銀紙頭に巻くの夜その11byクソカワクズピコ
後日、トン町の外れにある質素なラブホテルで情事まがいに励む、高齢の男女がいた。
男性はインポテンツであった。女性がピンクのブラジャーとスキャンティ、スケスケのスリップ姿で下半身マッサージを行って頑張っている。
男性は何回も絶頂を迎えた。そして、
「ごめんねぇ、僕だけ気持ちよくなりすぎて」
と女性に労いの声をかけた。
女性は本名くろかわよ、別名スピナだった。
スピナは「いいの、いいの、いつものことでしょ」とマッサージの手を止めずに答えた。
男性は「スピナちゃんのマッサージ、もう狂ってるよ!いい!」と、くろかわよ、ことスピナを引き寄せて口づけし、舌を入れた。
くろかわよ、ことスピナは男性の舌を受け入れた。
「ん、…ネチッ…ごめんね、僕がもうちょっと元気がみなぎってたら喜ばせることができるのに。あっこがもう狂ってるもんでね…」
この男は"トーク"でホストをつとめている狂ってる、が口癖のクルッテールだ。
医者だと名乗っているが医師免許はあるかどうかも怪しい。謎の美容商品や健康食品の販売を手掛けては、『私が開発しました』と公に顔を出すことで巷では少し有名である。
しかし商品の効き目はプラシーボ効果のみというもっぱらの噂である。
くろかわよ、ことスピナが話す。
「あのジョバンネルラさんて、すごいひとなの?」
クルッテールが答える
「そうよ僕達、最高大学の、同期なのよ」
最高大学とは、この国のトップの大学である。かつて東京大学という最高学府があったが、新興宗教団体にハマっていた学長が汚職をして、多くの信者を不正入試により入学させてしまい、程度の低い大学になってしまった。そして代わりに、この最高大学が生まれたのである。
だがジョバンネルラは天空で生活をしている魔法の使い手であり、最高大学の入試をくぐり抜けた学力を備えているか疑わしい。
そしてクルッテールは、全くの嘘八百、本当は最高大学の学生食堂で皿洗いをしていたアルバイトである。
ある日、忍び込んだ庶務課で、自身の学生証とIDの割り振りに成功してしまった。それ以来学生を通し続けてちゃっかり卒業していた。
なので国家試験にはなかなか合格できなかったのだった。
そうすると、ジョバンネルラも、クルッテールも本当は最高大学には全く関係のない、お互いに嘘で繋がっている友人関係だとも言える。
実際にジョバンネルラもクルッテールも大学のキャンパスでお互いに出会ったことがないのである。それでも同期といい、互いに尊重しあっている。
それこそ、狂ってる!
クルッテールが絶叫した。スピナが舌と指で蟻の戸渡りを攻めたのである。
「ひっ、そこ、だめよ!もう狂ってるね!いい!」
次章に、続く。
