ما اللغة الأصعب والأسهل بالنسبة للناطقين باللغة العربية؟(アラビア語話者にとって難しい言語、易しい言語とは?)
アッサラーム・アレイコム!
前回のnoteで英語話者にとっての言語の難易度について書きました。難しければ難しいほど、勉強するのに時間がかかります。
その流れで「英語話者にとって一番時間がかかる言語は日本語、韓国語やアラビア語」という結果がありました。その結果から逆に「アラビア語話者にとって難しい言語とは何か」ということに興味を持ちました。
日本人にとってもアラビア語は見慣れない子音重視の文字、見慣れない文法、聴き慣れない発音、完全に異なる文化とないない尽くしの文化に属する言語ですので、最上位の学習の困難さにランクインするかと思います。
アラビア語については下記の記事をご覧ください:
アラビア語話者たちの意見
では逆に英語と日本語話者から「難しい」と言われる言語の保持者のアラビア語話者たちは「一番難しい言語」「一番簡単な言語」は何と考えているのでしょうか。ある場所にアラビア語でパブリックコメントを投稿し、アラビア語圏の意見を集めてみました。

一番簡単な言語で一番声があがったのが「英語」でした。レバントからシナイ半島、北アフリカの人たちからも「英語」という回答が目立ちます。興味深い回答としてはアラビア語と同系列のヘブライ語や同じ文字を使うペルシャ語やウルドゥー語への言及があることでした。文法が大きく異なるはずのトルコ語への言及もありました。また、そもそも「全ての外国語がアラブ人にとって難しいとは思わない」という強気な意見もありました。うらやましい限りですね。
逆に一番難しい言語として挙げられるのは東洋の言語が多く、日本語、韓国語、中国語への言及が目立ちました。中には「言語というより漢字が難しい」と文字体系に困難さを見出す人もいました。
英語を簡単だと思う理由について
アラビア語の話者であるアラブ人たちが英語を簡単な言語に挙げる理由として下記が考えられます:
1.義務教育で教わる身近な言語だから
2.フスハーと比べれば簡単だから
例えばサウジアラビアのある小学校では四年生から英語の義務教育が始まるらしいです(1)。英語はサウジアラビア人にとって非常に身近な外国語になっているといえるかもしれません。
日本に住む日本語話者の人たちは義務教育で学ぶ英語を通して、他の外国語の難易度を測ったり、英語を基準として外国の言語のことを判断しようとしますが、アラブ人にも同様の傾向があるのかもしれません。
もちろんサウジアラビアを含め、アラブ人全員が英語を話せるわけではありません。例えば私がアラブ首長国連邦のシャルジャを旅行したときは鷹使いのおじさんが片言の英語しか喋れなくた(それでも私が外国人なので英語で頑張って意思疎通をしようとする)ので、こちらが出来の悪いアラビア語で補強することになったことがありました。
加えてフスハー(アラビア語の標準語)の影響もあるかと推測しています。回答の中にあったように、フスハーはアラブ人にとっても難しい言語です。男女別で単数、複数、双数の動詞の活用があることに加え、主格、対格、属格の三つの格の区別もあり、英語とは段違いの難しさを感じます。
そもそも、アラビア語であっても、アラブ人が自分の土地の方言で会話しても通じないことはしばしばあります。特に北アフリカのアラビア語は他の方言よりも差異が著しく、アラビア語の異なる地域の方言であった場合、コミュニケーションが困難になることがあります。例えば以前の仕事でモロッコとレバノンの人が職場にいたのですが、二人はいつもフランス語で会話していました。「モロッコのアラビア語はわからないから」とのことです。ある日、このモロッコとレバノンの二人に「どの方言を学んだらよいか」と聞いたことがありました。すると「まずは方言ではなく、標準語を学んだ方がいいです」と返事が返ってきました。
標準語であるフスハーの習得を通して、アラブ人は外国語の難しさを相対的に判断できるのかもしれません。外国語の難しさについて考えるとき、ヨルダンのHさんからのコメントがあったように、アラブ人は「フスハーよりは簡単」という判断ができるのではないでしょうか。
近隣の言語について
アラブ人たちはあんまりお隣のペルシャ語やウルドゥー語、ヘブライ語について知らなそうだ、ということでした。逆に英語や旧宗主国のフランス語などの知識がお隣であるはずの中東や西南アジアの言語よりも多い印象を受けます。
難しい言語について
その中で、サウジアラビアのIさんの「同じ文字を使っているから簡単なのでは」というのは興味深い視点です。そのため、簡単な言語にウルドゥー語やペルシャ語が入ったり、逆に難しい言語に異なる文字系統の日中韓の名前が出るというのは、文字の存在がキーになっているように感じます。
しかしながら、ウルドゥー語とペルシャ語は改良したアラビア文字を使うものの、言語系統としては英語と同じ印欧語族に属し、セム語族のアラビア語とは系統を異にし、文法も大きく異なります。
また、例えばウイグル語のような改良を重ねたアラビア文字を使う言語を目にしたら、「この言葉は難しそうだなぁ」とアラブ人は思うかもしれません。ウルドゥー語にしてもペルシャ語にしてもウイグル語にしても、歴史的経緯から共通した語彙を使うことがあるので、アラビア語話者にとって大きな助けになるかもしれませんが。
またフスハーの存在も案外大きいのではないかと思います。フスハーの勉強が難しいため、相対的に他の言語が簡単に思えるのではないでしょうか。
難しい言語についてはまだ確認した方が良さそうです。
結果について
いかがでしたでしょうか。納得できるところもあれば、まだモヤモヤするところもあるという結果になったかと思います。しかしながら、次の点は面白かったと思います。
1.アラブ人は英語の知識がある人が多い。
2.日本人同様、アラブ人もお隣の言語について英語より知らないかも?
3.アラブ人たちはフスハーの勉強を通して語学の難しさを相対的に考えられるヒントを持っているかもしれない。
4.アラブ人たちは文字の共通性をより重要視するかもしれない。
また機会があればリサーチしたいと思います。
参考
(1)外務省, https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/world_school/06middleeast/infoC61000.html
写真:
ID 199570853 © Milkos | Dreamstime.com
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