あなたがいてくれたから|8年間を共に歩んだ盲導犬へ贈るラブソング
あなたは、大切な誰かにラブソングを贈りたいと思ったことはありますか。
その相手が、もうすぐ離れ離れになると分かっていたら。
あなたは、どんな言葉を届けますか。
私には今、どうしても一曲のラブソングを贈りたい相手がいます。
それは、8年間いつも私の隣にいてくれた、大切で、かけがえのないパートナー。
私の盲導犬、お嬢です。
お嬢と出会ったのは8年前。
あの日から今日まで、うれしい日も、苦しい日も、笑った日も、涙が止まらなかった日も。
どんな時も、私の隣にはお嬢がいてくれました。
「ここにいるよ。」
「一緒だよ。」
言葉は話せなくても、そんな声が聞こえてくるようなぬくもりで、いつも私を包み込み、支え続けてくれました。
そのぬくもりがあったから、私はもう一度歩き出す勇気を持つことができました。
そのぬくもりがあったから、笑顔になれました。
そのぬくもりがあったから、今の私があります。
でも、そんな毎日にも少しずつ終わりが近づいています。
お嬢は今年11月で10歳。
今年度いっぱいで、盲導犬を引退することが決まっています。
まだ引退の日は決まっていません。
でも、その日が少しずつ近づいていることだけは分かっています。
だから、今しかできないことがあります。
毎年夏に、障害のある仲間たちと一緒に開催している「落語と音楽の集い」。
相方くんとお嬢、そして私の3人で、今年もステージに立つ予定です。
でも今年は、お嬢にとって現役の盲導犬として迎える最後のステージになるかもしれません。
だから私は決めました。
今年のステージを、お嬢へのラブレターにしようと。
私はこれまで、一度も歌を作ったことがありません。
歌詞を書いた経験があるのは、ハッピーお嬢がデビューした時に、一度だけ応援ソングの歌詞を書いたくらいです。
だから、どうすれば思いが伝わる歌になるのか。
どうすればお嬢の心に届く歌になるのか。
正直、何も分かりません。
それでも、この歌だけはどうしても作りたいと思いました。
きれいじゃなくてもいい。
かっこよくなくてもいい。
「あなたは世界でいちばん大切なパートナーだよ。」
「ずっとずっと大好きだよ。」
「今まで本当にありがとう。」
「これからもずっと一緒だよ。」
その思いだけは、まっすぐお嬢に届けたい。
そんな願いを込めて、一つの歌を書きました。
タイトルは、
「あなたがいてくれたから」。
これは、8年間私の隣にいてくれたお嬢へ贈る、世界に一つだけのラブソングです。

