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銀紙頭に巻くの夜その14byクソカワクズピコ

警察の通報を受け、あわてて逃げてペテン市までたどり着いたジョバンネルラとキントーン。

そこの都市のペテン駅前で、奇妙な街宣に出くわす。

女は体に布をまとって、踊っている。

老人は頭にバンダナを巻き「このままでは戦争が起こる!」と拡声器で叫ぶ。

年老いた左翼集団が、そうだ!と口々に言い、そのまま洗脳されたように街宣を聞いている。

一連の念仏のような街宣が終わったとき、バンダナの老人は「このくらいでいいか」とぼそっといい

「私達の活動には資金が必要です!」と見物していた左翼集団らしい高齢者たちに呼びかけた。

女は募金箱を持って、左翼の年寄り集団の合い間を駆けずり回った。年寄りたちはお金を払わぬものはいなかった。

「ありがとうございました。皆様のご活動が必ず、戦争を無くし平和で明るい未来を実現できるでしょう!」

老人はそう言って、締めくくった。

年寄りたちが解散し、だれも見物するものがいなくなった午後の駅前、女は募金箱の金を数えていた。

「4700円、前より落ちたな…」女のチッ、という舌打ちの声がした。

それを見ていたジョバンネルラ。背後からキントーンがエナジードリンクを手に持って現れた。

「すみません遅くなって。」コンビニだと200円以上するので、激安ストアーまで走って買ってきたようだった。

ジョバンネルラはそれをひったくると「どっか行っとけ、また、必要なとき呼ぶから」といって、シッシッ、と犬やねこを追い払うような手つきをした。

そして、バンダナを巻いた老人に接触しようと試みた。

「演説聞いてましたよ」ジョバンネルラはバンダナ老人に話しかけた。

バンダナ老人は、「どうも、どうも」と優しそうに受け答えしてくれたが、ジョバンネルラの持っていたエナジードリンクを自分にくれたものだと思って、受け取って飲んでしまった。

「ああ、喉がカラカラだ」

ジョバンネルラはムッとしたが無言でスルーした。

「私達、ブンドル系って言います。政権をぶんどる、ハッハッ」

老人は笑った。ジョバンネルラは(俺からドリンクをぶんどったからな…)と心の中で思った。

「いつもここで街宣やってるんですか」心を切り替えようとジョバンネルラは尋ねた。

老人は

「ああ、ペテンでやってますね、主に」

と言い名刺を差し出した。 

市民運動家ブンドル「伴田 直」(バンダ ナオ)

そして、体に布を巻き付けただけの女も駆け寄って名刺を差し出した

市民運動家ブンドル「木野 美紀」(キノ ミキ)

ジョバンネルラは「私も市民運動家なんですよね、」と言いかけたがやめた。

かつてはカムフランニと活動していた、その前は、別の運動家と活動をしていたが内輪揉めで解散し、カムフランニと数人の友人だけがついてきた。

それに、地上の話ではなかった。天空の世界の話だし、こんなことを話してもわからないだろうし、何より天空警察がカムフランニ殺人事件を追っている可能性もある。

「じゃ私達、これで。」木野美紀が伴田直を連れて去って行こうとした。

「あの、どこで主に、活動してると、言っていましたっけ?」
ジョバンネルラが大きな声で問いかけると、美紀が大きな声で返事を返してくれた。  

「ペテンでやってます。」

ジョバンネルラは受け取った名刺を見返して
(バンダナ、見た目そのものじゃねえか、きのみき、本当に着の身着のまま、みたいな女だったな)

とフフフと笑った。その時、木野美紀の怪しい腰つきの踊りを、特に尻を思い浮かべていた。

ジョバンネルラは二人の跡を自然に追っていた。


次章に、つづく。


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