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【極私的名盤をご紹介⑨】〜TheJam「TheModernWorld」こいつらはまったく違う!


はい!TheJamのセカンド「This is The Modern World」(1977年11月)です!


最初から恐縮ですが、気を衒ったつもりはまったくありません!


たぶん、TheJamのオリジナルアルバム6枚の中でも、一番、評価が低いアルバムではないかと思います。でも私は本当にこのセカンドアルバムが大好きで、このアルバムだけは今でもときどき、通しで聴いてしまいます!

まず素晴らしいのはこのジャケですね〜。マンハッタン・トランスファーのアルバムではないですよ、これ...笑

普段着丸出しの3人の若者が取り澄まして、高架下で記念写真・・・威嚇も嘲笑もナシ・・・みたいな。

ホント、当時でたPunkアルバムの中では、まるっきりテイストが違いました!

中身は、これぞPunkというハイテンポの短い曲が並び、30分そこらでハイおしまい!という感じです。


収録曲は

【A面】

1.The Modern World

2.London Traffic

3.Standards

4.Life from a Window

5.The Combine

6.Don't Tell Them You're Sane

【B面】

1.In the Street,Today

2.London Girl

3.I Need You

4.Here Comes the Weekend

5.Tonight at Noon

6.In The Midnight Hour


TheJamは4作目までは、必ずアルバムに1曲カバー曲を入れているのですが、このセカンドではウィルソン・ピケットの名曲「In The Midnight Hour」。RoxyMusicで初カバー曲としてBryanFerryに選ばれた曲ですね。

このアルバム、特に各楽曲のイントロにおいて、ポールとブルースのアイデアマンぶりがよく発揮されていてキャッチーな“工夫”の具合がカッコよく、ちょっと後の80年代になるくらいのときの博多のビートバンドの多くがオリジナルと称してパクっていたフレーズがたくさんあります(あくまでも記憶ですよ、記憶...笑)。そんなちょこっとノスタルジックなところも含めて、このアルバムが大好きなんです!


TheJamは、もちろんPunk5大バンドの一つに挙げられることが多くて、メインメンバーのポール・ウェラーもピストルズの影響があったことを認めていますし、ファーストアルバムとこのセカンドアルバムはリリース間隔も数ヶ月ですし、もろにその影響が見えるアルバムです。


デビューアルバム「InTheCity」(1977年5月)


TheJamのことをメモるのにもっとも重要なアルバムは、この次の「All Mod Cons」だと、実は確信しています。


「All Mod Cons」(1978年)


Punk5大バンドの他も含めて、この時期に大量に出てきたバンドとTheJamがまったく違う!ということを誰にでもわかるように表したのがこのアルバムだと思います。

つまり、彼らはPunkバンドというよりModsバンドだということです。ポール・ウェラーが公言している通り、Modsのバンドの先輩SmallFacesのスティーブ・マリオットとか、もちろん大御所バンドとなってしまっていたTheWhoとかの正統血統のようなバンドであることは、このアルバムを通して聴けばよくわかると思います。


Punkバンドではなくて、Modsバンドってどういうこと?って疑問を持つと思います。


私がすぐにそう思ったのは、大きくは2点。

まずは、“世の中にダメ出しをするために歌ってはいない”こと。

Punkのおおかたのメッセージは、がんじがらめで思ったように生きていけないことを基点に制度や政治や既存のスキームに対する攻撃的なものなんですが、この3作目ではとても“冷静”になってます...笑

さらに、“POPで明るくケレン味のないヒット狙い”なこと。

これは別に、Modsバンドに限ったことでもないですが、例えば、元祖ModsバンドであるTheWhoもそうであったように、難しいことを言うよりも元気で楽しいROCKバンドとしてありたいという意向を強く感じます。


4作目の、これもとても良いアルバム、「Setting Sons」(1979年)も見てみましょう。



ヒットした「TheEtonRifles」も素晴らしい曲ですし、曲の出来の具合で言うと前作より充実しているアルバムだと思います。

何より、名カバー曲「HeatWave」がアルバムラストを飾ってますしね。このカバーは先輩TheWhoの名カバーを超えているんじゃないかというくらいの素晴らしい出来ですね!


