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夏のてしごと|梅シロップと、夏を暮らす。

六月の終わり、冷蔵庫を開けるたびに目に入る琥珀色の瓶。今年もちゃんとできた。

梅を洗って、へたを取り、氷砂糖と重ねて仕込んだ日から、毎日毎日少しずつ変わっていく瓶をくるくるしながら眺めてきました。

氷砂糖がゆっくり溶けていくこと。
梅の色が少しずつ変わっていくこと。

その変化はとても静かで、急ぐことを知らない時間。

今年は、いつもの梅シロップに加えて、シナモンやカルダモン、クローブを入れた梅スパイスシロップもひと瓶。

同じ梅でも、香りが変わるだけで、まったく違う夏の楽しみになります。

できあがったシロップを少しずつ使いながら、夏を味わうところまでが、わたしにとっての梅しごとです。


王道は、やっぱり炭酸水で。

氷をたっぷり入れたグラスに、梅シロップを注いで炭酸水をゆっくり。

しゅわしゅわと細かな泡がのぼっていく様子を眺めているだけで、少しだけ涼しい気持ちになります。

暑さで少し疲れた午後も、この一杯があるだけで気持ちがほどける。

梅スパイスシロップなら、炭酸の向こうにふわりとスパイスが香って、少し大人の味わいになります。

夏の夕暮れにもよく似合う一杯です。

ぷるんと冷たい、しゅわしゅわ梅ゼリー

炭酸水で割った梅ジュースがおいしい日は、そのままゼリーにしてしまうこともあります。

しゅわしゅわの梅ジュースに、溶かしたゼラチンを加えて冷蔵庫へ。冷たく固まるまでの時間も、なんだか夏のおやつを待つ楽しみ。

ぷるんと揺れるゼリーをひと口食べると、梅の甘酸っぱさと炭酸のやさしい爽快感が口いっぱいに広がります。

しゅわしゅわ梅ゼリー

材料(2〜3人分)
・梅シロップ…50ml
・炭酸水…250ml
・粉ゼラチン…5g
・水…50ml(ゼラチン用)

作り方
1. 水にゼラチンをふり入れ、ふやかしてから電子レンジで溶かします。
2. 梅シロップと炭酸水をやさしく混ぜ、溶かしたゼラチンを加えます。
3. グラスや器に流し入れ、冷蔵庫で2〜3時間冷やし固めたらできあがりです。

※炭酸の泡を残したいので、混ぜすぎないのがおすすめです。

ひと口食べると、梅の甘酸っぱさがふわっと広がって、暑い日の午後に食べたくなる、わが家の小さな夏の定番です。


紫玉ねぎの梅マリネ

飲むだけではなく、食卓にも。

薄く切った紫玉ねぎの水気をしっかり切ったら、梅シロップ、お酢、オリーブオイル、塩、こしょうで和えるだけ。

時間がたつと、紫玉ねぎの辛みがやわらぎ、梅のやさしい甘酸っぱさがなじんでいきます。

冷蔵庫で少し冷やしておくと、夏の副菜にぴったり。
紫玉ねぎの梅マリネ

材料(2人分)
・紫玉ねぎ…1/2個
・梅シロップ…大さじ1
・酢…大さじ1
・オリーブオイル…大さじ1
・塩…ひとつまみ
・黒こしょう…少々

作り方
1. 紫玉ねぎは薄切りにし、水に5分ほどさらして水気をしっかり切る。
2. 調味料を混ぜ合わせ、紫玉ねぎと和える。
3. 冷蔵庫で15〜30分ほどなじませたらできあがり。

あと一品ほしい日に、そっと食卓を彩ってくれる一皿です。

夏の晩ごはんに、スパイス梅照り焼きを

梅スパイスシロップは、飲みものだけではもったいない。甘さの中に、シナモンやカルダモンの香りがほんのり重なるので、照り焼きにするといつもより少し大人の味になります。

旬のなすは油を吸ってとろりとやわらかくなり、梅の酸味が後味を軽くしてくれる。

暑い日でも、ごはんがすすむ夏の一皿です。

鶏もも肉となすのスパイス梅照り焼き

材料(2人分)
・鶏もも肉…1枚(一口大に切る)
・なす…2本(乱切りまたは厚めの輪切り)
・スパイスシロップの梅…2個(種を除き、フォークでつぶす)
・サラダ油…大さじ1と1/2
・青じそ...2枚
・白ごま...適量
【合わせ調味料】
・スパイス梅シロップ…大さじ1
・醤油…大さじ1と1/2
・酒…大さじ1

作り方
1. フライパンに油を熱し、鶏肉を皮目から焼きます。なすも加え、中火で5〜6分ほど焼き色をつけます。
2. 弱火にしてふたをし、約3分蒸し焼きにして鶏肉に火を通します。
3. つぶした梅と合わせ調味料を加え、中火〜強火で炒め合わせ、タレがとろりと絡んだら完成です。

※仕上げに青じそと白ごまをかけると風味も彩りもよくなります。

照り焼きの甘辛さのあとに、梅の酸味がふわりと追いかけてきて、最後にスパイスがやさしく香ります。

「今日は少し違う照り焼きを食べたい。」
そんな日に、また作りたくなる味です。


毎年同じように梅を仕込んでも、その年の暑さや気分で、楽しみ方は少しずつ変わります。

炭酸水で割ったり、ゼリーを作ったり、食卓の一皿に添えてみたり。

瓶の中でゆっくり育った時間を、暮らしの中で少しずつ味わっていく。

そんな時間もまた、季節を楽しむということなのかもしれません。

今年は、六月に仕込んだ一瓶が、夏の飲みものになり、おやつになり、晩ごはんの一皿になりました。

瓶の中でゆっくり育った時間を、少しずつ味わいながら夏を過ごす。

来年もまた、梅を見つけたら瓶を出そう。

毎年同じことを繰り返せることも、暮らしの幸せなのだと思います。

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

このnoteでは、子どものいない40代夫婦のふたり暮らしを中心に、旬のごはんや季節の小さな手しごと、カメラのある日々を綴っています。

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最初に読んでほしい3つの記事をまとめました。

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〇 氷砂糖
北海道産のてんさい糖を配合した自然健康社の氷砂糖。原材料は、国内製造の砂糖。

梅やきび砂糖など食材は地元のスーパーや道の駅のものです。
〇 保存瓶
HARIO 保存瓶 1000ml

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