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島津明香氏と片山安孝元副知事を比較|高砂市の県議補選をわかりやすく

兵庫県議会の高砂市選挙区で、10月16日告示・25日投開票の補欠選挙が行われます。斎藤元彦・兵庫県知事の側近だった片山安孝・元副知事(66)が立候補の意向を固めました。元高砂市議の島津明香(しまづ・はるか)氏(38)も準備を進めていると報じられています(産経新聞、2026年9月14日)。

この記事では、二人の経歴をわかりやすく並べます。あわせて、告発文書問題で片山氏が何をしたのかを、公的な報告書をもとに振り返ります。

この記事のポイント

  • 補選の任期は約半年。それでも、2027年春の県議選の前哨戦になる

  • 島津氏は26歳で初当選し、市議を3期12年務めた。初当選と2期目はトップ当選

  • 片山氏は告発者の特定調査を主導した。県の第三者委員会はその調査を「違法な通報者探索」と認定している

なぜ補選になったのか

高砂市選挙区の山本敏信県議(自民党、8期目、元県議会議長)が、9月9日に80歳で亡くなりました。定数1の選挙区なので、補欠選挙で後任を選びます。

  • 告示日:2026年10月16日

  • 投開票日:2026年10月25日

  • 当選者の任期:2027年4月29日まで(約6か月)

2023年の前回選挙では、山本氏が12,772票、維新の新人が10,468票を取りました。投票率は32.59%です。保守が強い地域ですが、票の行方は簡単には読めません。

島津明香氏はどんな人?

島津氏は1987年に高砂市伊保で生まれ、地元で育ちました。

  • 学歴:岡山白陵高校、関西学院大学文学部、一橋大学大学院(MBA)

  • 職歴:情報セキュリティのコンサルティング会社

  • 議員歴:高砂市議を3期12年(2014〜2026年)。会派は「新政会」で、議会運営委員会委員長を務めた

  • 市議選の結果:2014年に1位(2,658票)、2018年に1位(2,868票)、2022年に3位(2,095票)

  • そのほか:自民党の紹介ページでは「兵庫県連青年部副部長」とされている。2児の母

東京の大学院で学び、初めて地元を離れた経験が、議員を目指すきっかけになったそうです。

市議として何をしてきたか

島津氏の活動の軸は、市政を「見える化」することと、財政をチェックすることです。

  • 自分の議員活動の「通信簿」を任期ごとに公開。うまくいかなかった政策も載せている

  • 「市長のバランスシート」を年度ごとに作って公表

  • 市政報告Newsを定例会ごとに発行(2026年9月に第53号)

  • 大学生の議員インターンを受け入れている

  • 2026年3月の代表質問で、大型事業が続くのに財政を抑える策が見えないと指摘した

  • 市民病院の指定管理を決めた議決では、新病院の建設を無条件に認めたわけではない、という議会の意見を伝えた

  • 鉛製の水道管の更新について、国土交通省に支援を要望した(市内に約9,000件が残り、今のペースでは交換に約45年かかる)

子育て手続きのデジタル化、教育DX、行政の窓口改革なども掲げています。

片山安孝氏はどんな人?

片山氏も高砂市の出身です。1983年に兵庫県庁に入り、人事課長や産業労働部長などを務めました。2021年9月に斎藤知事の下で副知事になりましたが、2024年7月に告発文書問題の混乱の責任を取って辞めています。

今年5月には、出馬の理由として「斎藤知事の県政改革の取り組みを支援していきたい」と語りました(神戸新聞)。

二人を比べると

  • 年齢:島津氏38歳/片山氏66歳

  • 経歴:島津氏は民間を経て市議12年/片山氏は県職員38年を経て副知事

  • 選挙:島津氏は市議選で2回トップ当選/片山氏は選挙に出た経験がない

  • 県政との距離:島津氏の文書問題への発言は、筆者の調べた範囲では見当たらない/片山氏は「斎藤県政を支援したい」と明言

  • 文書問題との関係:島津氏は当事者ではない/片山氏は告発文書で名前を挙げられた当事者

行政の経験だけなら、片山氏に一日の長があります。ただ、県議の仕事は知事を支えることではありません。知事から独立した立場で、予算や県の仕事をチェックすることです。

文書問題で片山氏がしたこと

名指しされた本人が告発者を探した

2024年3月、当時の西播磨県民局長が、知事らの疑惑を書いた文書を報道機関などに送りました。文書には片山氏に関する記載もありました。

知事の指示を受けた片山氏は、3月25日に事前連絡なしで県民局を訪ね、局長の公用パソコンを回収し、その場で話を聞きました。県の第三者委員会は2025年3月の報告書で、「当事者が関与して違法な通報者探索を行い」と認定しています。

百条委員会を止めようとした

2024年6月、県議会で百条委員会の設置が検討されました。このとき片山氏は、自分が辞める代わりに設置を見送るよう、自民党県議団に頼んで断られたと報じられています。

「公益通報には当たらない」と主張した

片山氏は百条委員会で、文書は公益通報に当たらないと繰り返し主張しました。根拠として解説書を引用しましたが、その著者の一人である弁護士から「誤って解釈している」と訂正を求められています。百条委員会の報告書は、県の対応を「公益通報者保護法に違反している可能性が高い」と結論づけました。

私的情報の漏えいをめぐって

元局長の私的情報が県議に伝わった問題では、別の第三者委員会が、元総務部長による漏えいを認め、「知事や元副知事の指示」で行われた可能性が高いと判断しました。片山氏は、それは「適正な議会根回し」だと反論しています。

神戸地検は2026年3月、元総務部長の行為は違法な漏えいに当たると認定しました。そのうえで元総務部長は起訴猶予、斎藤知事と片山氏は嫌疑不十分で不起訴としています。

優勝パレードの疑惑

第三者委員会は、補助金の増額と協賛金集めの両方に片山氏が「決定的な役割」を担い、「見返り」と疑われてもやむを得ない状況があったと指摘しました。ただし、この件の背任容疑は2025年11月に不起訴(嫌疑不十分)となっています。

筆者の見方

刑事責任を問われなかったことは、公平のために強調しておきます。そのうえで、筆者は片山氏の出馬に三つの疑問を持っています。

  • 議会の調査を止めようとした人が、今度は議会の一員として知事をチェックできるのか

  • 百条委員会や第三者委員会の指摘を、今も受け止めていないように見える

  • 2026年12月に改正公益通報者保護法が施行されるなかで、職員が安心して声を上げられる県政をどうつくるのか、説明がない

島津氏にも課題はあります。県政の経験はまだなく、文書問題への考えや、どの政党の支援を受けるのかも、今のところはっきりしません。どこまで具体的に語るのかに注目したいと思います。

まとめ

  • 高砂市の県議補選は10月25日投開票。任期は約半年でも、来春の選挙につながる

  • 島津氏は、市議12年の情報公開と財政チェックが強み

  • 片山氏は行政経験が豊富な一方、文書問題での対応に公的な検証で厳しい評価が出ている

出典や詳しい経緯は、ブログ版の記事にまとめています。

出典:産経新聞(2026年9月14日)、サンテレビ(2026年9月10日・14日)、神戸新聞(2026年5月22日ほか)、島津明香氏の公式サイト、自民党「OurChallenge」、高砂市の公表資料、兵庫県議会百条委員会の調査報告書(2025年3月)、兵庫県の第三者調査委員会の報告書(2025年3月・5月)

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