パンク期の語られないアルバムを並べてみよう 〜私を創ったもの⑥ 1977年の頭脳改革
1977〜1978年は、忙しかったはずだ。
おそらくこの年の1年間で、私の脳細胞は3割くらいは生まれ変わったと思われる。やれやれだ・・・
いつかやりたいなぁと思っていたのだが、パンク期(1977〜78年)にデビューしたバンドやリリースされたアルバムで、その後、あまり触れられないサウンドがけっこうあります。
今日は、そんなサウンドをアルバム紹介という原則でメモってみたい。
ピストルズとかラモーンズみたいな超メジャーなものではなく、なんとなく、あまりこのバンドについて語られないよなぁと感じるものを私の独断で選んで紹介したいというものです。あくまでも、近い先にボケてしまった私に向けて...というのが主な狙いです。
TalkingHeads「77」(1977年)

トーキング・ヘッズといえば、デヴィッド・バーンですね。B面の4曲目の「Psycho Killer」〜サイコキラー、ケスクセ〜こっちが破壊するのはアタマんなかだ!って感じです。歌詞の中での仏語づかいもインテリぽくて斬新でした。でも、この曲については、私はティナのベースラインがちょっとあまり好きではないんです。簡単に言えば、LIVEアルバムの「Stop Making Sense」の1曲目のデヴィッドのアコギとカセットテープのリズムだけのバージョンの方が圧倒的に好きなんです。
Johnny Thunders & The Heartbreakers「L.A.M.F.」(1977年)

こちらもNYからですね。ジョニー・サンダースと言えば、もちろん元NewYorkDollsのギタリストですね。
自分が歌いたいもんだから脱退してテレビジョンを脱退したリチャード・ヘルと一緒にハートブレイカーズ作ったって簡単に言えばそんな感じ(ヘルはすぐに脱退)なんですが、このアルバムは、パンクの名盤ですね。“知ってる人は知ってる”ってレベルだけど、後に有名になる日本の先輩ロックバンドはこのバンドの曲の歌詞を日本語で新たにつけたカバーをレパートリーの中心にしていました。
The Stranglers「Rattus Norvegicus」(1977年)

これ、ストラングラーズのデビューアルバムだけど、ジャケットに記載されているタイトルは「IV」。これは「4年目デェス」という意味だそうで、他のパンクバンドと違い、みんなオッサンでした!便乗させてもらうぜ!オトナだしな・・・って感じです。
ストラングラーズは、キーボード/オルガンとフランス人ベーシストのジャン・ジャック・バーネルのゴリゴリベースが特徴ですが、デビューアルバム1曲目からすでにミディアムテンポのキャッチーな楽曲が収録されています。「Sometimes」「Peaches」「Hunging Around」「Grip」など名曲がいっぱい入っています。パンク5大バンドの一つと数えられたりしますが、実際は、全然違います。パンクではなく、とても魅力的なバラードも演れる“優れたロックバンド”です。もう3枚目の「Black and White」からvo.のヒューの描くメロディの美しさは全開になります!ちなみに、LIVEではパンクバンドに変貌(初期ですが)します!私はストラングラーズが実はとても好きでアルバムはけっこう持ってます...笑
Television「MarqueeMoon」(1977年)

絵を描くように曲を描く〜という感じのバンドです。もちろん、リーダーでソングライターのTomVerlaineは名前に詩人のヴェルレーヌの綴を用いていることからも分かる通り、詩人として大成したかったようで、当時の恋人であったPattiSmithと一緒に、絵を描くというよりは詩作を競い合っていたようです。
でもこのバンドのサウンドは、トムともう一人のギタリスト、リチャード・ロイドの2本のギターが織物を織るようにフレーズを交差させたサウンドが特徴です。クラシックの対位法のような手法を4人編成のバンドで演るのですから、私には“ストリートで絵を描く人”のような感じに思えました。1曲目の「SeeNoEvil」からB面最後の「TornCurtain」まで全曲、奇跡のような名曲が並ぶデビューアルバムです。
Richard Hell & The Voidois「Blank Generation」(1977年)

リチャード・ヘル&ヴォイドイズのリーダーのリチャード・ヘルはもともとテレヴィジョンをトムと一緒に作ったベーシストです。
でも、やっぱり自分が歌いたくてテレビジョンを脱退して、自分のバンドを作りました。
ウタはめちゃくちゃ下手くそですが、サウンドは凄いです!定番のROCKのリズムではありますが、かなりアバンギャルドなギターサウンドです。このデビューアルバムでギターを弾いているのは後に「TheBlueMask」で黄金期を迎えるルー・リードの片腕ギタリストロバート・クインとずっと後にTheClashの「サンディニスタ」からのシングル曲録音にも参加する、当時ジミヘンぽい演奏をするギタリストとしてかなり知名度が高かったアイヴァン・ジュリアンです。つまり、ギターの演奏がかなりとんでもなくカッコいいアルバムです!一聴の価値あります!
The Jam「In the City」(1977年)

