普通になりたかった私の、普通じゃない人生【第9話】もう一度、夢を見てみる
こんにちは、ぷりまろです。
前回は、NHKの「パパゲーノ」という番組をきっかけに、“自分だけじゃない”と知った夜のことを書きました。
あの夜を境に、少しずつ息のしやすい世界に戻ってきた気がします。
でも、正直に言うと、まだ“何かを始める勇気”までは出ませんでした。それでも、「ただ生きている。それだけでいい」と思えるようになったことが、あの頃の私には、何よりの希望でした。
■ふとした瞬間に、昔の夢が顔を出す
そんなある日、イヤホンから昔よく聴いていた曲が流れてきました。その瞬間、胸の奥が少しだけチクッとして、懐かしい景色がよみがえったんです。
——そういえば、私、あの頃ダンスでステージに立ちたいって思ってたな。
——人を笑顔にできる仕事がしたいって、本気で信じてたな。
わたしにはアーティストになりたいという夢がありました。
それは、もうすっかり手放したと思っていた“夢”でした。
■夢を諦めたあの日のこと
どうしてあの夢を追わなくなったんだろう。
思い返すと、それは“現実を見なきゃ”という言葉で自分を縛っていたからでした。
ずっと自分の気持ちに蓋をして、嘘をつき続けてきたのです。
お金がないからと、本当にやりたかったダンスの習い事もできず、今からやってもどうせもう遅いと、自分に言い訳を繰り返して、
気がつけばもう当時私が憧れていグループ子達の年齢と、私の今が同じくらいの年齢になっていました。
「夢を追う=わがまま」だとどこかで思い込んでいました。
でも今ならわかります。
あの頃の私は、夢を捨てたんじゃなくて、ただ生き延びるために一旦手放しただけだったんです。
■“もう一度、夢を見てもいい”と思えた夜
その日、久しぶりに夜空に浮かぶ月を見上げながら思いました。——もし、明日いなくなってしまうとしたら、何をしたいだろう。
浮かんできたのは、誰かを笑わせたい、何かを作りたい、好きな音楽を踊りたい、そんな“自分らしさ”そのものでした。
私はある意味、夢は行動しなければ、現実を見なくて済む。
「本気じゃなったから。」そう言い訳ができる。と思っていました。
「もう少し小さい頃から歌やダンスを習える環境だったら今頃私は、、」とテレビの中の歌手やアイドルを見ているとき、そんな後悔が顔を出して来るときがありました。
行動に移すのは、まだ少し怖い。
けれど、“思い出せた”ことが、すでに希望だったんです。
「今からでも遅くない。もう一度、夢を見てみよう」そう思えた瞬間、ほんの少しだけ心が温かくなりました。
■おわりに:希望の火を、そっと守るように
夢は、叶えることがすべてじゃない。思い出すこと、そして信じ直すこともまた、立派な“生きる力”なんだと思います。
子ども頃は何の制限もなく、誰しもが”何者かになれる””夢は必ず叶う”のだと、信じて疑わなかったと思います。
でも私は他の子たちよりも”大人になるのが早かった”
現実に向き合い限界を悟らざる負えませんでした。
そんな私でも、テレビに映る憧れのグループを見て、ただ家の中で真似をしている、自分もこんな風になりたいと、ただ思い焦がれていたあの時間とその感情は偽りない本物でした。
だから、今からでもそんな”過去の私”を救おうって思ったんです。
あの日の自分に言ってあげたい。「諦めたんじゃなくて、少し休んでいただけだよ」って。
■次回予告
夢をもう一度思い出した。
でも、いざ“動く”となると、途端に怖くなる。
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