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ヤドカリの持ち帰り方


はじめに

野外で採集した生物をいかに生きたまま持ち帰るかということは、室内実験を実施したい生物系の研究者にとって重要な問題である。臨海実験所を擁する大学など、採集ポイントから研究室が近い場合にはそれほど問題にならないが、遠方からの持ち帰りや郵送のような研究室に持ち帰るのに長時間を要する場合では死活問題となる。

筆者は東北地方の干潟で定期的にヤドカリ類を採集している。採集したその日のうちに千葉県にある大学に発送している。到着は最短で翌日の午前中になる場合が多いので、それまで生かしておく必要がある。

今回は、複数の方法でヤドカリを持ち帰り、理想の持ち帰り方を調べてみた。サンプル数も少なく、試しにやってみた程度のものなので悪しからず。

材料と方法

宮城県石巻市の干潟でユビナガホンヤドカリ200個体を採集した。採集したヤドカリを約30個体ずつ以下の4通りの方法で収容した。

1. 海水入りチャック付きポリ袋M
2. 海水無しチャック付きポリ袋M
3. 野菜ネット
4. 海水入り3L T型瓶

収容したヤドカリは発泡スチロール箱に詰めて常温便で郵送し、研究室で生存状況を確認した。

結果

ヤドカリの生存状況を以下に示す。

1. 海水入りジップロック:0/30(0%)
2. 海水無しジップロック:5/29(17%)
3. 野菜ネット:29/31(94%)
4. 海水入り3L T型瓶:30/30(100%)

考察・結論

結果として、T型瓶が最も生存率が高かった。一方、水ありジップロックでは全滅していた。このことから、海水を入れて持ち帰る場合は十分な量の水を入れる必要があると考えられる。水の量が足りない状態で持ち帰るよりは、野菜ネットのような水を入れない方法のほうが良いのだろう。ただ、水を満載したT型瓶は重く場所もとるため、私は野菜ネットでの持ち帰りを採用している。


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