デビューアルバム「InTheCity」から、他のPunkバンドのLPと違っていた点は、曲にメロディがあることとコーラスのうまさですね。演奏そのものはPunkらしく荒々しいんですけど、楽曲としてはPOPなんですよ。ピストルズで言えば「HolidaysInTheSun」とか、ダムドで言えば「NewRose」とかクラッシュで言えば「whiteRiot」とかのそれぞれのデビューアルバムの印象的な曲と比べていただければすぐわかると思いますが、「メロディ」があるんですよ...笑 つまり「歌」なんです。

Punk5大バンドの中で言えば、TheJamとTheStranglersは最初から「歌」を作ってましたね。

3作目と4作目は、そのPOPなメロディを特徴とするポール・ウェラーのソングライティングが確立されたアルバムだと思います。


ちなみに、5作目「SoundAffects」(1980年)と6作目でラストアルバムとなった「TheGift」のどちらも最高傑作と言われることが多い2枚を、このメモを書くためにしっかり拝聴させてもらいました!TheJamの聴いたことない曲を聴くなんて、およそ50年ぶり?!のことになるのかな...笑

この2枚は、おそらくもうこれからちゃんとしっかり聴くことはないと思うので、備忘録がわりにメモっておきましょう。


5作目「SoundAffects」(1980年)

1曲目の「PrettyGreen」から、おやっ、ちょっと変わったなぁ〜とすぐにわかります。なるほど、当時のソウルミュージックを作曲の参考にしたんですね・・・前作までのポール・ウェラー独特の起伏のあるメロディセンスがちょっと渋めになってます。誤解を恐れずに言えば、よくある感じの、つまりTheJam独特の感じではない、メロディですね。

シングルヒットした「Start!」は誰がどう聴いても、元曲は「Taxman」。でもちゃんと別曲に仕立てているところはとても良いところです。作曲って、こんなのでもぜんっぜんイイんですよ!まぁ、TheJamはファーストからこんな感じの曲はあったしね...笑

このアルバムの中で特筆されるべき名曲は「That'sEntertainment」ですね。サードのバラード「EnglishRose」にあった一種の諦観を微妙な音符の起伏で綴るメロディが素晴らしいですね!大好きな曲になりました!正直、名作というのは言い過ぎですね。完全にポール・ウェラーは作曲手法で迷いまくってるし・・・。


6作目「TheGift」(1982年)

ブラスセクションが入ってますね〜もう、TheJamのラストアルバムというより、StyleCouncil前夜という感じですね。

ポール・ウェラーは完全に作曲の方向性をブラックミュージックテイストに絞ったようです...笑

もちろん、ちゃんと民主的に彼と同じくらいの発言権を持つブルースとリックがいるので、英国産ぽいPOP感覚は“残っています”。

そう、“残って”いるという感じになってしまいましたね。

「Precious」とか、ブラックミュージックのフォーマットで覆いつつもデビュー以来のTheJamらしい勢いのある佳曲もありますが、シングルカットされてヒットした「TownCalledMalice」とかは完全にスタカンですね。「Shout to the TOP!」みたいなフレーズをどこに入れても成立できそうですね...笑

TheJamの最高傑作と呼ばれることも多いこのアルバムは、私にとっては超駄作ですね...笑 こりゃ解散するわって感じです。


あらためて、全6作をちゃんと聞き直してみると、TheJamというバンドは今出てきたバンドとしても私はたぶん、好きになると思います。

普段は全くノーマークで、基本、興味がないことが多いのですが、いわゆるベストアルバム/コンピュレーションアルバムもTheJamの場合は、アリですね!オリジナルアルバムに入っていない名曲も、特に4作目までの間は何曲かありますから。


Punk5大バンドの中で、ピストルズは別格で置いといて、私が好きなバンドはこのTheJamとTheStranglersの2つで、TheStranglersは他のブログでもメモってる通り特別なメモリー付で存在しているバンドですが、この2つに共通するのは、今、出てきても好きになるだろうなぁということですね!ハッキリ言って、ビートルズフォロワーで替え歌得意なOASISとかグランジ代表のPearlJamとかC&Wの色が濃すぎてイマイチ入り込めないR.E.M.とかのどのアルバム持ってこられても、TheJamのセカンドを選びますね〜30分で終わるし...笑


ところで。

私は4作目の「SettingSons」まではリアルタイムで入手して持っていたのですが、それ以降の2枚は最近までずーっと入手どころか聴いてすらいなかったです。自分ではその理由が全く思いつかなかったんですが、今回、ちゃんと聴き直してみてなんとなくわかりました。


多分ですが、4作目が最高傑作と言えるくらいの出来で、あとは方向転換なのか解散なのかわかりませんが、要するに「この先はもうないな」と確信したのだと思います。つまりTheJamはついに最高傑作を生み、その役割が終わりました!と私の中で解釈していたのですね。

これは逆に、この音楽がかなり好きだということの証明なのかもしれません。


もし、今、まったくTheJamのアルバムを持ってないと仮定したら、私はコンピ版のベストアルバムとこのセカンドの2枚だけを買います!

う〜ん・・・やはり、私はちょっとおかしい部類の人ですね...汗

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