「100歳超えは『運』ではなく『戦略』だ」 - 全米250万部突破の話題作 : 人生の後半戦を最高にするために今すぐ始めるべき「アウトリブ(生き抜く)」ための5つの戦術
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翔平 : 最近アメリカで250万部以上も売れている『OUTLIVE(アウトリブ)』っていう本が日本でも発売されたんだけど、知ってるかな?100歳を超えるような長寿は、単なる運や遺伝ではなく「戦略」で決まるって説いている本なんだ。
奈美 : 100歳が戦略だなんて、なんだか壮大なお話ですね。でも、ただ長生きするだけじゃなくて、元気に動けるかどうかが大事だと思っちゃうんですけど。
翔平 : その視点は鋭いね。著者のピーター・アッティア医師も、単に寿命(ライフスパン)を延ばすんじゃなくて、健康に過ごせる期間である「健康寿命(ヘルススパン)」をどう維持するかに重きを置いているんだ。そのために彼が提唱している面白い考え方に「センテナリアン・デカスロン(百寿者の十種競技)」というものがあるんだよ。
奈美 : 十種競技って、あのオリンピックとかでやる過酷なスポーツのことですか?100歳でそんなことをするんですか?
翔平 : 実際に競技会に出るわけじゃなくて、これは自分の将来に向けたトレーニングの枠組みなんだ。奈美さんが90歳や100歳になったとき、これだけは自分の力でやりたいと思う動作を10項目選んで、それをゴールにするっていう考え方だよ。
奈美 : 自分のやりたい動作を自分で決めるんですね。例えばどんな項目が入るんですか?
翔平 : 例えば、「床から自分一人で立ち上がる」とか「買い物袋を持って数ブロック歩く」といった日常的なことから、「孫を抱き上げる」といった幸せな瞬間まで、人によってリストは様々だよ。でもね、実はこれが一番難しいところなんだけど、80歳や90歳でそれを達成するためには、今この瞬間から逆算したトレーニングが必要になるんだ。
奈美 : 今から逆算……?どうして今から準備しなきゃいけないんですか?
翔平 : 人間の身体能力、特に筋力や有酸素能力は、どうしても加齢とともに低下していくからね。例えば、将来13キロの孫を軽々と抱き上げたいなら、筋肉の衰えを計算に入れると、中年期の今はもっと重いものを持ち上げられる力がないと、将来その目標は達成できないことになるんだ。
奈美 : なるほど、今の普通を維持するだけじゃ足りないってことなんですね。なんだか今の自分の生活を見直したくなってきました。
翔平 : そうだね。この本がすごいのは、単に「運動しましょう」って言うだけじゃなくて、従来の「病気になってから治す」という医療を「医療2.0」と呼んで、それに対して病気を先回りして防ぐ「医療3.0」という新しい考え方への転換を迫っているところなんだ。運動だけじゃなく、栄養、睡眠、そして最後には驚くような「感情の健康」についても深く書かれているよ。
奈美 : 医療3.0?
翔平 : そう。この本では、医療の歴史を大きく3つの段階に分けて説明しているんだ。まず「医療1.0」は古代ギリシャのヒポクラテス時代から続く、直接的な観察と推測に基づいた医療のことだよ。
奈美 : その頃はまだ、今の病院のような科学的な感じではなかったんでしょうね。
翔平 : そうだね。その後、19世紀半ばに細菌が病気の原因だと突き止められて始まったのが「医療2.0」なんだ。これは抗生物質や衛生環境の改善で、感染症や急な怪我から多くの命を救ってきた。今の僕たちが受けている医療の多くがこれにあたるよ。
奈美 : 今の医療でも十分すごそうですけど、それとは違う「3.0」が必要な理由があるんですか?
翔平 : 実は、医療2.0はがんや心臓病、認知症といった「慢性疾患」に対しては、どうしても後手に回ってしまうんだ。卵がビルから落ちて地面で割れる直前にキャッチしようとするようなもので、手遅れになってから介入するケースがあまりにも多いんだよ。
奈美 : 割れる前にどうにかしたい、っていうのが医療3.0の考え方なんですね。
翔平 : そのために医療3.0には4つの大きな柱があるんだ。まず1つ目は、治療ではなく「予防」に圧倒的な重点を置くこと。雨が降ってから服を乾かす方法を解明するのではなく、雨が降る前に丈夫な屋根やボートを造るようなアプローチだよ。
奈美 : なるほど。徹底的に先回りするんですね。2つ目は何ですか?
翔平 : 2つ目は、患者を「統計上の平均」として見るのではなく、「唯一無二の個人」として扱うこと。一般的な臨床試験の結果を全員に一律に適用するのではなく、その人独自のデータや背景を考慮して決断を下す科学的エビデンスを踏まえた医療を目指すんだ。
奈美 : 自分にぴったりの対策を考えてくれるのは心強いです。
翔平 : 3つ目は、リスクの捉え方を変えること。新しい治療法のリスクだけを怖がるんじゃなくて、「何もしないことで生じるリスク」も正直に評価して、決断の出発点にするんだ。何もしないことが最大の投資リスクになることもあるからね。
奈美 : 何もしないのもリスクになる……。確かに、放置して病気になるのを待つのは怖いですね。
翔平 : そして4つ目は、単に寿命を延ばすこと以上に、「健康寿命」すなわち生活の質の維持にもっと注目することだよ。
奈美 : 病気になるのを待つんじゃなくて、今からどう動くかが鍵なんですね。
翔平 : この本には、その予防のために僕たちが自分でコントロールできる具体的な戦術についても、驚くほど詳しく書かれているよ。
奈美 : 今の医療の常識をアップデートするようなお話で、すごく興味が湧きました。私も自分の人生という船の船長になるために、この本をしっかり読んでみたいです。
