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【科学哲学 第14回】科学哲学と他分野の接点 ―― 法、倫理、心、情報をめぐる「知の交差点」【全15回】

前回の第13回講義では、ベイズ主義やシミュレーション科学、そしてAI(人工知能)の台頭といった、現代科学哲学の最前線を概観しました。「人間の頭脳による理解」から「機械による予測」へと科学のパラダイムがシフトする中で、科学という営みそのものが根本的な変容を遂げていることを学びました。

いよいよ全15回の講義も佳境に入ります。第14回となる今回は、少し視点を変えてみましょう。 これまでの講義で私たちは、ポパーの「反証可能性」、クーンの「パラダイム」、ヘンペルの「説明モデル」など、科学を解剖するための強力な「哲学的な分析ツール」を手に入れてきました。実は、これらのツールは、物理学や生物学といった自然科学の内部だけで使われるものではありません。

科学哲学の思考法は、法学、倫理学、認知科学、情報科学といった、一見すると科学とは無関係に見える他の学問分野と深く交わり、現代社会の複雑な問題を解き明かすための「知の交差点(ハブ)」として機能しています。 今回は、科学哲学がこれらの隣接分野とどのように結びつき、互いに影響を与え合っているのか、そのダイナミックな連関を探求していきましょう。


1. 法哲学との接点 ―― 法廷における「科学的証拠」とポパー

私たちが生きる近代法治国家において、「法」と「科学」は最も強力な社会の基盤です。この二つが最も激しく火花を散らす場所、それが「法廷」です。

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