カルピスとわたし|エッセイ
縁側、風鈴、蝉の声。
あなたはカルピスを飲んだ時、何を思い出しますか?
わたしは、祖母の家を思い出します。
心地良い風が吹き込む縁側。
優しい音を奏でる風鈴と、
ミンミンゼミの鳴き声。
「自分で作りたい!」と言って、わざと濃いめに作ったカルピス。
いつもお口の中でイガイガになっていました。
カランカランと氷の音を立てながら一気に飲み干すカルピスは、小学生ながら「効く〜!」と感じる、格別な味でした。
カルピスって昔は、ビンに入ってたんですよね。
ちょっと特別な飲み物感があって、今みたいに身近なものではなかったような気がする。
少なくとも、わたしの幼い頃は、祖母の家でしか飲めない特別な飲み物だったんです。
約1年前、息子はカルピスデビューをしました。
カルピスというか、カルピスウォーターです。ファミレスのドリンクバーで初めて飲んだんですよね。
ファミレスで飲めるようになるなんて、時代の流れを感じます。
「ママのおっぱいはカルピスだったんだね!」
キラキラした目でそう言われた、この日のことは忘れもしません。
以降、息子はカルピスが大好きになりました。
ですが季節が移るとともに、カルピスも自然に遠ざかり、いつしか飲まなくなっていました。
そして昨晩のこと。
ドラッグストアで買い物中に、息子が嬉しそうにカルピスを持って走って来ました。
「美味しかったもの」はちゃんと覚えているんだな。
今年もカルピスの季節がやってきます。
息子にとってカルピスは、どんな飲み物になるのだろう。
簡単に買えるし、気軽に飲めるものになったけれど、やっぱりわたしにとってカルピスは、祖母の縁側で飲んだ特別なもの。
何十年経っても、氷の音や蝉の声と一緒に思い出す味。
息子の中にも、いつかそんな記憶が残ったらいいなと思います。(ママのおっぱい以外でね。)
濃いめのカルピスを飲みながら思い出に浸る、初夏の夜のつぶやき。
「カルピスとわたし」
ぜひみなさんのお話も聞きたいです♡
▷初めてカルピスを飲んだ日の話
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