つい先日(2025年2月17日)、ドラマーのリック・バックラーが亡くなりましたね〜...涙
パンク5大バンドの一つといわれるザ・ジャムは、パンクバンドとしてよりもモッズ・バンドとして足場のしっかりとしたバンドでした。「汚ねぇのは、体質に合わねぇ〜」って言わんばかりに、ズートスーツで決めてステージに立ってましたね。
「HeatWave/4枚目収録」とか「SlowDown/1枚目収録」「In the Midnight Hour/2枚目収録」「David Watts/3枚目収録」とかの、各アルバムに必ず1曲だけ入っているカバー曲の仕上がりもめちゃくちゃいいし、ポールのルーズなジャキジャキカッティングもかっこいいですよね!
私はあまり、ザ・ジャムの良いファンではなくて、4作目の「Setting Sons」までしか聴いていません。
一般的には5作目の「Sound Affect」続く6作目で最終作の「The Gift」が傑作と言われているので、いつか聞こうとは思っているのですが、いまだに未聴です...恥
デビューアルバムのこの「In The City」、そしてわずか半年後に出されたセカンド「This is the Modern World」、3作目「AllMod Cons」すべてかなり好きなのですが、どうしてでしょう・・・?一般的に評価のかなり低いセカンドですら、私はサイコーなんですけど、なぜか4作目でザ・ジャムは終わってるんですよね〜???
解散後にポール・ウェラーが始めたStyleCouncilでも明らかなように、ザ・ジャムの演奏は明るいんですよね!そこがとっても魅力的でした!
Ian Dury & The Blockheads「New Boots & Panties」(1977年)

このイアン・デューリーのデビューアルバムもスゴイインパクトでした!
この人、右手だか左手だかが不自由なんだけど、歌がもう凄いんです!ブラックで!サウンドも完全に黒っぽいし、1曲目の「Wake Up & Make Love」のっけからパンクバンドやってるメンツでは演奏できないファンキーなリズム、で、超上手い!
ただ、デビューした時期がパンクの時期というだけ...汗
同時期にデビューしたJAPANとファンキー対決というしてはいけないことをすると、大人と子供という感じになります...笑
その後の成長を知っているので、どちらかを腐らしているのではありません、悪しからず!
Dead Boys「Young, Loud and Snotty」(1977年)

デッドボーイズは、やはりVo.のスティヴ・ベイターがいたバンドというのに尽きますね(なぜか表記はStivBatorとなります。Stivってこの人以外知らない...汗)このバンド後に元ダムドのギタリストと元シャム69のベーシストと元バラクーダズのドラマーとパンク版ドリームバンドLord of New Churchを組むスティヴですね。
このデビューアルバムは、いかにもパンクの曲ですという感じで、すぐ飽きました笑 でも1曲目の「Sonic Reducer」はパンク楽曲のアンセムの一つとして評価されているようです...
5弦と6弦と4弦のうちの2つだけでリズムを刻む「パワーコード」を初めて聴いたのはこのアルバムだった気がします。その当時は、「パワーコード」って名前はついてませんでしたね...笑
Buzzcocks「Another Music in a Different Kitchen」(1978年)

バズコックスは、ヴォーカリストのハワード・ディヴォートが抜けて、ギタリストだったピート・シェリーがvo.を取るようにしてデビューしました。わりとパンクバンドの代表格のひとつ的に紹介されることも多いのですが、今、あらためて聞くといわゆる「パワーポップ」または「ブリット・ポップ」ですね。その意味では後世に大きな影響を及ぼしたバンドの一つだと思います。特にハワードの相棒でもあったピート・シェリーは軽快なポップソングをたくさん書けるので、私は“キンクスのレイ・デイヴィスの若いバージョン”みたいな感覚で捉えてました。ちょっと買い被りすぎですかね...笑 このアルバムはデビューアルバムらしい溌剌とした楽曲が満載ですが、パンクの楽曲としてはちょっと優等生ぽいというかおとなしすぎるというか...汗
正直、私はハワード・ディヴォートが大好きなので、かえってこの「彼の元バンド」の優等生ぽさが不思議でなりません。
いくつかのアルバムを思いつくごとに並べてみましたが、懐かしいですね〜
例えば、ここで紹介したデビューアルバムの3作後にアフリカンビートを大胆に導入した超名盤「Remain in Light」(1980年)を出すトーキング・ヘッズとか、セカンド、サードと作品を重ねるごとにグレードアップしていくストラングラーズとか、テレビジョン後に素晴らしい詩作で知られるようなアルバムを出すトム・ヴァーラインとか、デビュー時には想像もつかないくらいの活躍をするアーティストもいましたね!
よく、「デビューアルバムにそのアーティストの全てが詰まっている」みたいなことが言われますが、中にはそのすべてを越えていくアーティストもいて、こればっかりはデビューアルバムだけではわかりませんよね...笑
そうそう、The Police「Outlandos d'Amour」も1978年リリースですね。

確かにこれも超名盤ですけど、あれから何年後かにBlueTurtleバンドを演るなんて、わかりっこないですよね...汗 「Synchronicity」で終わってたら、なんとかこじつけも効くかもしれませんが...笑
ここに挙げたすべてのアルバムだけじゃなく、基本はプログレかぶれだったので、カセットにダビングした音源を夜な夜な、隠れて聴いて授業中、眠たくて仕方なかっただろうなぁ〜・・・ぜんっぜん覚えてないや...笑 まぁ、寝てたんだろうけど笑
このせいもあるだろうけど、私は担任の先生とか、一人も記憶にない・・・ダメ人間ですね...ちょっと悲しいです
