【音楽】HERMÈS et NIKE ロイ・ハーグローブ
わたしの中で世界で一番オシャレな黒人はカニエ・ウエストでもヴァージル・アブローでもなく、ロイ・ハーグローブである。
今のジャズミュージシャンの皆様には申し訳ないが、ジャズはほぼ昔のものしか聴かない。
(菊地成孔と南博は別。過去ログ参照くださいませ)
ジャズは結局マイルスやコルトレーン、ニーナ・シモンなどを引っ張り出して聴いてしまう。
すまんが、ロバート・グラスパーもエスペランサ・スポルティングも全く聴かない。
しかし、唯一好きで昔ブルー・ノートに観に行ったのが、故ロイ・ハーグローブである。
ライブがあまり得意ではないわたしがなぜロイを観に行ったか?
それは彼は世界で一番オシャレなジャズミュージシャンだと思い、生で観てみたかったのだ。
彼はサウンドよりもファッションがきっかけだった。
ベージュのエルメスのスーツにNIKEの赤のBLAZERを履いてフリューゲルを吹く。
彼のファッションに一目惚れしたと言っても過言ではない。
細身のスーツにNIKEのバッシュ、それがサマになってあんなにオシャレでかっこいい人はいない。
そう思い迷わず予約をし、ブルーノートに足を運んだ。
その日わたしはロイを少しだけ真似てベージュのスラックスに赤のBLAZER Hi。
ベージュのジャケットに赤いボウタイはさすがに恥ずかしくて着れず、紺のジャケットに白いリボンタイのドレスシャツを着て行った。
ロイの存在は元々RHファクターというヒップホップのアルバムで知っていた。
わたしの好きだったQ-Tipやエリカ・バドゥが参加していた。
しかし、ジャズミュージシャンのヒップホップはDopeさが足りずあまり好みではなかった。
キレイすぎて理屈っぽくて、DJがフロアで真夜中にかけるには少し優等生すぎるのだ。
しかしロイのオーセンティックなジャズアルバムは素晴らしい。
ジャズレジェンドたちのアルバムと比べるとお行儀は良く感じるが、現代のジャズとして過去の名作と比べても遜色のないものだと個人的には思う。
彼のトランペットは艶やかに響き、しかもファッションが最高な伊達男である。
ブルックス・ブラザーズやアーストン・ボラージュの佐藤孝信を愛用したマイルスのように感じたのだ。
やっぱりジャズメンにはカッコよいスーツスタイルであってほしい。
そしてジャズのコンサートはこちらもドレスアップして聴きたい。
わたしが青山のブルーノートに行ったその夜、彼はグレーのスーツにNIKEの紺のダンクかターミネーターだったと思う。
カカトのロゴを見れたらターミネーターかどうかわかったのだが、そこまで確認は出来なかった。
演奏はサイコーだった。
音楽とファッションが好きなわたしにとって彼のオシャレで最高なトランペットは、マイルス・イン・トーキョーとパリコレが一緒にやってきたような夢のような時間だった。
音も、服も、立ち姿も、雰囲気も全てが完璧だった。
自分で演奏しながらパリコレのランウェイを歩いているようなあんな男はもう現れないだろう。
生きている彼を観れたことを嬉しく思う。
R.I.P. I Loves You, RH
わたしの中で世界で一番オシャレなミュージシャンは永遠にロイ・ハーグローブである。



