ小学生の彼らの目は純粋で、私を素直にすごいと思っているのが滲み出ていた。

特に強烈だったのは、私との関係を無かったことのように振る舞っていた、幼馴染のサッカー男子。
話しかけても冷たかったくせに、急に私が自分を越して焦ったのか、はたまた「こいつやるじゃん」と思ったのか、ライバル視してちょっかいをかけてくるようになった。

まだ小学生5年生の私にとって、全部、とんでもない快感だった
ちょっと頑張っただけで、
みんなが私を見る。
注目される。
すごいねと尊敬される。
馬鹿にしてきた奴らを見返すことができる。

麻薬のようにその快感に飲み込まれ、
もっと、もっと、もっと完璧に__
どんどんエスカレートしていった。

そして、だんだんと、築き上げたその地位から転落するのが怖くなった
少しでも手を抜いたら、みんなにまた馬鹿にされる、失望される。
死に物狂いで手に入れたこの場所を、逃してたまるか。

恐怖と闘いながら、私は努力し続けた。
まだ足りない。もっと高みへ。

若干12歳にして、
自分の器量の200%の努力がデフォルトになってしまった。

これが地獄の始まりとも知らずに。


200%の努力で命を削っていた

順調に学力を伸ばして、高校は天才が集まる進学校に入学した。

ここからが本当の地獄だった。

器量の200%努力しても、まったく歯がたたない。1ミリも勝てないのだ。
周りにいる子たちは、100%の努力でものすごい優秀になれる子達だった。

私が必死になってやっとできることを、ちょっといじっただけで自分のものにする子ばかり。

そして、努力をただ楽しんでいる。
褒められたいからとかじゃなくて、頑張りたいから頑張っているだけというシンプルさも残酷だった。

「もう、生まれた時から、初期設定から違うんだ。」
自己肯定感は地の底まで落ちた。

それでも、小学生の頃に感じた快感と恐怖、大人からの呪いがまだ生きていて、死に物狂いで食らいついて行った。

200%どころか、300%、400%とギアを上げても、私が欲しい賞賛と尊敬はまったく得られなかった。

毎日、生きた心地がしなかった。
馬鹿にされたくない。人より下になりたくない。
過緊張で体が痛い。寝不足で意識が飛ぶ。神経張りすぎて、息が苦しい。

もうやめたい、もう頑張りたくないと思っているのに、足を止められない。
命を削りながら、一日一日を生き延びていた。

大学に進学して少しは和らいだが、
大人になって就職しても、仕事が嫌いでも、
「人より優秀でいたい。そのために、命を削りながら200%の努力をする。」
というクセは完全に抜けなかった。

そして、28歳になった今、そのツケが回ってきた。


怠け者の私で愛される世界を、自分で作ろう

幼少期から命を削ってきたせいで、生命エネルギーの貯蔵がカラカラになってしまったようだ。

少し頑張っただけで体調を崩すようになった。
胃が痛くなったり、原因不明の体のだるさが続いたり‥‥
ストレス過多で子宮の調子も悪くなり、毎月ひどい生理痛が襲ってくる。

体が拒否反応を起こし始めたのだ。
もういい加減にしてくれと。

最初は受け入れられなくて自分を責めたけれど、人生のあまりにも前半に命を削ってきたことに気がついて、そりゃ当たり前だよなあ〜と思えるようになった。

強制的に60%くらいしか頑張れない体になったけど、なんだか今の方がずっと幸せ

ダメダメな私でも、美味しいご飯を一緒に食べられる人がいる。
それでいいんだよ、それでも大好きだよって言ってくれる人がいる。

等身大でも愛してもらえる世界。
そもそもこれが一番欲しかったものなんだもの。

力が抜けてきたら、「私、本当は怠け者だったんだよな〜」と思い出した。

今までの努力って何だったんだろう?何を無理してきたんだろう?
って笑けてきてしまった。

人の上に立ったからって、だから何なの?
人生単位で見たら、あんまり意味なかったよ(笑)
頑張れない私でも、今めっちゃ幸せだよ。
私の人生こんなもんよ。これはこれで面白いんじゃない?

__もうあんな苦労しなくても、満たされている。
それでいいじゃん。

図太くて、楽観主義の怠け者が、だんだんと蘇ってきている。

今もたまに呪いが顔を出すけれど、
等身大のまま愛されたかったあの子に、
「もう大丈夫だよ、安全だよ」と言える世界を、
絶対に作っていくんだ。
これからの人生で証明してみせるんだよ。

等身大の私のまま、怠け者の私を愛してくれる人と、心地いい世界を作っていく。

だから、
これからも、諦めずに図太く生きていくのよ。
もう、誰にも邪魔させない。


ここまで読んでくれて、本当にありがとう。
あなたは、怠け者の、等身大の私を知ってくれた人の一人です。

あなたのおかげで、またひとつ、
心地のいい安全な世界を作ることができました🌼

心から、ありがとう。


どんなに心が苦しいと叫んでも、
立ち止まれない、休めない。

私も同じだと思った方は、こちらの記事も読んでみてください。👇️

ずっと頑張り続けてきた人は立ち止まるのが怖いかもしれないけれど、エネルギーを蓄えればまた必ず動き出せる。

実体験をもとに、赤裸々に書きました🌿


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