【レコード】 Sly & The Family Stone - Fresh US-original
RLカッティング
スライが1973年発表したこのアルバムだが、LPの音質について書かれている日本語のブログは意外と見つからない。
Discogsを見てみると大変評価が高い。「立体的で深みがあり」とまで書かれている。
そしてマトリックス情報に「RL」の文字がある。つまりRobert Ludwig、ボブ・ラドウィックのマスタリング盤ということになる。
数枚持っているが、通称「RLカット」と呼ばれるこのエンジニアの盤は大抵音が良く、「Led Zeppelin II」などはかなり高額になっている。

通販サイトにはRL刻印などの記載がなかったがDiscogsのUSオリジナルのマトリックス情報を全て見ると高確率でRL盤に当たりそうだし、そもそもRLがないからってボブ・ラドウィックがカットしてないという訳ではない。
というのもボブ・ラドウィックはカットしたのにRLと記載してないこともあることで知られている(筆跡により判明している)。
SLY × RL
というわけで購入しマトを確認したところやっぱりRLの文字がある。


2Fでも音はさすがとしか言いようがない。音圧もすごいがビビって小さい音力で聴くのではなくいつもと同じぐらいの音量で聴くべきだ。
スライの持ち味のクリアすぎない音と同時に生々しく低音のキレも良い。
状態も良く、少し奮発したがこれは買って正解だった。



結局彼はドラッグをやめられなかった。
ジャケットの爆発感とは違い、冷たさすら感じてしまうほど精密に作られたファンクだ。前作もだがスライの魅力はネガティブな冷たさ暗さにあると感じてしまう。非常にインテリジェントで、さまざまなアイディアに溢れている。
別テイクバージョンも存在
よく知られたことだがこのアルバム、スライによって直前でほとんどの曲が別テイクに変えられてしまった。
それでその別テイクはお蔵入りだったのだが、日本で初CD化した際に理由はわからないがその別テイクのものが発売されてしまう。
自分は完全にその別テイクを聴いていたので、今だにオリジナルは新鮮に聴ける。
個人的な感想だが断然別テイクの方がポップで楽しい。何が違うって商品としての完成度が違う。とてもよくできたテイクだと思う。オリジナルの真剣に聴きかせる作りも良いが、別テイクの体に染み込んでくるかのような楽しさや感動も捨てがたい。もしこのテイクで正式に発売されていたら、このアルバムはもっと売れていたと思う。
レコードで再販されたら絶対買うだろう(もうされてたりして)。


余談だが友人が秋葉原かどこかの小売店でこのジャケットのポスターに「激安!!」と書かれたものを目撃したらしいが素晴らしいセンスだと思う。
