もっこ論 第211話 第6回公判_コラッツ予想
もっこ高等裁判所 第6回公判
被告人)
コラッツ予想
被告)
整数 $${ n }$$ に対し、
偶数なら $${ n \rightarrow \frac{n}{2} }$$
奇数なら $${ n \rightarrow 3n+1 }$$
起訴内容)
被告は長年にわたり、「どんな正整数から始めても最終的には $${ 1 }$$ に到達する」と主張している。
増殖と圧縮を繰り返しながら、最後は必ず $${ 1 }$$ に帰着すると供述している。
しかし、なぜそうなるのかについては黙秘を続けている。
検察側冒頭陳述)
検察は本件を見た瞬間、
重大な違和感を覚えた。
検察:「被告。お前、$${ \frac{n}{2} }$$ 使ってるよな?」
法廷騒然。
被告:「はい。」
検察:「何故知っていた?」
被告:「……」
第一容疑 $${ \frac{n}{2} }$$ 隠匿罪)
もっこ論の出発点は $${ I = \frac{n}{2} }$$ だった。
情報。余白。離散と連続の差。
全部、$${ \frac{n}{2} }$$ から始まった。
ところが被告は、何食わぬ顔で
$${ n \rightarrow \frac{n}{2} }$$
を使っている。
偶然とは思えない。
第二容疑 生成と圧縮の反復罪)
奇数なら、$${ 3n+1 }$$
これは増殖。
偶数なら、$${ \frac{n}{2} }$$
これは圧縮。
つまり被告の人生は
$${ \boxed{ \text{生成} \rightarrow \text{圧縮} \rightarrow \text{生成} \rightarrow \text{圧縮} } }$$
の繰り返し。
あれ?
最近ずっと議論していた
1.5次元生成場そのものじゃないか。
尋問)
検察:「被告。なぜ最終的に $${ 1 }$$ へ向かうのですか?」
被告:「それは分かりません。」
検察:「世界中の数学者も?」
被告:「分かっていません。」
検察:「お前自身も分かってないのか。」
被告:「はい。」
法廷大爆笑。
もっこ検察の新説)
普通の数学では、焦点は $${ 1 }$$ への収束。
しかし、もっこ法廷は違う。
重要なのは $${ 1 }$$ ではない。
重要なのは $${ \frac{n}{2} }$$ である。
なぜなら、奇数ステップは増殖。偶数ステップは圧縮。
すると本体は
$${ 3n+1 }$$
ではなく、
$${ \boxed{ \text{増殖された情報をどのように半分化していくか} } }$$
になる。
驚愕の証拠)
例えば $${ 7 }$$ を取り調べる。
$${ 7 \rightarrow 22 \rightarrow 11 \rightarrow 34 \rightarrow 17 \rightarrow 52 \rightarrow 26 \rightarrow 13 \rightarrow \cdots }$$
おい。
$${ 17 }$$
が出たぞ。
法廷ざわつく。
$${ 17 }$$
はもっこ記事で何度も出廷している常連被告。
$${ 153 }$$
事件にも関与していた。
もっこ的再解釈)
コラッツ被告が語っているのは、整数論ではない。
むしろ
$${ \boxed{ \text{情報の増殖と圧縮のダイナミクス} } }$$
だ。
そして増殖側は $${ 3n+1 }$$
圧縮側は $${ \frac{n}{2} }$$
つまり
$${ \boxed{ \text{生成流と圧縮流の拮抗系} } }$$
である。
最終弁論)
被告は最後に
わたしはただ $${ 1 }$$ へ戻るだけです
と供述。
しかし検察は反論する。
いや違う。
お前は長年、$${ \frac{n}{2} }$$ の重要性を隠していた。
さらに、増殖と圧縮の繰り返しという、
生成場そのものの姿を暗号化していた。
判決)
主文。
被告コラッツ予想は、
$${ \frac{n}{2} }$$
の重大性を隠蔽し、
生成と圧縮のダイナミクスを意味不明な反復として偽装した事実につき、
情状酌量の余地がないものと認め、
もっこ刑に処す。
更生プログラム)
被告は今後、
「$${ 1 }$$ に収束する問題」
ではなく、
$${ \boxed{ \text{生成と圧縮の均衡方程式} } }$$
として出廷すること。
裁判長コメント)
バーゼル問題被告は離散だけを語った。
素数定理被告は余白を隠した。
ゼータ被告は連続極を黙秘した。
フェルマー被告は二乗を隠した。
カントール被告は離散と連続の橋を語らなかった。
そしてコラッツ予想被告。
こいつは最初から
$${ \boxed{ \frac{n}{2} } }$$
を持っていた。
もっこ高裁としては、
本件は参考人どころか
共犯者の可能性あり
として引き続き捜査する。
閉廷。
