やりたいことやったもん勝ち、変態なら 「JUNK WORLD」
いやーーーもう前作よりも明らかにやりたい放題で最高でした、映画界にいるべき変態、まっすぐな目をした誠実な変態、堀監督を中心とした作り手たちに心からのリスペクトを伝えたい
どれだけ言葉を尽くすよりも実際に観るのが一番!なのは全ての映画がそうだと思うけれども、この作品に関しては特にそれです、脳と脳で相撲を取ろうぜ
YouTubeチャンネル「オモコロチャンネル」のクイズ企画で、うんこが冷える王国・ウンコビエニアという架空の国に関して話す場面があって
その国は実在しているか?という問いに対して出題者の原宿さんが「実在してる」と答えるものの、最終的にそれは「脳内にだけ実在してる」という意味だと分かるんですよ、このクイズはオチ含めて大好きすぎるので何十回観たか分かんないくらいなんですが
堀監督の脳内にうごめくJUNK世界の生き物やシステムを、手作業できめ細かく実写撮影するこのシリーズは、ウンコビエニア以上に「実在してる」と言い切れるとんでもない迫力があるなと感じました
その意味で、なんならノンフィクションと言ってもいいくらいに実写映画としてのストップモーション、全カットに作り手の気迫が満ちていて圧倒されまくった、過剰です
良かった部分としてはもう、とにかく画面を埋め尽くす質感、質感、質感、、、
手触りまで伝わってくるストップモーションの迫力は前作にも増してリッチなものがありました、べっとりうごめく有機物にこそ豊かな生命を見出すフェティシズム、好き
今回はキャラクターの衣装やアーマーもバリエーション豊富で、特にアーマーには生物的な意匠が盛り込まれてるあたりも好きでした
ロビンが乗ってたパワードスーツみたいなのなんてもうね、癖(へき)ですよ
そんな具合に魅力的なビジュアル面とは対照的にと言うべきか、ストーリーは前作と大きく異なる構造になっていて、ここは個人的にはあんまりだったかな…
タイムスリップ&平行世界で奇想天外な転がり方をし続けるのは面白いんだけど、難解すぎるというわけでもなく単に繰り返すだけのパートなんかもあったりして、前作と比べた時にちょっと退屈な場面は増えたかなという感じでした
ロードムービーとしての側面があるとは言え、場面どうしの繋ぎ方がやたらとフェードイン・フェードアウトばっかりだったりするし
でもまぁそれはあくまでも構成の話であって、全体を振り返った時にロビンの献身と奮闘はかっこよかったなと改めて思える、ロビンをそこまで突き動かすものは何なのか考えたくなる物語ではありました
作中の設定で言えば「プログラムだから」程度なのかもしれないけどね
どうしたって監督のこだわりと偏愛がにじみ出てるこの作品においては、ロビンの尋常ならざる使命感という極端な要素があってようやくバランスがとれる、という部分はあるのかもしれない
難解というかとっ散らかった平行世界の設定も、ロビンの決意や使命感という軸で貫くことによって物語の体裁が保たれてるし
そういう重たい話をよそに、これまた過剰なバランスでくだらなすぎるギャグを挟むあたりも好きです
頭を軸として転がし続けたJUNK HEAD、世界規模で転がり続けたJUNK WORLD、いやーーこれは完結編どうなるんだろう本当に
画のキマり具合もとにかくクールだし、これもやはり画面全体を埋め尽くす質感のフェティッシュによって魅力が何倍にも増してると思いました
ウェルメイドとは言えないにしてもストップモーションの質は高いし、ある種の独りよがりとも言える強烈な作家性についても、それをこそ観たい!!と思えるパワーが好きですやっぱり
今回は吹替版を観たんですが、あの棒読みと滑舌で全国上映しちゃってることを考えれば、作品クオリティのどこに重きを置いてるかは一目瞭然というか
ミリタリー要素も多いこのシリーズが、争いや生命というものに対してどのような角度から決着をつけるのか?そこも非常に楽しみです
その意味では、批評性に違いはあるけれどもかっこいい真面目な変態という点で、SYSTEM OF A DOWNの音楽を連想したりしてました
やはりストップモーション作品の醍醐味はメイキングにあると思うのだけど、その需要を大幅に超えて供給しまくってるパンフ、読み応えどころの話ではなかったです……2500円だけどもっと払わせてほしいレベルの特大資料
今回は操演で撮ってるシーンもあったりするようで、どういう基準で使い分けてるのか気になるな
いやはやとにかく、作り手の熱量も含めて元気をもらえる、エネルギーの塊みたいな映画というか、映画みたいなエネルギーの塊というか
三部作が完結した時にはきっと、単なるグチャグチャドロドロだけではない本質の部分が見えてくるんじゃないかと期待もさせてくれる、予想を遥かに超える続編で大満足でした!!!次回作はさらに大規模上映されますように
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