あなたがいてくれたから
~ジェルダへ贈るラブソング~
初めて会ったあの日
廊下の向こうから
しっぽを振って走ってきたね
まっすぐ私の心へ
飛び込んできてくれた
あの日感じた
あなたのぬくもりを
今も忘れない
見えない暗闇の中
歩くことさえ怖くて
立ち止まっていた私を
あなたはそっと寄り添い
頼もしい背中で
やさしく導いてくれた
「大丈夫だよ」
そう聞こえた気がして
あなたのぬくもりが
もう一度私に
歩き出す勇気をくれた
ジェルダ
ありがとう
私のところへ来てくれて
あなたがいてくれたから
今の私がいる
あなたがくれたぬくもりは
勇気をくれて
笑顔をくれて
止まっていた私の人生を
もう一度前へ進めてくれた
これからもずっと一緒だよ
心はずっとつながってる
世界でいちばん大切な
私のパートナー
泣いているその日は
鼻でそっとツンとして
何も言わず寄り添ってくれたね
「かわいいね」って聞こえたら
「私のことですよね?」
そんな顔で振り向く
そのしぐさひとつも
その笑顔ひとつも
みんな大好きだよ
芝生を見つけた日は
夢中でゴロゴロ転がって
焼き芋を見つけた日は
とろけそうな笑顔になる
甘えん坊なところも
とっても食いしん坊なところも
しっぽを振ってはしゃぐ姿も
どんなあなたも
全部全部愛おしくて
ずっと大好きなんだよ
ジェルダ
ありがとう
私の隣にいてくれて
あなたがいてくれたから
毎日が幸せだよ
あなたがくれたぬくもりは
笑顔をくれて
幸せをくれて
何気ない毎日が
かけがえのない宝物だよ
これからもずっと一緒だよ
心はずっとつながってる
世界でいちばん大切な
私のパートナー
大学へ向かう道も
仕事へ向かう朝も
初めて一緒に乗った飛行機も
あなたと一緒だったね
コーラスのあのステージも
川越で食べた焼き芋も
お気に入りのフルーツカフェも
みんな宝物だよ
何気ない帰り道も
いつものお散歩道も
どの思い出をめくっても
あなたが笑っている
あなたの目に映る景色を
私は心で感じながら
あなたがくれたぬくもりを
この胸に抱きしめて
今日まで歩いてきた
ジェルダ
ありがとう
私の人生を共にしてくれて
あなたがいてくれたから
今日の私がいる
あなたがくれたぬくもりは
出会いをくれて
希望をくれて
何気ない毎日を
かけがえのない人生にしてくれた
これからもずっと一緒だよ
心はずっとつながってる
世界でいちばん大切な
私のパートナー
ねぇ ジェルダ
この8年間
あなたは幸せでしたか
私はね
あなたと歩いた毎日が
世界でいちばん幸せだったよ
あなたもそう思ってくれていたら
私はそれだけで幸せだよ
ジェルダ
ありがとう
ずっと私の隣にいてくれて
あなたがいてくれたから
今の私がいる
あなたがくれたぬくもりは
勇気になって
笑顔になって
幸せになって
止まっていた私の人生を
もう一度動かしてくれた
これからもずっと一緒だよ
心はずっとつながってる
世界でいちばん大切な
私のパートナー
ジェルダ
大好きだよ
ずっとずっと
大好きだよ
あなたのぬくもりも
私のぬくもりも
これからも
ずっと一緒だよ

ここまで、この歌を読んでくださり、本当にありがとうございました。
実は、この歌を書き始めた頃の私は、「お嬢にありがとうを伝える歌を作りたい」と思っていました。
8年間支えてくれたことへの感謝。
人生をもう一度歩き出す勇気をくれたことへの感謝。
そんな思いを歌にしたいと思っていたんです。
でも、一つひとつ言葉を紡いでいくうちに、私の中からあふれてきたのは、「ありがとう」だけではありませんでした。
「大好きだよ。」
「あなたは世界でいちばん大切なパートナーだよ。」
「これからもずっと一緒だよ。」
そんな思いが、次から次へとあふれてきたんです。
だから、この歌は感謝を伝える歌ではなく、お嬢へのラブソングになりました。
歌詞を書きながら、私は何度もこの8年間を思い返しました。
大学へ向かった日。
仕事へ向かった朝。
コーラスのステージ。
初めて一緒に乗った飛行機。
川越で食べた焼き芋。
お気に入りのフルーツカフェ。
そして、何気ない帰り道や、いつものお散歩道。
思い返してみると、そこにはいつもお嬢がいました。
一つひとつの出来事が大切だったのではなく、お嬢が一緒にいてくれたから、その一つひとつが宝物になっていたんだと、この歌を書きながら改めて気付かされました。
見えなくなり、人生に絶望して立ち止まっていた私。
そんな私に、お嬢はたくさんのぬくもりを届けてくれました。
勇気をくれて。
笑顔をくれて。
安心をくれて。
挑戦する力をくれて。
たくさんの出会いをくれて。
そして、かけがえのない幸せをくれました。
だから今の私があります。
そしてきっと、私がいたから今のお嬢もいる。
私たちは、お互いの人生を支え合いながら歩いてきた、世界にたった一人のパートナーなんだと思います。
今年、お嬢は盲導犬を引退します。
ハーネスを外す日は、必ずやってきます。
でも、それは私たちの関係が終わる日ではありません。
お嬢が私にくれたぬくもりは、これからもずっと私の心の中で生き続けます。
そして、私のぬくもりも、きっとお嬢の心の中に残り続けてくれると信じています。
だから私たちは、これからもずっと一緒です。
この歌は、そんな私のあふれる思いを、一つひとつ言葉にしたラブレターです。
ジェルダ。
大好きだよ。
ずっとずっと、大好きだよ。
あなたと過ごした8年間は、私の一生の宝物です。
あなたは、いつまでも世界でいちばん大切な、私のパートナーです。

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