応援される人から、応援する人へ ――恩返しではなく、「恩送り」という考え方
「人を応援しましょう」
そう言われても、そんな余裕がないときがあります。
自分のことで精いっぱい。
うまくいかないことが続いている。
誰かを励ますより、むしろ自分が励ましてほしい。
そんなときに、
「もっと周りの人のために動かなきゃ」
と思う必要はないと、私は思っています。
まずは、自分が応援される側でいい。
話を聞いてもらっていい。
支えてもらっていい。
「大丈夫だよ」と言ってもらっていい。
人を応援できるようになるのは、そのあとでも遅くありません。
応援されることで、少しずつ余裕が生まれる
誰かに話を聞いてもらう。
「それ、いいね」と言ってもらう。
「応援してるよ」と言ってもらう。
それだけで問題が全部解決するわけではありません。
でも、
「もう少しやってみようかな」
と思えることがあります。
自分の挑戦を誰かが見てくれている。
失敗しても、全部を否定されるわけではない。
そう感じられると、少しだけ心に余裕が生まれます。
そして不思議なことに、
自分に余裕ができてくると、今度は周りの人のことも見えるようになってきます。
「あの人も頑張っているな」
「ちょっと不安そうだな」
「自分もあんなふうに悩んだことがあったな」
そんなことに気づけるようになります。
そこで初めて、
「今度は自分が応援してみようかな」
という気持ちが生まれるのかもしれません。
「恩返し」より「恩送り」
日本には「恩返し」という言葉があります。
助けてもらった相手に、その恩を返す。
とても大切な考え方です。
でも、応援の世界では、
「恩送り」
という考え方も素敵だと思っています。
自分を応援してくれた人に、そのまま返すだけではなく、
受け取った優しさや勇気を、今度は別の誰かに渡していく。
たとえば、
自分が落ち込んでいるときに、
「焦らなくていいよ」
と言ってもらった。
その言葉に救われた経験がある。
そしてしばらくして、別の誰かが悩んでいたら、
今度は自分が、
「焦らなくても大丈夫だよ」
と言ってあげる。
その人もまた、いつか別の誰かを励ますかもしれません。
そうやって、
応援は人から人へ流れていく。
それが「恩送り」なのだと思います。
誰かがずっと「支える側」でなくてもいい
支援する人。
支援される人。
教える人。
教わる人。
リーダー。
メンバー。
私たちはつい、役割を固定して考えてしまいます。
でも、本当にそれは固定されているものなのでしょうか。
今日は元気だから、誰かを応援できる。
明日は疲れているから、自分が応援してもらう。
ある分野では自分が詳しい。
でも別の分野では、他の人に教えてもらう。
得意なことで誰かを助ける。
苦手なところでは助けてもらう。
それでいいのだと思います。
誰かが上で、誰かが下。
誰かがいつも与える側で、誰かがいつも受け取る側。
そんな関係ではなく、
そのとき力のある人が、少しだけ隣の人を支える。
そんな関係が理想です。
「みんな平等」は、「みんな同じ」ではない
平等というと、
全員が同じことをすることのように聞こえるかもしれません。
でも私が思う平等は、少し違います。
人にはそれぞれ、
得意なことも、
苦手なことも、
経験してきたことも、
今置かれている状況も違います。
だから、
全員が同じ役割をする必要はありません。
大切なのは、
誰の挑戦も、誰の思いも、同じように大切に扱われること。
話すのが得意な人もいる。
聞くのが得意な人もいる。
企画するのが好きな人もいる。
場を盛り上げる人もいる。
静かに「いいね」と応援する人もいる。
そういう違いを持ち寄ったほうが、
一人では作れなかったものが生まれると思います。
応援することで、自分もまた前に進める
誰かを応援することは、
相手のためだけではありません。
誰かが挑戦している姿を見ると、
「自分も頑張ってみよう」
と思えることがあります。
誰かが小さな一歩を踏み出したら、
自分も一歩だけ進んでみたくなる。
誰かの成功を一緒に喜んでいるうちに、
自分にも可能性がある気がしてくる。
つまり、
応援する人も、応援されている。
応援は一方向ではないんですね。
誰かの背中を押した言葉が、
巡り巡って、自分の背中も押してくれることがあります。
「応援の循環」が生まれる場所を作りたい
今、私は、
やりたいことや目標を持った人たちが集まって、
一緒に挑戦し、
互いに応援できる場所を作ろうとしています。
そこで、
誰が一番偉いとか、
誰がリーダーだから正しいとか、
そういう上下関係はできるだけ作りたくありません。
もちろん、運営する人としての役割はあります。
でも、
「私がみんなを導く」
というより、
「みんなで一緒に育てていく」
場所にしたいと思っています。
行動できる日は挑戦する。
行動できない日は、誰かを応援する。
疲れたら、今度は自分が応援してもらう。
そして少し元気になったら、
また別の誰かに、その勇気を渡す。
そんな循環が生まれたらいいなと思っています。
応援は、返さなくてもいい
誰かに助けてもらうと、
「何か返さなきゃ」
と思うことがあります。
でも、すぐに返さなくてもいいと思います。
今は受け取るだけでもいい。
元気になったら、
いつか誰かに渡せばいい。
それが明日でも、
一年後でも、
もっと先でもいい。
恩返しではなく、恩送り。
受け取った優しさを、
次に出会った誰かへ。
受け取った勇気を、
今度は隣にいる誰かへ。
そんな人が少しずつ増えていけば、
今より少し、
挑戦することが楽しい社会になるのではないでしょうか。
最後に、一つだけ。
あなたは最近、誰かからどんな応援を受け取りましたか?
そして、その応援を、
いつか誰かに送るとしたら、
どんな言葉を届けたいですか?
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#優しさと勇氣を贈る成長マガジン
あとがき
ここは、
「迷いの中にいるあなたが、安心して戻ってこられる場所」
としてつくりました。
焦らなくていい。
比べなくていい。
あなたのペースで、大丈夫です。
心が整えば、人生はまた動き出します。
その一歩に、静かに寄り添えたら嬉しいです。
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