コンビニコミック「ぷち 本当にあった愉快な話 死神降臨!死にかけ大事件SP」

 まずタイトルが面白い。「愉快な話」からの「死神降臨!」の勢いと繋がらなさに笑ってしまいます。
 価格は税込み750円で、324ページ、短編と四コマをあわせた28作品が収録されています。ちょっと高い感じもするけど今までで一番読みごたえがあったかもしれません。やっぱりいろんな作家さんの作品が読める方がお得感がありますね。
 知らなかったのですが、月刊で「本当にあった愉快な話」というコミックがあるようです。なんか見覚えがあるかも。それから九死に一生なエピソードを抜粋したのが今回のコミックのようです。どの話がどの雑誌からの出典なのか、そういった情報は全く書いてありませんでした。でも、死にかけエピソードを話すというスタイル上、昔話の回想が多いから、話が古い!とか気にすることはなかったです。

 読んでみて、これぞまさしくコンビニコミックだ!という感じがしました。(最近まで読んだことなかったくせに。) なんとなく思っていたイメージと一致しましたね。コメディで、ホラーで、お色気もあり、一部デリカシーがないような部分もあり(すみません)……という。そしてなんといっても読者投稿エピソードの漫画化!キャラクターが自ら「〇〇です」とペンネームを言ってから話が始まります。読み慣れないとちょっとむず痒い感じがしますが、その感じがたまらなくもあります。

 読者投稿以外にも、漫画家の方が実際に体験した死にかけエピソード作品もたくさんあります。特に印象に残ったのが「アメーバ赤痢で危機一髪!!」。作者さんは全く覚えがないのにアメーバ赤痢になり、もしかしたらエイズにも同時に感染しているかもしれないと医者に言われ頭は真っ白。結局感染していませんでしたが、大腸検査が大変そうで……。絶対にかかりたくない病気ですね。
 また一番特殊でユニークだったのが、「戦場で傭兵やってたら20年経ってた」です。「本当にあった愉快な話」で連載されているようで単行本もタイトルを変えて発行されています。連載されているうちの3話だけ抜粋されて載っているので、そもそもどういう話なのか分からず読みましたが面白かったです。ほぼ全て日本の日常の話なので、海外の戦場での話はこんな感じなのか、と興味深かったです。

 全体的に楽しく読めますが、読んでて痛さが想像できる話もあり、幽霊系ホラーな話もあり苦手な人は注意ですね。怖いの苦手なんで読んでてつらかった。あとさっきも書きましたがお色気要素もあるのであくまでも大人向けの漫画ですね。
 面白いのが、患者がひどい病院にあたった話があれば、看護師が見た患者の話もあり、はたまた保険屋と、様々な立場からの物語を読むことができます。でもどこまで漫画の内容を信じてよいのかわかりませんが……。色んな職業の方が漫画を描かれてるんですね。

 あとショック?だったのが、「事件現場なう。」という作品。田舎の村に引っ越してきた一家が陰湿ないじめにあう話ですが……どう見ても我が地元です。いやー……陰湿なのは否定しませんが(しないんかい)、本当にこんな村八分みたいな出来事があるのかな?って感じです。やだこわーい。
 まあこれは私がやだなーって思うだけで済むのですが、これはダメでしょっていう話もありました。「身近であった熊事件簿」。タイトル通り人が熊に襲われた事件を扱ったものです。2025年は熊被害のニュースを多く聞きました。しかしこの漫画で扱ったのは今から10年くらい前にクマ牧場で飼育員が襲われた事件。その襲われる様子を描いちゃったんですね。読んでいて、以前紹介した「コアコミックス 今すぐ消える芸能人」を思い出しました。あれも芸能人が起こしたひき逃げ事件の話で、被害者が事故にあう場面を描いちゃってた。百歩譲って芸能人ならまだしも一般の方ですよ。漫画なんかにしちゃって。
 他にも実際の事件を漫画にした作品が載っていましたが、漫画としてデフォルメされていてまだ読めるというか。それらとの違いは何かと言われると説明できないので、私の好き嫌いでしかありませんが、ホラー描写として消費するのは違うかなと思います。あっ、樹海を探索する漫画も載っていましたが、それもちょっと……。遺体を見つけたら、まず写メ撮るんですね、マニアの方は。どうかフィクションと言ってほしい。

 なんか最後は文句ばっかりになってしまいましたが、コンビニコミックとしては超優秀で、痛いのとか怖いのとかちょっと不謹慎なのが苦手じゃなかったらオトナの皆様に買って損はない一冊となっております。コンビニで暇つぶし本を買うならコレ!

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