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牡蠣とウイスキーの街へ——厚岸駅、昔ながらの北海道の駅

釧路から、国鉄型の古い気動車に乗り、原野を抜け約1時間。列車はゆっくりとホームに入る。

ホーム脇では、ゆっくり食事をしていた2匹のエゾシカが顔を上げて出迎える。

昔ながらの北海道の駅の風景


改札では、駅員さんが切符を回収する。いまではあまり見られなくなった、昔ながらの北海道の駅の風景がそこにはたしかにある。

改札を抜けて駅舎に入ると、昔ながらの待合スペース、切符売り場がある。現在の駅舎は1965年(昭和40年)に改築された二代目で、築60年になるそうだ。北海道の昔ながらの中堅規模駅の風情を保っているのがうれしい。なんとなく、駅舎内は根室駅の雰囲気にもよく似ている。

 牡蠣とウイスキーの街

厚岸は、牡蠣とウイスキーの街だ。

年間を通し低水温が維持されている厚岸湾では牡蠣の養殖が盛んで、その生産量は日本一を誇る。マルエモンとカキエモンが有名だ。また、同じ厚岸湾沿いの西側には、クリーミーな味わいの牡蠣で有名な仙鳳趾の集落がある。

牡蠣は、駅の裏手にある観光商業施設コンキリエで手軽に味わえるほか、町内のレストランでは各所で提供されている。

厚岸の駅弁といえば、駅前の「氏家待合所」が製造・販売する「氏家かきめし弁当」(1,480円)だ。大正6年(1917年)創業の老舗で、牡蠣の煮汁で炊いたひじき入りのご飯に、牡蠣・つぶ貝・アサリをのせた一品。事前に予約すれば、ホームまで届けてもらうこともできる。現在はテイクアウトのみの販売となっている。

駅待合室に並ぶ厚岸ウイスキー

駅舎内には、厚岸蒸溜所のウイスキーが一堂に展示されている。

厚岸蒸溜所は2016年創業。冷涼湿潤な気候と、ピート層を通った仕込み水という環境がスコットランドのアイラ島に似ていることから、この地でスコットランド伝統製法によるウイスキー造りが始まった。二十四節気にちなんだシリーズは国内外で高い評価を受けており、今や入手困難なウイスキーとなっている。

 行くための情報

📍 北海道厚岸郡厚岸町港町1丁目

🚃 JR花咲線(根室本線)厚岸駅

🚗 釧路市内から車で約45分

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